森口 博子(もりぐち ひろこ/本名:花村 博美[はなむら ひろみ]/1968年6月13日~)は、日本の歌手、タレント、司会者、俳優。

 

 

 

福岡県福岡市出身。4人姉妹の末っ子。

4歳の時点で既に将来の夢は、歌手になることだった。本人によると、幼稚園児の時に地元テレビ局ののど自慢番組で麻丘めぐみの“芽ばえ”を歌唱。

5歳で全国放送の『ちびっこものまね紅白歌合戦』に初出場、以降小学6年生までほぼ毎年出場し、当時人気だった70年代女性アイドルの歌を歌った。当時は出演の度に福岡から上京して中野サンプラザのステージで生バンドの演奏で歌い、観客の拍手に包まれる快感を覚え「私の居場所はここだ、絶対に歌手になる」と決意を固くしたという。本人は、この頃のステージ歌唱を「ライブの原体験」としている。

8歳の時に両親が離婚、4人姉妹は母親の元で育てられる。母の教育は恋愛禁止などかなり厳しかったが、生活が苦しい中でも幼少時代から歌手に憧れる森口の夢を応援して、多くの歌合戦に積極的に出場させてくれたという。

小学生の頃からボイストレーニングやダンスレッスンに通い出し、その後生徒の中でも優秀だったことから特別に月謝免除になり家計が助かったとのこと。

小学生時代にテレビの歌番組に何度か出た経験から歌には自信があり、中学生になるとクラスメートから色々と「あの歌を歌って」とせがまれては教室で上機嫌で歌っていた。しかし、後日オーディションを受け始めると落選が続いたことで、初めて「あ、私って大したことなかったんだ」と気づいたという。ちなみにこの頃書いていた日記の内容は、オーディションの落選続きに対する苦悩がほとんどだったという。

 

中学生になると福岡のスクールメイツに所属してレッスンを積む傍ら、80年代のアイドルが福岡でコンサートを開いた時やその他音楽番組などでバックダンサーをしていた。アイドル歌手を目指して数多くのオーディションを100個以上受けたが、落選続きだった。

 

福岡市立高宮中学校卒。タモリ(森田一義)、髙橋真梨子は中学校の先輩にあたる。また、同中学の後輩には、博多華丸や氷川きよしなどがいる。

 

福岡県立福岡中央高等学校入学。

 

1985年3月30日、NHK『勝ち抜き歌謡天国』で、勝ち抜いた者達で争われる「名人大会」で準優勝。これがきっかけとなり、デビューに向けて話が進んでゆく。

5月、デビューに向けてのオーディションが始まる。

6月、レコーディングを実施。

7月、福岡から本格的に上京。

8月7日、アニメ『機動戦士Ζガンダム』の後期OPテーマ曲“水の星へ愛をこめて”(作詞:売野雅勇/作曲:ニール・セダカ)でスターチャイルド(キングレコード)からアイドル歌手としてデビュー、オリコン16位のスマッシュヒットとなった。

 

「森口博子」という芸名は、平尾昌晃歌謡教室(現・平尾昌晃ミュージックスクール)時代の恩師でもある平尾昌晃の命名。姓の「森口」はプロゴルファーの森口祐子から拝借したが、「森口博美」では字画が悪いという理由で名を「博子」に変えた。なお、デビュー同期には、本田美奈子.、森川美穂、中山美穂、芳本美代子、斉藤由貴、南野陽子、浅香唯、井森美幸、松本典子、大西結花、中村繁之らがいる。

9月、高校2年の2学期から堀越高等学校芸能コースに転校し、同高卒業。堀越高校での同級生には、荻野目洋子、武田久美子、井森美幸、岩井小百合、村田恵里、高橋美枝などがいた。

11月21日、1stアルバム(LP)『水の星へ愛をこめて』を発売、CDは同年12月5日の発売。

 

12月、NHK『みんなのうた』で放送された“上級生”(作詞:森浩美/作曲:中崎英也/編曲:笹路正徳)の歌唱を担当。

 

 

1986年2月21日、2ndシングル“すみれの気持ち -TRY ME AGAIN-”(作詞:康珍化/作曲:小林明子/編曲:鷺巣詩郎)を発売、オリコン87位。

 

次以降の曲にヒットが続かず、歌手としての認知度向上にはならなかった。

 

 

高校卒業を前にして所属事務所からリストラ宣告され、福岡に帰されそうになるが、泣きながら「なんでもやりますから帰さないで」と懇願。そうして与えられた最初の仕事は、バラエティ番組の企画で「雄ロバを口説いてきなさい」というもので「何をやっているんだろうと思ったけど、ここでやらないと全国の人に顔を覚えてもらえない」とバラエティの仕事を「一生懸命」やった結果、その後は歌手としての活動よりもクイズ番組やバラエティ番組の出演が多くなり、トーク中心のキャラクターを磨いていくことになる。

 

 

1987年11月21日、4thシングル“枯葉色のスマイル”(作詞:福永ひろみ/作曲:松宮恭子/編曲:馬飼野康二)を発売、「キリンレモン・ウイティ」イメージ・ソング。
 

 

1988年4月21日、5thシングル“エンドレス・ドリーム”(作詞:竜真知子/作曲:芹澤廣明/編曲:矢島賢)を発売、テレビアニメ『エースをねらえ!2』オープニングテーマ、オリコン94位。

 

9月21日、6thシングル“サムライハート”(作詞:三浦徳子/作曲:茂村泰彦/編曲:戸塚修)を発売、オリコン88位。アニメ『鎧伝サムライトルーパー』後期テーマ曲に採用され、当時のアニメ好きな女子中高生を中心にヒットした番組とともに、“サムライハート”も人気を博す。

 

 

1990年4月3日、『第7回爆笑!スターものまね王座決定戦』で、工藤静香のものまねを披露して優勝。抜群のノリとその明るさで、当時既にバラドルとして活躍していた後輩の山瀬まみや、同期で親友の井森美幸、先輩の松本明子らと名を連ねる。また、自慢の美肌やスタイルをアピールした写真集も発売された。

8月21日、8thシングル“恋はタヒチでアレアレア!”(作詞・曲:西脇唯/編曲:藤原いくろう)を発売、表題曲はテレビ東京系『森口博子のメガキッズTV』テーマソング、フジテレビ系『志村けんのだいじょうぶだぁ』EDテーマ、オリコン32位。

 

 

1991年2月5日、9thシングルとして発売した劇場版アニメ『機動戦士ガンダムF91』の主題歌“ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜”(作詞:西脇唯/作曲:西脇唯・緒里原洋子/編曲:門倉聡)が、オリコン9位と自身最大のヒット曲となる。この曲を契機に、ガンダムファンやアイドルファンだけでなく、バラドルとしての彼女を知る一般層にも歌手として認知されるようになった。

 

6月21日、ベストアルバム『ETERNAL SONGS』を発売、オリコン10位。

11月21日、10thシングル“やさしい星で”(作詞:西脇唯/作曲:西脇唯・緒里原洋子/編曲:藤原いくろう)を発売、オリコン67位。

 

12月31日、第42回『NHK紅白歌合戦』に初出場、“ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜”を歌唱した。以降、1996年の第47回まで、6年連続で通算6回出場した。実現には至らなかったものの、この間に幾度も紅組司会の候補に挙がった。
この年はバラドルとしての露出が激増した3年目にあたり、1週間全ての曜日のバラエティ番組(合計12本)にレギュラー出演していた。

 

 

1992年4月18日、全国ネット初の冠番組『夢がMORIMORI』(1992〜1995)が放送開始、森脇健児とともに司会を務め、テーマソングも歌唱、バラドルとしての絶頂期を迎える。

5月21日、11thシングル“夢がMORI MORI”(作詞:秋元康/作曲:松本俊明/編曲:樫原伸彦)を発売、『夢がMORIMORI』OPテーマ、オリコン50位。

 

7月22日、ベストアルバム『ETERNAL SONGS II』を発売、オリコン19位。
9月16日、4thアルバム『引っ越しをするよ!』を発売。

9月24日、プリンセス プリンセスの奥居香(現:岸谷香)プロデュースによる12thシングル“スピード”(作詞:西脇唯/作・編曲:奥居香)を発売、『夢がMORIMORI』内「SUPER KICK BASE」コーナーテーマソング、オリコン15位。

 

12月31日、第43回『NHK紅白歌合戦』に初出場、“スピード”を歌唱した。

 

 

1993年6月9日、シングルで初めて歌詞を共作した13thシングル“ホイッスル”(作詞:森口博子・西脇唯/作・編曲:奥居香)を発売、前作同様プリンセス プリンセスの奥居香(現:岸谷香)によるプロデュース。『夢がMORIMORI』OPテーマ、オリコン10位。

 

7月7日、5枚目のスタジオ・アルバム『いっしょに歩いていける』を発売。
10月21日、14thシングル“愛は夢のとなりに 〜Dear Formula 1 Pilot〜”(作詞:森口博子・吉元由美/作曲:上田知華/編曲:本間昭光)を発売、テレビ朝日系『F1 ジャパン・グランプリ93』テーマソング、オリコン25位。

 

12月31日、第44回『NHK紅白歌合戦』に初出場、“ホイッスル”を歌唱した。

 

 

1994年2月16日、シンガーソングライター・ユニット「Dual Dream」とのコラボシングル“Let's Go”(作詞・曲:Dual Dream/編曲:Dual Dream・見良津健雄)を「森口博子 & Dual Dream』名義で発売、『夢がMORIMORI』OPテーマ、オリコン13位。

 

 

6月22日、15thシングル“誘惑してよね夏だから”(作詞:川咲そら/作曲:Chica Boom/編曲:本間昭光)を発売、オリコン37位。

 

11月3日、16thシングル“LUCKY GIRL 〜信じる者は救われる〜”(作詞・作曲・編曲:広瀬香美)を発売、『夢がMORIMORI』テーマソング、オリコン30位。

 

12月31日、第45回『NHK紅白歌合戦』に初出場、““Let's Go”を歌唱した。

 

 

1995年3月3日、17thシングル“もっとうまく好きと言えたなら”(作詞:渡辺なつみ/作曲:太田美知彦/編曲:本間昭光)を発売、『夢がMORIMORI』OPテーマ、ダイハツ「MIRA」CMソング、オリコン19位。

 

6月21日、18thシングル“あなたのそばにいるだけで”(作詞:渡辺なつみ/作曲:田原音彦/編曲:本間昭光)を発売、『夢がMORIMORI』OPテーマ、オリコン20位。

 

9月21日、19thシングル“あなたといた時間”(作詞・曲:西脇唯/編曲:水島康貴)を発売、『夢がMORIMORI』OPテーマ、オリエントコーポレーションTV CFソング、オリコン17位。

 

11月22日、ベストアルバム『Best of My Life~Single Selection』を発売。

12月31日、第46回『NHK紅白歌合戦』に初出場、“あなたといた時間”を歌唱した。

 

 

1996年6月5日、20thシングル“視線”(作詞:工藤哲雄/作曲:伊秩弘将/編曲:水島康貴)を発売、スリムビューティハウス イメージソング、オリコン35位。

 

12月31日、第47回『NHK紅白歌合戦』に初出場、“視線”を歌唱した。

 

 

1997年3月5日、21stシングル“その胸の中でずっとずっと”(作詞・曲:西脇唯/編曲:武部聡志)を発売、オリコン60位。

 

11月3日、TBS系列「花王 愛の劇場」シリーズ『さしすせそ!?』に主演(12月26日まで放送)。

11月12日、23rdシングル“一人じゃないよ”(作詞:川咲そら/作曲:広瀬香美/編曲:門倉聡)を発売、主演ドラマ『さしすせそ!?』主題歌、オリコン82位。

 

 

2002年5月29日、木根尚登の5thミニアルバム『RUNNING ON』収録の“UNKNOWN TOWN〜見知らぬ街〜 featuring 森口博子”(作詞・曲:木根尚登/編曲:松尾和博)にヴォーカリストとして参加、木根が1998年にシングルリリースした本曲をカヴァーした。

 

 

2003年9月29日、NHK連続テレビ小説『てるてる家族』で弘子役を演じる。

 

 

2004年5月19日、森進一主催の「ジャガイモの会」テーマソング“ジャガイモの唄”、(作詞:原田博行/作曲:森進一)に、森進一、森昌子、川中美幸、黒柳徹子とともに参加して歌唱。

 

 

2005年4月27日、26thシングル“優しくなりたい”(作詞・曲:信保陽子/編曲:渡辺雄一)を発売、オリコン171位。

 

 

2007年1月15日~2月4日、東京国際フォーラムで初演したミュージカル『タイタニック』に「アリス・ビーン」役で出演。

11月28日、27thシングル“もうひとつの未来 〜starry spirits〜”(作詞:青山紳一郎/作・編曲:多東康孝)を発売、オリコン23位。

 

 

2010年5月12日、28thシングル“PUZZLE”(作詞:森雪之丞/作・編曲:井上ヨシマサ)を発売、オリコン120位。

7月7日、ベストアルバム『シングル ベスト コレクション』を発売、ガンダムで使用された楽曲を中心に、森口本人が厳選したデビュー25周年記念ベストアルバム。前ベストアルバム以降にリリースされたシングル表題曲及びカップリング曲がほとんど収録されている。オリコン100位。

 

 

2012年2月28日、南野陽子・西村知美との3人組ユニット「Blooming Girls」の結成を発表。80年代アイドルで今もテレビや誌面を美しく飾るアラフォー・ユニット(ミセス:南野陽子、ミス:森口博子、マザー:西村知美)として、三人三様の女性の幸せを歌う。

6月13日、「Blooming Girls」としてデビューシングル“Knock!! Knock!! Knock!!” (作詞:松井五郎/作曲:コモリタミノル)を発売、オリコン66位を記録。同時発売で同名アルバム『Knock!! Knock!! Knock!!』も発売。

 

 

2013年10月2日、8thベストアルバム『森口博子 パーフェクト・ベスト』を発売、2013年時点で森口がリリースしたシングルのうち、オリコンでポイントの高かった17曲が上位から順に収録。オリコン222位。

 

 

2015年6月17日、29thシングル“I wish〜君がいるこの街で〜”(作詞:西脇唯/作・編曲:伊藤心太郎)を発売、デビュー30周年アニバーサリーシングル。TBS系『噂の!東京マガジン』EDテーマ、映画『笑顔の向こうに』挿入歌、オリコン43位。

 

11月17日、30thシングル“星より先に見つけてあげる”(作詞:畑亜貴/作・編曲:前山田健一)を発売、テレビアニメ『ワンパンマン』EDテーマ、オリコン57位。

 

この頃から、ネットで「森口博子がスゴい」、「歌唱力に磨きがかかってる」などの声が上がるようになったという。

 

 

2016年9月7日にキングレコード(EVIL LINE RECORDSレーベル)からリリースされた『ザ・ピーナッツ トリビュート・ソングス』に、“大阪の女”(作詞:橋本淳/作曲:中村泰士編曲/長谷川智樹)をマルシアとともに歌唱して参加。

11月16日、31stシングル“宇宙の彼方で”(作詞:森雪之丞/作・編曲:服部隆之)を発売、オリコン58位。

 

 

2017年5月27日、アニメソング番組『Anison Days』が単発特番としてBS11にて放送され、同年7月よりレギュラー放送となる。森口はMCとして番組オリジナルアレンジのアニメソングを紹介するとともに、歌唱も行っている。

12月31日、『ももいろ歌合戦』に初出場、“ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜2015ver.”を歌唱した。

 

 

2018年2月14日、33rdシングル“鳥籠の少年”(作詞:ryo/作・編曲:Masayoshi Kawabata)を発売、オリコン35位。

 

12月31日、『ももいろ歌合戦』に2年連続2度目の出場、“水の星へ愛をこめて”を歌唱した。

 

 

2019年8月7日、「ガンダムシリーズ」の主題歌やエンディングテーマのみ集めたカヴァーアルバム『GUNDAM SONG COVERS』を発売、オリコン3位。

 

10月23日、「森口博子×鮎川麻弥」名義で“追憶シンフォニア/果てないあの宇宙へ”(作詞:六ツ見純代/作・編曲:あいあい/作詞:藤原隆之/作・編曲:網野航平)を発売。オリコン11位。

 

12月31日、『ももいろ歌合戦』に3年連続3度目の出場、“水の星へ愛をこめて/with寺井尚子”を歌唱した。

 


2020年9月16日、ガンダム主題歌カヴァーアルバム第二弾『GUNDAM SONG COVERS 2』を発売、オリコン2位。

 

 

12月31日、『ももいろ歌合戦』に4年連続4度目の出場、“君を見つめて-The time I’m seeing you- / with 本田雅人 水の星へ愛をこめて”を歌唱した。

 

 

2021年8月4日、24年ぶりのオリジナルアルバムとなる『蒼い生命』を発売。同アルバムの新曲は全て、森口が作詞に携わっている。表題曲“蒼い生命”(作詞:Qoonie・森口博子/作曲:田熊知存[Dream Monster])は35周年記念楽曲。

 

 

12月31日、『ももいろ歌合戦』に5年連続5度目の出場、“ホイッスル”を歌唱した。

 


2022年3月9日、ガンダム主題歌カヴァーアルバム第三弾『GUNDAM SONG COVERS 3』を発売、オリコン3位。

 

 

6月1日、34thシングル“Ubugoe”(作詞:松井五郎/作曲:doubleglass/編曲:冨田恵一)を発売、映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』主題歌、オリコン10位。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「森口博子」