東日本大震災から10年が経ちました。

福島の原発事故は未だに大きな影響を

与えています。

 

福島第一原発の汚染水の処分の問題です。

放射性物質を含む水を海に流すか否かという

岐路に立たされています。

 

トリチウムという放射性物質を含む水が

一日170トンも増え続けています。

 

東電が汚染水を処理し続けるも、たまり続けて

115万トンがタンクに保管されています。

来年にはタンクが満杯になる試算です。

 

放射能汚染した水をろ過した後のものを

処理水といいます。その処理水が

保管しきれなくなっているのです。


処理水というと、いかにも処理後で

安全かのような印象を受けますが、

事実はそうではありません。

 

処理水といえども、トリチウムを

除去できない、トリチウム水です。

未処理水と呼んだ方がよいくらいです。

 

薄めて海に流せば問題ない、

というのが国や関係の役所の考えです。

そこには絶対な科学的根拠はありません。

 

保管用タンクを増やすことも考えられますが、

タンクはいつか傷んでいくので、危険な水が

漏れ出すことも考えられます。

 

放射性物質を含んだ水を海に流すか、

とりあえず先延ばしのために

タンクを増やすかという選択に迫られています。

 

トリチウムは3重水素とも呼ばれています。

水と似ているのですが、生物の体の中に入ると

DNAを傷つけ、ガンなどの病気を発症する

原因になります。

 

海洋投棄した場合、薄めた処理水であっても

プランクトンや魚などの海洋生物が、

食物連鎖の中で体内にトリチウムを

蓄積していくことが予想されます。

それを人間が食べればどうなるでしょうか。

 

福島の原発だけが問題なのではありません。

 

事故を起こした福島原発に限らず、

世界中の原発で海水が原子炉を冷やすのに

使われ、使用後のトリチウム水が

海に流されています。

 

各国が定めた安全基準にまで薄めて

海に流しているといいますが、

そもそもその基準が絶対に安全とは

いえないでしょう。

 

世界中で危険なトリチウムを海に

垂れ流しているのです。

 

実際のデータを調べると、原発の周辺の住民の

ガンの発症率が高くなっています。

トリチウムが大気に放たれているからです。

 

危険なトリチウムを自然界の海や大気に

放出するのは、大変な問題なのです。

 

北海道がんセンター 名誉院長の

西尾 正道(にしお まさみち)先生は

言ってます。

 

「原発は事故を起こさなくても

トリチウムのような放射性物質を環境中に

放出することから、健康問題の視点から

稼働すべきではないのです。

 発電技術は代替え手段があります。」

 

さらには

 

「トリチウムは原発から近いほど濃度が高く、

それに食物連鎖で次々、生物濃縮します。 

処理コストが安いからと言ってトリチウムを

海洋放出することは、

人類に対する緩慢な殺人行為なのです。」

 

人間は目先のことにとらわれ、

安く電気ができる原発を選びました。

 

使用済み核燃料の処理方法もなく、

トリチウムを大気や海に垂れ流すのを

前提にしている原発を人類は選んだのです。

 

地震などの天変地変は、自然現象であり

大自然からの人類への警告である、と

教えて頂いております。

 

地球環境を破壊し後々大変なことになるという

結果を全く考えずに、人類が科学技術を発展

させてきました。

 

そしてその科学技術は全生物の生存を

否定するまでになってしまいました。

 

人類にはまだ科学を使うだけの徳がない

ということを教えて頂きました。

 

人類がこれ以上間違った道へ

進まないように大自然は警告

しています。

 

ドイツはエネルギー政策で

最先端です。

 

太陽光、風力、水力などの

再生可能エネルギーが

電力の約半分にもなっています。

 

原発は来年には全廃します。

 

日本では原発を徐々に

再稼働しています。

 

わたしたち人間は

この問題に目を向け、

大自然の理にかなった生き方へと

向かっていくことが大切なのでは

ないでしょうか。