シンガポールでソドミー法が撤廃されたというニュースを見て、つらつらと考えていたんですが、何かを禁じる人って、その何かを自分に禁じているからおまえらも禁止な、って人なんだと思いました。

やってはいけない理由が明確なものであれば別です、情報漏洩とか、無差別殺人とか。

周りの人や団体、組織が著しく損害を被るんですから、ダメなのは当然だよな、とわかります。

 

でも、同性愛って誰か困るのか? と思ったんですよ。

 

少なくとも私は困らないし、それで困る人というのが想像つかないんです。

ちなみに子孫繁栄が云々っていうのは、論外です。

同性愛者がいても種が絶滅することはありえません、動物にだって同性愛あるのに種が滅びてないんですから、同性愛=子孫繁栄の障害というのはエビデンスがないので取りざたす要件を満たしてない。

そもそも異性愛者だってみんなが子供作るわけじゃないし、作ったって育てない人いっぱいいるし、性別・結婚の問題と子孫の問題は関係ないです。

関係あると証明できないのであれば、それは関係ないことの証明ですからね。

 

さて、ではなぜ世界中に同性愛嫌悪(ホモフォビア)がはびこったのか?

 

単純に、権力を持った人間が、権力者ゆえに自分が同(両)性愛者であることを認められず、それを認めてる人が羨ましいから禁じただけ、だと私は思ってます。

大体正当な理由なく何かを禁止するのって、羨ましいからなんですよ。

学校の意味わかんない拘束もそう、会社の意味不明な規則もそう、大体決めた人間が自分に禁じてるからおまえらも我慢しろ、の理屈なんです。

 

というのも、私は子供の頃、アニメのOPを妹が歌ってるのが大変気に入らなくて、妹が歌いだす度に「歌うな!」と怒ってました。

でもなぜ気に入らないのかわからなかったんです。

今思えば、羨ましかったんだろうなと予想できるんですが、なぜあんなにも耐えがたいほど嫌だったのか……妹はさぞわけがわからなかったでしょう。

自分も歌えばよかったんでしょうが、できなかったんですね。
なぜできなかったのかはいまだにわかりませんが、たぶん恥ずかしかったか、茶化されたり批評されたりするのが嫌だったから、だと思います。あんまり覚えてないけど。
 
ただとにかく、自分が我慢していることを他人が平気でやってるのを見ると腹立たしくて仕方ないんですよ。
これは私に限らず、周りの人でも同じだなーとよく思います。
好き放題やってる人見ると今でもなんかムカつきますしね。
要は、自分が我慢してるんだからお前も我慢しろってことなんですが、なぜ自分が我慢してるのかがわかってないため、自分が我慢しないためにはどうしたらいいか、という視点が欠落してるんですよ。
というか、自分を見るという視点がないというか、自分に向き合わないで他人をコントロールすることに躍起になってるんですね。
そういう意味で見ると、周りもみんなそうだなーって思います。
ルールだから、という理由以外の理由がなく禁じてる系も大体そうだと思います、羨ましいを抑圧した結果。
 
法律で禁止するレベルって相当だと思うんですよね。
しかもそれに合理的な理由がない。
なぜ合理性が無いかというと、今になって撤廃してるからです。
合理性があるなら一貫して世界中で禁止でしょう、テロみたいに。
なので、同性愛を禁じた人……ソドミー法は厳密には「同性の肛門性交」ですが、もう完全に自分もやりたかっただけ感満載ですね。
宗教で禁じてるのも同様の理由だと思います。
キリスト教の神父だか牧師だかも、さんざん小児をレイプしてきてますしね。
シリアルキラーも、自分が同性愛者なのを認めたくなくて、レイプ後に殺害してなかったことにする人多いですし。
禁じたせいで犠牲になった人が今までにどれだけいたか考えると、同性愛を良くないことという認識にした人の罪は半端なく重いですね。
 
何かを禁じられている場合、なぜそれが禁止なのか合理的で明確で意味の分かる理由がなかったら、大体言い出した人がただ我慢してるだけだと思います。
同性愛のように、絶対に誰かが傷つくと断言できないものは特にそう。
性犯罪や薬物が禁止なのは納得いきますが、同性愛禁止は意味わかんないですもん。
 
逆に飲酒や喫煙のような、明確な害があるのに禁止しないのは、害を上回るメリットがあるからなんでしょうね。
もしくは、禁止するかどうかを決める側がそれを必要としてるから、かもしれません。
日本においてはどっちもだろうなと思いますが。
 
日本は同性愛は衆道という文化、もはや嗜みの一つのようになっていた歴史があるのに、なぜ今こんなにも嫌悪されるのか、よくわかんないです。
受け入れられないものは少ない方がいい、っていう簡単な話なんですけどね。
受け入れないことが善みたいな価値観を持ってる人がお手本になったのは、戦争のせいなのかもしれませんねぇ。