自身ののぼせ・火照りに対して「香蘇散」を選択し、服用開始後1か月が経過。
結果は・・・
ものの見事に的中し、のぼせ・火照りはほぼほぼ消失。
直射日光に当たっても、閉ざされた車内に長時間いても症状は出現せず。
おまけに気分もさっぱりした心地よい感覚となり、重苦しい精神状態からは解放されたようだ。
当初は上焦における熱の鬱滞と考えて、石膏製剤を服用したものの、石膏では熱が取れず、逆に熱がこもりやすくなって、のぼせ・火照りが悪化。
これは肺・胃の経の清熱によって表の衛気の巡りが停滞してしまい、結果、衛気気滞を助長して悪化したものと考える。
またその結果を受けて、上焦の熱を下に落としつつ、上焦に熱が停滞しているのは膈の詰まり、肝鬱気滞があるとし、重苦しい精神状態も弁証に組み込んで「柴胡加竜骨牡蠣湯」を服用してみたが、これも逆効果。
肝気を緩めすぎ、無力感・無気力感が強くなり、何もやる気がしない状態に陥ってしまった。
昔、どこかの漢方専門医が柴胡加竜骨牡蠣湯を2倍量使っても、全く効かないなどと述べている記事を見たことがあるが、んなことは絶対にありえない。
柴胡加竜骨牡蠣湯はこんなに疏肝理気して、緩ませるのかと思い知った。
それくらい悪い意味でもいい意味でもよく効いた・・・。
この結果を受け、表も裏も関係なく、疏肝理気するのは間違いで、気滞ではあるものの、それはあくまでも衛気の気滞であると考えた。
ここに水の停滞も伴えば、「参蘇飲」を選択していたと思うが、上焦の水の停滞(頭冒感や頭重感、めまいなど)はなかったため、気滞単独として、気滞表証にも用いられる「香蘇散」を選んだ次第である。
副次的な嬉しい効能として、いつもならこの季節、花粉症が爆発して目痒、鼻水が止まらないのだが、今年はほぼその症状に悩まされることなく過ごすことができている。