
今日は授業の話題です。
国語の「カレーライス」という単元があります。12歳の思春期に入りかけた「ひろしくん」が、お父さんとのやりとりの中で、、反発心と素直な気持ちが入り交じったような、何とも言えない言葉にならないような思いを感じ取っていくことをねらった文学教材です。
今年の井上学級は「予習」ということに重点を置いて指導を始めています。今日の授業も、子ども達にとっては習いたての「マインドマップ」で、第2段落を予習した上での授業をしました。
マインドマップで予習をする理由ですが、ワークシートだと作成者の意図が入ってしまって思考が制限されます。ただ読んでくるだけでは、「書く」という作業が入らないので脳への刺激が少ない。マインドマップで予習をすると、楽しい上に自由な発想が保障されるので、効果的だと判断したのです。
さて、なぜ予習を勧めているのでしょうか?それは、授業の中でいきなり「○○について考えて意見を言いなさい」という無茶な指導をしたくないからです。これがなんで無茶なのかというと、多くの子どもにとっては授業中の短時間で自分の考えを整理するというのは難しいことだからです。考える時間をマインドマップで予習をすることで、事前に教材文を理解し、その後、布団の中で安眠している間に、思考が熟成されるはずなんですね。入った知識が脳内で最適化されるとも言われています。こうした最新の脳科学に基づいた授業をしてみたかったのです。
結果はもちろんすごいことになりました。
発言が止まらない状態です。約25分間、あっちからこっちから意見が飛び出し、担任は必死に板書とナビゲートしていくだけです。そのうち子ども達の中から、「この授業、面白い!!!」というつぶやきが出てきました。こうなればもうドーパミン(脳内報酬物質)出まくりですから、「私にもっと言わせて!」「次は俺!俺!」と発言権を奪い合うようになりました。
ここで、間違えてはいけないことがあります。
マインドマップを使ったから授業が活発になったのではありません。授業の持っていき方、話し合うテーマの与え方を工夫しているから発言が相次ぐのです。これが基本です。その上で、自分の考えを見える化できるマインドマップが加わると効果が上がるのです。
つまりマインドマップは「道具」であり、この道具をどう使うかは、指導する担任の力量に左右されるわけです。
野球にたとえれば、同じバットを使っても、イチロー選手ならヒットを打てるけれども、ド素人の私が使っても、まぐれでしかヒットは打てないのと同じですね。
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