「頭金」と「手付金」という言葉が家を買うときに登場します。

 

そして、8割以上の確率で、お客様は間違えた認識を持っています。

(仕方のないことですが・・・)

 

なので、今回はそのあたりを開設したいと思います。

(逆に混乱させたら、すみません!)

 

 

家に関わらず、車や高級腕時計、最近ではスマホなど、ローンを組んで商品を買うときに、

「頭金をいくら入れて、あとはローンで・・・。」

という話になります。

 

3000万円の家を買おうと思うと、

「頭金は300万円入れて、残りの2700万円は住宅ローンで・・・。」

といった具合です。

 

実際には、3000万円の家を買おうと思うと、以前お話ししましたが約250万円の諸費用がかかります(物件価格の約8%)。

 

3000万円の家を買おうと思うと、

「物件価格と諸経費で3250万円かかるから、手元にある現金のうちの250万円を頭金にして、残りの3000万円を住宅ローンにしよう。手元に50万円残るけど、それは家具家電の購入資金に充てよう・・・。」

という風になることが多いです。

 

 

ここで、大きな問題があります。

不動産の購入(売買も)は、契約事が2段階に別れます!

 

“契約”と“決済”です。

 

“契約”では売主・買主の意思確認として、契約書を取り交わします。

 

それから約1ヶ月間かけて、所有権の移転手続きの準備と住宅ローンの申請を行います。

それぞれの準備が整ったら、売主は物件の権利(あとは鍵など)を買主に引渡し、買主は売主に物件のお金を支払います(決済)。

さらに買主は、仲介手数料や登記費用や火災保険なども決済のタイミングで支払います。

 

ちなみに、決済の当日か前日に、住宅ローンが実行され、買主の口座に銀行からお金が入金されます。

 

これだけ聞くと問題は感じられません。

 

しかし、実は“契約”と“決済”の2回、お金が動くのです。

 

“契約”の際に、買主は売主に物件価格の一部を「手付金」として現金を預けるのです。

そして、“決済”の時にはその「手付金」の分を差し引いた金額を、買主は売主に支払うのです。

 

 

よくあるケースでお話しすると・・・。

 

3000万円の物件を購入する場合、諸費用は250万円かかるとして総額3250万円の資金が必要となります。

例えば、「できるだけ手元のお金を使いたくないし、金利も安いから、諸経費分も含めて3200万円の住宅ローンを受けよう!」と考えると、“頭金”は50万円になります。

 

しかし、契約時の「手付金」が100万円と取り決められた場合、住宅ローンに関わらず「100万円の現金」が“契約”の際に必要となります。

 

そして、“決済”直前に住宅ローンとして3200万円が入金され、物件価格の残り(手付金を差し引いた)2900万円と諸経費250万円の合計3150万円を支払います。

 

結果的に、口座には50万円が残ります。

 

このような流れが約1ヶ月間かけて発生します。

 

 

さて、皆さんは理解できましたでしょうか?

 

どこに間違えやすいポイントがあるか・・・。

 

次回、解説いたします。

 

 

(続く)

前回、前々回と住宅ローンの「借りれる金額」のことについてお話ししました。

 

今度は反対に(?)、「返せるか=借りる金額」という方向から考えてみたいと思います。

 

 

現在、変動金利で住宅ローンを組むとその金利は「0.625%」というところが多いです。

もちろん、ネット系の銀行だともっと安いですし、審査によってはもう少し高い金利の提示を受けることがあります。

 

フラット35という住宅金融支店機構の全期間固定型の住宅ローンだと、金利は1.31%(2020年12月)です。

 

 

そして、基準として頭に入れておいていただきたい数字があります。

それは「100万円あたりの返済額」です。

 

0.625%で35年間借りるとすると、100万円あたりの返済額は「月額2,651円」となります。

 

1.31%で35年間借りるとすると、100万円あたりの返済額は「月額2,969円」となります。

 

この「月額2,651円」「月額2,969円」という数字を覚えておいてほしいのです。

 

 

例えば、「住宅に充てられる費用は毎月10万円まで」と考えた場合、3000万円の住宅ローンを組むと月々の返済額は79,544円となります。

これは100万円あたりの毎月の返済額2,651円の約30倍です(小数点以下の数字があるため厳密にはちょうど30倍にはなりません)。

 

「なんだ、3000万円の住宅ローンを組んでもOKじゃん!」となるわけです。

 

・・・が、ここで注意。

仮にマンションだったとしたら、管理費や修繕積立金が毎月かかります。

管理費と修繕積立金が合計で毎月25,000円かかるとすると、「79,544+25,000=104,544円」となり、「毎月10万円」をオーバーします。

 

つまり、「毎月10万円」から管理費・修繕積立金の25,000円を差し引いた金額(75,000円)の中で住宅ローンを組む必要があるのです。

 

となると、「75,000÷2,651=28.29」となり「28.29×100万円=2829万円」までに住宅ローンを抑える必要があるのです。

 

 

物件購入の予算を「月々の支払い」という面から考える場合には、このように住宅ローン以外に毎月かかる費用も想定する必要があるのです。

マンションであれば、管理費、修繕積立金、駐車場代、自治会費、特別修繕積立金などがあります。

戸建てでも、自治会費はかかりますし、自身で10~15年毎にかかる修繕費用を少しずつ貯めておく必要があります。

 

ちなみに、戸建ては10年~15年毎に足場をかけて屋根や外壁を補修します。その際に300万円くらいの費用がかかります。

「300万円÷180ヶ月(15年)=16,667円」くらいは毎月貯めていった方がよいでしょう。

もちろん、投資要素のある保険商品を使うのも一つの手です。

 

 

仮に、「3000万円のマンションを買って月々の住宅にかかる費用を10万円以下におさえたい。」とすると、物件価格と諸経費の合計3250万円から住宅ローン分(2829万円)を差し引いた421万円が頭金(自己資金)として必要となります。

 

 

(続く)

“現実”の最重要ポイントである「予算」について・・・。

 

前回はだいぶ横道に反れてしまったので、今回はさっそく本題に入ります。

 

 

考え方は大きく2つです。

いくら“借りれる”かと、いくら“返せる”か、です。

 

 

前回もお伝えした通り、現状では銀行はお金を貸したがっています(今後どうなるかはわかりませんが・・・)。

 

やろうと思えば、年収の10倍以上の住宅ローンを受けることも可能です。

 

あくまでも計算上ですが、年収の12倍の融資が可能な金融機関もあります。

 

 

これも前回お伝えしましたが、「お金を借りるなら住宅ローン(という商品)を利用すべき」です。

 

ただ、かといって「“借りれる”上限まで借りていい」わけではありません!(オススメしません)

 

 

一昔前(5年くらい前)であれば、「住宅ローンは年収の7倍まで」というのが定説でした。

今でもメガバンクと言われる都市銀行や、大手地方銀行ではそのような指針になっています。

 

 

ここから先の話は、あまり細かく話すと怒られることなので、あえてザックリと話します。

 

「いくら住宅ローンが借りれるか」は“年収”さえわかれば、ある計算式で求めることができます。

 

その際に重要となるのが、各金融機関で設定している“返済比率”と“審査金利”です。

 

この2つが分かれば、あとはお客様ご自身の“既存の借入”の情報さえわかれば、住宅ローンの算出が可能です!

 

そして、その内容によって、「お客様へ紹介すべき金融機関」がハッキリします!

 

 

よくあるケースなのですが、やたらと「住宅ローンの事前審査だけでも先にやりましょう!」と言う不動産業者の営業マンがいます。

かなりの数の営業マンが、こんなことを言ってきます。

 

そして、2つか3つくらいの金融機関の住宅ローン事前審査申込書を記入させられます。

 

 

住宅ローンの事前審査をすること自体は、今後の進捗をスムーズにすることを考えると悪いことではありません。

 

ただ、複数の金融機関の事前審査を受ける場合、「同じような審査基準の金融機関の事前審査をいくつ受けても大して意味はない!」ということが問題としてあります。

 

つまり、仮にある金融機関で融資の承認を得られなかったとして、別に受けたもう1つの金融機関も似たような審査基準だった場合には、同じく承認を得られない可能性が濃厚だからです。

要は意味がないんです。

 

どうせ複数の金融機関の事前審査を受けるのであれば、審査基準のことなるところで受けるべきなんです。

 

ただ、このことは“知らない担当者”もいます。

また、不動産業者によっては“何件事前審査をもらったか”が給与の査定基準に入っている会社もあります。

 

なので、「とりあえず事前審査をしませんか?」と言われた際には、お断りするのが賢明です。

ある程度物件が絞れてからでも、十分に間に合います。

 

 

ちなみに、事前審査を受けると、その都度、専門機関が管理している個人信用情報に履歴がつきます。

その履歴は、審査をする金融機関も見ます(一般の人は見れませんが)。

 

短期間に複数回の審査履歴がある場合、それだけで審査上“不利”に働くことがあるので、その点は要注意です!

 

私の経験上では、1ヶ月以内に5件以上の事前審査を受けると、承認が得られなかったり、融資金額が下げられたりしています。

 

 

あ、また横道にそれてしまいました。

 

 

(続く)