火事が起こった時、男はその家の中で熟睡していた。周りの人々は、男を窓から運び出そうとしたが、出来ない。ドアから運び出そうとしたが、出来ない。男はとても身体が大きく重かった。周りの人々は諦めかけていたが、ある人が気付いて言った。「彼を起こそう。そうしたら自分の力で外に出れるはずだ」


カルキ・バガヴァンは言います。「人は無意識です。全ての個人の中に、とてつもない苦悩が存在します。ネズミがその腕をむさぼり食っていても、全ての感覚を失っているために気付かないでいる癩病者のように、人々は苦しみが自分の存在をかみ砕いていることに気付きません」


あなたの内側で、注意を払わないままに進行している多くのことがあります。例えばあなたは「もし選べるのであれば、助けないだろう」と言うことも分からずに、ある人を助けているかも知れません。もっと突き詰めると、その人を助けている最大の動機も見ることが出来るでしょう。目的は、金銭的なもの・物質的なものに限らず、単に良い人と思われたかっただけかも知れません。あなたが気付いていない背景の裏には、多くの力が働いています。


自分が苦しんでいることを否定する人は、明らかに自分自身や世界に対して、嘘を言っています。自分のしっぽに火がついているのに、認めないのです。あなたは自分を分かっていません。

悟りの最初のステップは気付くこと、あなたを閉じこめる牢獄に気付くことです。その状態自体は祝福です