さて、私は昨日でテレアポを辞めた。4日間取れなかったからだ。


 特に昨日は不思議な位、「まったく取れる気がしなかった」(笑)。


 なにかつきものが落ちたかのように、私はただ淡々とテレアポをこなし、そして、一件も取れなかったのである。

 なにぶん小さな営業所の事である。取れないのはコストの面から察するに、痛手なのは見えていた。


 すべての仕事が終わり、私は社員に
「お世話になりました。」
と挨拶をした。

幸いなことに、
「もう少し頑張ってみてもいいと思いますよ。」
と声をかけて下さる方もいた。
ありがたいことだ。

 ただ、私は本業が動き出し、やっぱりこれが私の道だと実感した今、
もうテレアポの会社への思いが、変質してしまった事を見過ごす事は出来なくなっていた。

 たくさんの事を学んだ。
 みなさん優しい方ばかりだった。
 楽しく充実した時間だった。


 ただ、自分はテレアポには向いていなかった。


 これがわかっただけでも丸儲けだ。


 そんなワケで、意外な程にスッキリとした気持ちで朝を迎えた。

 今は高速バスの中で、妹の披露宴の会場へと向かっている。