世界ボクシング評議会(WBC)ミニマム級タイトルマッチ12回戦が11日、神戸市のワールド記念ホールであり、世界初挑戦の同級10位、井岡一翔(21)=井岡=が同級王者、オーレドン・シッサマーチャイ(25)=タイ=を五回1分7秒TKOで降し、新王者になった。プロ7戦目の井岡は辰吉丈一郎(大阪帝拳)と名城信男(六島)の8戦目を抜き、日本選手として最短試合数の世界王座獲得。オーレドンは7度目の防衛に失敗。日本の現役世界王者(男子)は史上最多タイの7人に増えた。

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 ○井岡(五回TKO)オーレドン●

 相手との距離を巧みに保ちつつ慎重に攻めた井岡が、一瞬のすきを逃さずTKO勝ちした。一回は王者の出方をうかがったが、二回に左フックで最初のダウンを奪った。五回、相手が攻めてきたところを井岡の左ボディーが絶妙なタイミングでヒット。オーレドンは腹部を押さえて崩れ落ち、レフェリーが試合を止めた。オーレドンの動きは悪くなかったが、減量苦の影響からか打たれ弱さが目立った。

 ○…プロ41戦目での初敗戦が、あっけないボディーでのTKOとなったオーレドン。戦前から約12キロの厳しい減量が不安視されており、本人も「敗戦の一つの原因にはなった」と認めた。二回に左フックで奪われたダウンは「自分が滑っただけ」と語ったが、最後に食らった左ボディーには「みぞおちにがっちり入って、息ができなくなった」と顔をしかめた。「もう一回戦いたい」と再戦に意欲を示す一方で、「この体重では厳しい」と弱音も吐いた。

 ★世界の最速記録は3戦目 世界王座奪取の海外の最速記録はセンサク・ムアンスリン(タイ)のプロ3戦目で、75年7月15日にWBCスーパーライト級王座を獲得した。センサクは豊富なムエタイ(タイ式キックボクシング)のキャリアがあった。安河内剛・日本ボクシングコミッション(JBC)事務局長は「最近はWBCなど統括団体では試合数の少ない選手の世界挑戦に慎重な姿勢で、井岡のケースは異例」と説明している。



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