248 倉琉ヨシーデの独り言


  〜タイムスリーパー不安定日記〜 


          10月31日


  ◉ 入院

      (二者択一)


ヨシーデが小さい頃

ヨシーデの母親は結核で入院していた


《良くなっても

 レントゲンには

 ずっとカゲがあったのを覚えている》


その頃の結核は

なかなか難しい病気のようで


今も難しいが

なかなか治りが悪くて

退院も出来なかった


《だから良くなってからも

 検査すると

 必ず何かしらの指摘を受ける》


良くなった頃に父親が

退院させようと思ったが


もう少し様子を見ましょうと言って

担当の先生が退院させてくれなかった.


父親は


苦虫を噛みつぶしたよう

(にがむしをかみつぶしたよう)


な感じで

ひどく不愉快そうな

表情だったが


入院か退院か


二者択一

(にしゃたくいつ)


で 二つの中からどちらか一つを

選択しなければならなかった.


結局 最後には

父親が怒って強引に母親を退院させた


《相当 頭にきたんだな》


ヨシーデが成人した頃には

父親も母親も元気だったが 


ヨシーデが

30歳くらいの時に


父親が脳出血で倒れ

母親が看病していたが


10年たった頃

母親もC型肝炎による肝硬変で倒れた.


そのために

食道静脈瘤破裂で吐血した.


母親が倒れた時 

気になったのは


若い頃 入院してた時に

使い回しの注射を使っていたのでは

ないだろうかと思った.


そのために

C型肝炎になったのでは

ないだろうか.


そしてヨシーデは思った.


要するに

ヨシーデは心配性だったが


もっと 

C型肝炎に注意していれば

良かったのかもしれなかった.


〜つづく〜