私がこれらの高利回りETFを避ける理由

カバードコール戦略を採用した高利回りETFは、人気の投資対象となっています。このタイプのファンドの資産は過去数年間で10倍に増加し、毎週のように新しいオプション戦略ファンドが立ち上げられています。

2月、私は、新しい分野であるカバードコールETF分野の本格的な調査と魅力的な銘柄の選別を始めました。最初に、独自のオプション戦略を採用して毎月5%の配当を支払うETFをいくつか調査しました。

残念ながら、それらのETF(市場では非常に新しいもの) のパフォーマンスは良くなく、私の「購入しない」リストの一番上に載ることになりました。

Defiance ETFは、プットオプションを利用する戦略を採用した3つのファンドを管理しています。それらのファンドは次のとおりです。

Defiance S&P 500 Enhanced Options Income ETF (JEPY)

Defiance R2000 Enhanced Options Income ETF (IWMY)

Defiance Nasdaq 100 Enhanced Options Income ETF (QQQY)

これらの3つのETFは2023年9月に取引が開始されました。投資戦略は、0DTE(満期まで0日)プットオプションを売って、1日あたり0.25%の現金収入を生み出すことです。計算してみると、これは月5%の配当、60%の年間利回りに相当します。ファンドマネージャー達がうまくその結果につなげることができるのであれば、非常に魅力的な利回りです。

権利落ち日に配当が支払われる場合、株価は配当額だけ下がります。これらのファンドは毎月5%を支払うため、権利落ち日に株価は大きく下落します。これらの3つのファンドでは、5%の配当によって株価が下落し、その後株価は翌月中に回復すると予想されます。つまり株価チャートは水平にジグザグに伸びていくはずです。

しかし、残念ながら、これら3つのETFの株価は高額配当によって着実に下落しており、取引開始以来20〜25%下落しています。各ファンドは執筆時点で8回の配当を支払っており、現金収入の半分以上が株価の下落によって相殺されています。

5%の配当金についても、株価が25%下落した場合、配当金も25%少なくなることを意味します。

ファンドマネージャー達が設定した月5%という収益目標は高すぎたのだと思います。彼らはその目標を引き下げるのではないかと考えています。現金配当の目標を低くすれば、株価ははるかに安定するでしょう。

私は、これらのETF以外にも数十のETFに注目しています。これらのほとんどは、取引期間が数か月から2年程度のファンドです。実績が積み重なるにつれて、採用しているオプション戦略のパフォーマンスがどの程度優れているかがわかります。Defianceの3つのファンドは期待外れだったので、「購入しない」リストに入れました。
 

Defianceには、利回り目標が20%のコールオプションを使用する0DTEファンドもあります。