小説 働く女性たち その14 大型トラックドライバー 博美・さんぽ道の花、マラコイデス



合格さんぽ道の花・マラコイデス

 これはあるスーパーの花屋さんで買ったもの、私にすればスーパー巡りも立派な散歩になります。そら~毎日毎日健康のために1時間は歩くようにしているが、健康の目的のために黙々と歩くのは刺激がなく退屈なものです。退屈なだけならいいが苦行ともいえます。

 私の場合は歩きながら小説のコンセプトを考えてはいるが、これもまたビックリするほどの美人と遭遇すれば脳も活性化して散歩も楽しくなるが、そんないい話はない。健康のために歩けとテレビや健康アナリストは盛んにいい、具体的には1万歩歩けと無責任なことをいっている。なんの目的もなく1万歩歩けというのはそれは拷問になる。だから散歩道の途中で花屋に寄り気に入った花を買った、そうなると花を持って歩けないから家に帰ってプランターに植え替えた。これをさんぽ道の道草という。







ドキドキ小説 働く女性たち 大型トラックドライバー 博美 その14


 最近、女性のトラックの運転手さんをよく見かけます。宅配便などの小型、中型トラックはもちろん、建設現場に生コンを運ぶ大型ミキサーカー、そして市バスの運転手さんまでかつて男性の仕事と思われていた職場に進出しています。このドライバーの仕事いうのはまったく男女の賃金差別はないから女性も働き甲斐があります。

 私の住んでいるところは国道1号線、171号線から京都市内に入る入り口になり早朝などは時間待ちのトラックが駐車している。そしてケータイなどの指示で現場に向かっているようだ。ある朝、早朝散歩をしていると大型トラックの女性運転手さんが地図を持って北の方向を指差してなにやらブツブツいっている。この女性というのは方向音痴が多いようで道を聞かれた場合はほとんど反対に歩いている場合が多い。

 その女性が私に声をかけた、
「すいません…久世工業団地とはこの先ですか?」
「あかんわ…行き過ぎでUターンして久世橋を渡って5分ほど走るの」
「はい、わかりました」
 とはいうが、この大型トラックで迂回する道を一応教えたが理解していないようだ。京都の道は幹線道路以外は狭くて大型トラックが走るようにはできていない。そこで私がトラックに乗り込み案内することになった。
 彼女は北九州の小倉から来たという。なかなかの美人で長い茶髪でヤンキーがそのまま大人になったという雰囲気を持っている。彼女は若林博美と自己紹介しながら
「すいません~このような案内を…いつもは大阪まで荷物を運んでいますが、京都は初めてで…」

 トラックは硝子会社で荷物を降ろした、昔のようにロープもシートもない、荷台が両方に開き大型リフトが荷物を降ろすがその時間は10分もかからない。そして博美ドライバーは九州の会社に荷下ろし完了の電話をしている。
「はい、京都市内で待機…了解」
 博美さんを大型トラックが無料で駐車できる京都中央卸市場まで案内して朝ごはんを食べようと食堂にいた。博美さんは、
「ありがとうございます、おかげで無事仕事ができました」

 この博美さんは30才でバツ1だという、子供は1人いるが実家で面倒を見てもらっている。元々は化粧品会社の美容部員だったが、結婚を機会に辞めた、そして離婚したがパートでは生活ができずトラック運転手になったという。そんな話をしている間に会社から電話があって帰りの荷物は明日の朝の九時に○○運送の配送センターで積み込むという連絡があった。博美さんは、
「よかった明日の朝までお休みよ~伊奈利さん、○○運送配送センターって知っていますか?」
「ああ、それって俺の家の近く…しかし、今夜は泊まりだが、どっかのビジネスホテルに泊まるの?」
「なに~そんなことないよ~泊まっても会社は費用はくれない、いつもはトラックの中で寝るのよ~」
「トラックの中か…でもそれは仮眠程度にしかならない、それでは疲れは取れないだろう~」
「それが宿命なのよ~日本のトラック業界の…」

 トラックを○○運送配送センターに回送して博美さんは汚い我が家にいる。とりあえず夕べ一睡もしないで走ってきた疲れをとりなさいと私のベッドで寝てもらった。私はその間は京都市立病院で眼の治療を受けていた。

 その帰りに夕食の買い物をして家に帰ると博美さんはもう起きていた。しかも、シャワーを浴びたのか下着のままで綺麗に化粧をしている。そこからは大型トラックの運転手という雰囲気の一欠けらも見つけられない。もっとやらしくいえば高級ヘルスのナンバーワン嬢といっても過言ではない色気にたじろいている私に、
「伊奈利さん、次からは会社にいって京都便の専門になります。京都便は運賃もよく帰りには必ず荷物があります。その分収入も増えます。ですから、次から京都に来たらここで休憩したり泊まってもいい…」
 私は、それに返事もせず元美容部員の赤い唇にキスをしていた。
(その14話完)


ドキドキこのミニ小説も「愛の人妻ウォッチング」「小説 スーパーの女性たち」とこのお話で合計34話となった。2日に1回の更新だが、これすべて完全書き下ろしになっています。まだまだ続けるつもりですが、もし、こんな話があると簡単なヒントがあれば掲示板に書いてください。私が小説にします。尚、ヒントをくれた人の名前も書きますから必ずHNをお書きください。掲示板は↓

掲示板その1   http://9124.teacup.com/kyototaxi/bbs ?

   その2   http://8710.teacup.com/kyotoinari/bbs



ドキドキ無料の電子書籍4冊できました。それぞれの題名で検索もできますから読んでください。

合格「小説 働く女性たち」~14話

 http://p.booklog.jp/book/103226/read

合格「小説 スーパーの女性たち」~10話
 http://p.booklog.jp/book/102965/read
合格「愛の人妻ウォッチング」~10話

 http://p.booklog.jp/book/102977/read
合格「京都歴史裏の小説」~8話

 http://p.booklog.jp/book/102990/read

ドキドキ既存の無料の電子書籍は

天使の恋~美幸…明美…真弓…梨香…4名の恋~全24話(読切り)

http://p.booklog.jp/book/19028/read

天使の恋~美雪…早苗…香奈~3名の恋の物語

http://p.booklog.jp/book/18492/read

ドキドキ音川伊奈利の電子書籍がすべて無料で読めます。

http://p.booklog.jp/users/sakura64

ドキドキ「人気ブログランキング」に参加しています。このブログが少しでもおもしろければ↓の画面をポッチンして清き一票をお願いいたします。↓↓↓ドキドキ  


              
              小説家ランキングへ