「蒲田行進曲」@中野ザ・ポケット | なおりんの日々是精進。

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生涯現役の舞台役者を目指す飯田南織がなんとな~く綴る、犬と舞台と時々デザインの日記です。

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そんな訳でダルダルだった昨日
観に行った舞台。

「ノーティーボーイズ的 蒲田行進曲」音譜

ベニバラ兎団の昨年の公演
「カルチェラタン!1950」で
私の相手役・近藤昇組長を演じて下さった
最高のギャグセンスと哀愁を併せ持つ芳岡謙二さん、
そしてベニバラの癒し系 古宮基成さん所属の劇団
ノーティーボーイズさんの公演です。

今回は古宮さんはご出演されていませんでしたが、
芳岡さんがご出演される、、
しかも演目は
つかこうへいさんの「蒲田行進曲」ということで
つか作品大好きな私は
喜び勇んで観に行って参りました音譜

「蒲田行進曲」は
有名すぎる程有名な戯曲なので、
今更ネタバレ云々ないでしょうし、
千秋楽までまだ日がありますが
感想を書いてしまいますねラブラブ


私は、過去の日記にも書きましたが
つかこうへいさんの作品が本当に好きです。
私がここまでお芝居に、、
演劇にのめり込むハメになったのは
彼の作品があったからと言っても過言ではない位。

なので、
やっぱりどうしてもつかさんの作品を
つかさんの演出以外で観る時は
ちょっと構えてみてしまうフシがあります。

「蒲田行進曲」も、
公演として演じた事はありませんが、
演技のレッスンのテキストとしてや
個人的な自宅練習のテキストとして、
幾度となく浸った事のある世界でしたし、
過去に観たつかさん演出の「蒲田」で
「これが『蒲田』だ!」と
思ってしまっていたりしたので。。

なので昨日も、
「さてどんな蒲田だろ?」みたいな気持ちで
開幕を待っていたのですが。。

OPで「蒲田行進曲」のあのメロディーが流れた瞬間
グッと世界に引きずり込まれました。

そして始まったノーティーボーイズさんの
「蒲田行進曲」の世界。

銀ちゃんは
溢れんばかりのカリスマ性と
ダメな男の哀愁をたっぷり魅せて下さり。

小夏さんは可憐で、
身勝手な男達に振り回されながら
揺れ動く女心を見事に表現。

そしてヤスさん。
とにかく凄かったです!!
前半のヘラヘラのダメっぷりと
後半の鬼気迫る熱演。
思わず感情移入して泣いちゃいましたあせる

私は根がジャンプっ子なので
「恋愛要素」よりも、
「男の熱い友情」みたいな方を
より熱中してみてしまうのですが。。

銀ちゃんとヤスの切ない絆が見事に表現されていて、
ヤスが階段落ち当日に
銀ちゃんに再び自分と向き合って欲しい、
あの輝きを取り戻して欲しい、
そんな銀ちゃんの為に自分は死ぬんだと、
ひたすら傍若無人に振るまい銀ちゃんをあおる場面で
もう号泣でした。。

多分、そこまでの2人の関係の組み立てが
ちゃんとこちらに伝わってきていたから
「ぐっ」ときたのでしょうね。。

つかさんの作品を
つかさん演出以外でやっていらっしゃる方の
舞台を拝見すると、
時々クライマックスの
「分かりやすい、気持ちいい場面」だけ熱演して、
それ以外の部分が疎かになってしまっていて、
結果クライマックスが効いてこない作品に
なってしまっている事があったりします。
(それが私が構えて観てしまう原因なのですが。。)

ですが、
この「蒲田」は違いましたビックリマーク
ちゃんと丁寧に階段を上がって行って
クライマックスに突入して下さっていたので
登場人物達の感情が爆発した瞬間も
「ついにきたか!!」みたいな
一種のカタルシスを感じる事ができました。

加えて主軸3人以外のキャストのドラマが
キレイに整理された上で表現されていて、
話の内容がすごく分かりやすかった気がします。
つかさん演出だと時々ぶっ飛びすぎていて
「ん?勢いで泣かされた?」みたいな時もあるのですが、
ノーティーボーイズさん版は凄く丁寧。

なので「蒲田」初見の方にもおすすめです。

ちなみに芳岡さんは、
哀愁漂う可愛いオヤジを好演されてましたよラブラブ
バシッと決める瞬間と可愛い瞬間のメリハリが
とても勉強になりましたキラキラ
やっぱり素敵な役者さんだなぁ。。

う~ん、、いいもの観ました。。

今年の初観劇の作品がこれで良かったです。

終わった後は、一緒に観に行った方々と
芳岡さんはじめノーティーの皆様と同席させて頂き、
何故か朝まで飲んでしまいました。。
(いえ、私は最初の1杯以外はジュースでしたよあせる)

は~。。
ダルダルだった昨日ですが、
最後の最後に大逆転な1日でしたラブラブ

ちなみにこの作品は今週末まで公演。
まだ若干チケットも残っているとの事ですので、
もしお時間ある方がいらっしゃいましたら是非音譜

劇団さんの公式HPはこちらです↓
http://www.naughtyboys.jp/