このブログは特別支援学校高等部を卒業し、社人2年生としてB型作業所で働き始めたムスコくんのこれまでのこと、母であるわたしの葛藤、現在ぶち当たっている問題などを思いつくまま書いています。

生まれてから順を追って書いている中で、突然生々しいまさに今現在の出来事なども織り交ぜて書いていますので、小さなころの出来事には題名に番号を振っています




息子くんが年少の頃、スイミングに通わせよう!と思い立った。

濡れるのを極端に嫌がるという感覚過敏ゆえに、顔も手も濡れるとすぐに拭いていたのでプールなんてそれこそ無理だろうと思い込んでいた。



夏になり、はじめての保育園でのプール。

周りがみんな楽しそうにしている姿を見たこと、先生がうまく誘ってくれたことですこーしずつ水に馴染んできた。

連絡帳に書いてある今日の様子を見て嬉しくなり、こっそり見学に行ったこともある。




喜んでいる間に悲しいかな早々にプールが終了してしまった。

夏は短い。

なんとかならないかなと保育園に話してみたりしたけどもちろん無理。



ならばということで、市内近隣のスイミングスクールに問い合わせてみた。



◯オムツは取れてはいるものの完全ではないこと

◯障害があること。



この2つを伝えるとどのスイミングスクールも受入拒否をされた。



たとえばオムツなら、赤ちゃん用の濡れてもオッケーなもので対応出来るのでは?

と伝えると、トイレがのみでノーだった返答が障害者の受け入れはとなった。




水に入って体を動かすことは全身運動になるというのはよくよく知られている。

体の機能が上手く使えないムスコくんにどうしてもスイミングをさせたかったのも理由のひとつ。



そしてもうひとつは驚くほどの虚弱体質。

発熱、鼻水期間がひと月の中で3週間続く。

まともに元気なときがほぼ無い。

それが9月から6月まで続くからいつも何処ぞの病院に行っていた。




ことごとく断られた中で、大きくはないが市内で障害者を受け入れているスイミングスクールを見つけた。

小さなところだからこそだと思った。

ただし条件がある。

保護者同伴で入ること。

仕方ない。父親の出番登場。

毎週水曜だけ早めに退社してもらい通うことにした。

秋頃になるとすぐに鼻水、熱となるので冬は一旦お休みさせてもらって春からまた通う。




そうしているうちに、顔が濡れてもすぐに拭かなくても平気になった。

顔を水につけられるようになった。

足をバタバタできるようになった。

足から飛び込みができるようになった。

ビート板で25メートル泳げるようになった。

何泳ぎなのかわからないが、とりあえず25メートル溺れているように見えるが泳げるようになった。

意外に背泳ぎが得意。




なにより、小学校に上がる頃には風邪をひきにくくなった。

いつも鼻が出ていたため、何度鼓膜切開しただろう。それも全く無くなった。




そのスイミングスクールに19歳になる今もまだ通っている。

付き添いは今は無しで。




当時担当してくださった先生は定年された。

残念ながらこのスイミングスクールも、担当の先生の定年とともに障害者の新規受け入れはしていない。

とても残念だ。




次回はこのスイミングスクールの鬼おばあさん先生について書こうと思います。