今夜、サントリーホールで、辻井伸行のピアノを聴いた。
伸君のピアノを生で聴くのは始めてだった。
S席の中央のいい席で聴けた。
2006席のホールは、ほぼ満席で、彼の人気ぶりが納得できた。
休憩を挟んだ、後半のショパンで、僕は汗をかいた。
彼も多分、ショパンが好きなのだろうが、ピアノの音が全く違っていた。
コンサートで汗をかくのは、僕ははじめてだ。
とても言葉では表現できない感動的なピアノだった。
僕が最も感動したのは、スケルツォ第1番ロ短調作品20だった。
最初の主部の断固で激しいメッセージの次に待ち構えていた中間部の穏やかで
ふくよかな調和にあふれたパッセージが、聴く側の僕にとっては、その段差がとても新鮮で、なるほどと納得させられた。
伸君のピアノは、ピアニッシモがとても綺麗だが、プログラムが進むにつれフォルティシモに圧倒的に打ちのめされた。
しかも、伸君はサービス精神旺盛で、アンコールもショパンを弾いてくれた。
また、汗をかきたいかな。2019.1.21.