Let's try local medicine. | ミクロネシア連邦 ポンペイ州観光情報

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ポンペイの医療事情について。
ポンペイには州立病院のほか、

フィリピン人、ミャンマー人など

外国人経営の私立病院があり、

内科、外科はもちろん歯科、眼科、耳鼻科と意外と何でも診てくれます。


にも関わらず、ポンペイの人は病院に行くのが

あまり好きではないような印象を受けます。


「なぜ病院が嫌いなの?」とホストファミリーに聞いてみたところ、
だって病気だってわかったら怖いじゃない!」とのことでした。
うーん、それが病院に行く意味だと思うんだけどな。


さて、そんな病院の代わりに人々に親しまれているのが、
ローカルメディシンと呼ばれる地元の薬草を使った治療法。


ザクザクと手術をしたり、強い薬を使うよりは
こうした漢方のような方法で
じわじわと自然治癒力に頼る方が彼らには好ましいようです。


実際、彼らの薬草に関する造詣は深く、
一緒に歩いていると良くいろいろな草花を見ながら効能を教えてくれます。
今流行りのノニも、ポンペイでは定番の薬草。
ローカルメディシンの中には
不妊に効くものや、妊娠した時に自然に堕胎させるようなものもあるらしく、
その効き目たるや中々侮れないのです。


また、特に病気ではないけど
「最近ちょっと調子が悪いな」というような時にも
ローカルメディシンに通うらしく、
彼らにとっては日常生活に密着した気軽な健康法のようです。


わが観光局のGMが「今日からローカルメディシンに通うけど一緒にくる?」と
誘ってくれたので、ポンペイのローカルメディシンを体験しに行って来ました。


ローカルメディシンに通う場合
薬だけをもらうのもありのようなのですが、
一番オーソドックスなのは4日間ドクターのところに通い続けるコース。


何でもこのコース、最終日にはあまりの効き目に

感極まって泣き出してしまう人もいるとか。


ドクターの多くは女性で、
ウィッチドクターとも呼ばれ人々からの尊敬を集めています。、
ローカルメディシンは、ある種の信仰にも似た
非常にスピリチュアルで超自然的な側面もあるようです。


この前評判に加えて、
ウィッチドクターは特に許可をとっているわけではないので、
場所を絶対誰かに教えてはいけないと釘をさされ、
どんな怪しいところかとウキウキして行っていたのですが、
実際には想像よりずっとのどかな感じでした。


ウィッチドクターの家は、ごく普通の民家。
中に入るとニワトリがとことこ歩いていたり、
たくさんの患者さんが和やかに談笑していたり、
ドクターの娘さんが赤ちゃんをあやしていたりと、
なんとも和やかな雰囲気です。


ウィッチドクター自身も、
その辺にいるポンペイの気のいいおばちゃんという感じ。
唯一魔術っぽいのは、台所でぐらぐら煮たてられた、
奇妙な匂いを発している鍋くらいでしょうか。


そこで座って待っていると、
まずはドクターが薬湯を持ってきてくれます。
明らかに原材料は草だなーという深ーい緑色の薬で、
飲むと予想を裏切らず極めて青臭い味がします。


青汁程は濃くありませんが、もっと草の味が鮮烈にする感じでしょうか。

はっきり言って激マズです。


これをコップいっぱい、

しかも4口で飲み終わらなければなりません。
うっすらと涙目になりながら何とか飲み干しました。


そしてその後ドクターに呼ばれるまま隣の部屋へ行くと、
蒸された草が入って湯気をあげているバケツと、シーツが置かれていました。

そしてそのバケツを抱えながらシーツを被るように指示されます。


何だか想像していた呪術的な儀式と違って、

ずいぶん素朴な感じ…。
言われるがままにバケツを抱っこして、シーツを被ってみました。


中には薬草というよりは、
どちらかというとその辺の雑草のような匂いの

蒸気が充満しているのですが、、
即席の韓国式サウナ汗蒸幕のようで中々気持ちいです。


被っているシーツ越しにうっすらと夕焼けの光が差し込んできて、
遠くで子供の笑い声や誰かの弾くギターの音が聞こえます。
なんだかとってもリラックス。


湯気が出なくなったら本日は終了。
この治療を後2回繰り返した後、
最終日には「サカオ」と呼ばれる、こちらでお酒代わりに飲まれている
怪しげな飲み物を飲みながら宴会をします。


さて、そのサカオについては次回詳しくお伝えしたいと思います!


写真は激マズだったお薬です。