子どものおもちゃが部屋の3割を占領するようになり、そろそろ広いお家に引っ越したいと我が家のマイホーム探しがはじまったのが1年半前。私たちが重視したのは、立地です。夫の職場まで電車で1時間以内、複数路線が利用でき、かつ駅から徒歩10分以内という、なかなか厳し目の条件が私たちの譲れないポイントでした。そして、立地が良ければ、千葉でも神奈川でも埼玉でも、もちろん都内でもいいし、中古でもマンションでもうさぎ小屋でもOKというこだわりのなさが、さらに物件探しの難易度を上げます。

 

最初はいくつかの不動産サイトに登録して、手当たり次第に見ていました。たくさんのサイトを使いましたが、結局SUUMOが使いやすい。都内の狭小地販売にだまされそうになったり、当選倍率250倍を超えるとか超えないとか言われる晴海フラッグ(東京オリパラの選手村跡地に作られたマンション)に応募しかけたり、当時2歳だった息子のイヤイヤ期に心が折れて引越し自体がどうでもよくなったり、紆余曲折がありながらも、ついに条件にあう築5年の中古一軒家を見つけたのです。

 

内覧も無事終わり、購入意思を伝え、ローンの仮審査も通り、いよいよ今週末にいざ契約!というとき。不動産会社から電話がかかってきました。

 

「実はですね、非常に申し訳ないのですが……。所有者の方が、売るのやめると言っています」

 

なんということでしょう。3ヶ月後には新居での生活がはじまると思って、近くのカフェやら息子の幼稚園やらを調べまくっていたこの時間をどうしてくれる。契約2日前になって、やっぱ売るのやーめた、なんて、そんな心変わりが許されるのかと思いましたが、許されるみたいです。コロコロ変わっていいのは秋の空だけじゃないのか。

 

どうやら売主さんは家を売るのをやめ、そのまま住み続けることにしたそうです。それが事実かどうかは怪しいのですが、そう言われた以上、別の場所を探すしかありません。こうして私たちのマイホーム探しは振り出しに戻り、一度気に入った物件を買えそうになったがために、譲れない条件に「広いファミリークローゼット付き、独立洗面台はふたつ、夫の仕事部屋は防音仕様、庭かベランダでプールができること」が加わりました。

 

さて、落胆とともに再スタートをきったマイホーム購入までの道のりは、アメンバー限定記事で公開していこうと思いますので、続きに興味のある方はアメンバー申請をお願いします。