Fri 240105 あけまして／写真は北野天満宮お茶壺行列／朝乃山の大活躍を願う 4478回
「あけまして」と書いたところで、「おめでとう」と続けるわけにはいかなくなった。１月１日、もう４日も前になるが、午後４時をすぎたところだった。12月下旬からマコトに快調に連続更新を続け、「さて2024年も年頭からどんどん書き続けて、一気に5000回達成まで」と張り切っていた矢先だった。
これほどの大震災なんだから、当分の間「おめでとうございます」は自粛ということにする。2011年３月、東日本大震災の直後でもワタクシはホンの５日か６日しかこのブログを休まなかったが、今回もすでに５日が経過。お正月大震災のショックはあまりにも大きいのである。
（11月26日、京都・北野天満宮のお茶壺行列 １）
火災の猛火の犠牲になった輪島の朝市通りは、３年前だったか４年前だったか、金沢への出張のついでに片道３時間のバス旅をして、ずいぶん歩きまわったあたりである。朝市のオバサマたちともそれなりに言葉を交わしたし、繁盛していたカフェでカレーやトンカツもいただいた（Wed 201007 ハーシュな世界／耕して天に到る／能登の棚田／淡交を旨とすべし 3969回）。
今はまだ被害の全容すら分からないから、復興を口にするのは早すぎるだろうが、震源から離れた新潟市内での被害規模をテレビ画面で見るにつけ、またワタクシの故郷・秋田港まで津波が押し寄せたと聞くにつけ、年頭から神様や仏様、こんなにみんなで熱心に初詣に出かけているのに、ずいぶん厳しい試練を我々に与えたものだと慨嘆せざるをえない。
（11月26日、京都・北野天満宮のお茶壺行列 ２）
そうは言っても、自分自身の活動を一切停止して慨嘆に耽っているわけにもいかないから、ワタクシは１月２日も朝４時に起床して、読書に励んだのである。朝一番の読書の場所は「お風呂」と決まっていて、40℃に設定したお風呂に浸かって大汗をかきながら１時間、アンドレ・マルローを読むのである。
もしもマルローを知らない人がいたら、とりあえずまずはググっていただきたい。「この強烈に激しい人って、いったい何？」と、若い諸君なら天を仰ぐだろう。政治にも革命にもレジスタンスにも文学にも、とにかく目の前にある全てに深く関わって、東南アジアの国で逮捕＆投獄されても全くめげる様子もない。
やがてドゴールのもとで10年にわたって閣僚に名を連ね、情報大臣やら文化大臣やらに就任、そこでも大活躍して日本にもやってくる。伊勢神宮にも参拝。熱血漢の諸君、共通テスト対策でお正月から呻き声をあげている場合じゃない。「マルローみたいに生きてみないか？」、無責任な今井君は、ふとそんなことを言いたくなるのである。
（11月26日、京都・北野天満宮のお茶壺行列 ３）
そういう本にお風呂で夢中になっていると、身体中の血液がこぞって頭に上がってきて、サトイモ頭からもうもうと湯気が上がり、「こうしてはいられない」「こんなところでぬくぬくしてはいられない」と焦りは焦りを呼び、「オレもマルローのように生きるんだ!!」と決意して羽田空港に向かう。
羽田空港に出かけたりするから、思わず「今すぐ大阪に行ってくる」「いや、京都に行ってくる」と叫びだし、１月２日の今井君はあっという間に大阪に降り立つことになった。もちろん何も考えずに大阪に来たのではない。プランはもう11月に立ててあって、どうしてもしなければならないことがあってお正月の大阪を訪問したのである。
（11月26日、京都・北野天満宮のお茶壺行列 ４）
ところが１月２日の夕暮れ、テレビのニュースで「羽田空港がたいへんなことになっている」と告げられた。ついさっきまでワタクシがウロウロしていた空港の、しかもついさっき今井君の乗ったANA機が飛び立った滑走路で、JAL機が大炎上していたのである。
悲劇は次々と続く。１月３日夕暮れ、ホテルの部屋に帰ってくると、今度は「小倉の商店街で大火災」と報じている。小倉の平和通り近く「鳥屋町食道街」は、我々の校舎からも近い。山手線・秋葉原駅での刃物事件、西新宿で十数軒が焼けた火災、１月４日までは息つく暇もなかった。
（京都・北野天満宮、飛び梅。学業のお守りにどうぞ）
１月４日、今度は「東京に帰るヒコーキが欠航」という事態になった。羽田空港での大事故の直後だから、どうにも致し方ないが、前後の便も多くが欠航になっている。振替便は見当たらない。
欠航の連絡に気がついたのが午前６時。午前３時にはすでにANAからの連絡がきていたわけだから、すばしこい人はとっくに振替便の手配を済ませたのだろう。
ワタクシはすぐに大急ぎで新幹線を手配。お正月の帰省ラッシュの真っただ中だから、新幹線のほうも午後からはほとんど全てが満席で、「こりゃ大阪にもう１泊するしかないな」と諦めかけたが、午前９時すぎの新幹線に何とかギリギリ予約ができた。
というわけで、お正月から丸５日、長いブログのお休みをいただいた。昨日４日は帰京してもうヘトヘト、１月とはとても思えない東京の暑さに汗まみれになってまたヘトヘト、そのまま気力がすっかり萎えて、５日もこの時間帯までしょんぼりしていた。
（11月26日、京都・北野天満宮のお茶壺行列 ５）
しかし諸君、やっぱりこんなふうにしょんぼりしていてはいけないのである。被害の大きかった金沢も富山も新潟も、東進移籍以来19年、ワタクシが何度も何度も訪れて、公開授業やら講演会やらを繰り返してきた思ひ出の地だ。
2011年３月11日の午後、ワタクシは金沢で不気味で大きな揺れを感じ、金沢のホテルでテレビをつけて大震災を知り、名取川を遡ってくる大津波の映像を目撃した。それでも金沢から富山での公開授業に向かい、富山から金沢まで吹雪の中を各駅停車の列車で戻ったのである（Thu 110317 巨大地震についての虫の知らせ 富山での講演会 巨大地震発生前後のこと）。
だから今だって、こうしてしょんぼりしている場合じゃないじゃないか。富山では、昨年2023年の秋に２回も公開授業をしたばかりだ。石川県のほうは、今の予定では2024年春に３回もお邪魔することになっている。
２月上旬には小松、２月中旬には金沢、３月上旬にも金沢、マコトに無力なワタクシではあるが、せめて対面での公開授業を通じて、北陸の青年諸君に笑顔を取り戻していただきたい。
（11月26日、京都・北野天満宮のお茶壺行列 ６）
お相撲にはあんまり興味がないかもしれないが、ここはやっぱり朝乃山どんの出番なんじゃないか。まもなく始まる初場所は、前頭７枚目だったか。２年前の不祥事が響いて大きく陥落し、ようやく復活した先場所はケガが響いて小さく陥落。地元・富山をはじめ、北陸のファンはがっかりの連続だった。
しかし諸君、ワタクシは今や朝乃山どんの大ファンだ。12月19日、2023年を締めくくる大阪天王寺の講演会は、「あべのハルカス」の会場が超満員の500名が参加。締めくくりに相応しい大盛況に、ワタクシは大いに気をよくして、翌20日の夕暮れ、新大阪駅の新幹線ホームに上がった。
そこにいたのが、朝乃山どん。その隣に元大関・正代どんと、関取の明生どん。３人とも付け人に警備されて緊張した面持ちだった。大阪での巡業があって、その帰りのようだった。
さっそくワタクシは躊躇わず、朝乃山どんにお願いして一緒に写真に収まった。いつも「街で今井を見かけたら、躊躇なく声をかけてください」と言っている今井君だ。こういう時にモジモジ＆ニヤニヤ薄笑いを浮かべているのは、かえって失礼にあたる（んじゃないかな）。
（12月19日、大阪天王寺「あべのハルカス」で、2023年を締めくくる500人の大盛況。詳細はまた後日）
ホントはここにその写真を披露したいところなんだけれども、いろんな人に相談して「肖像権の問題があるから、やめとけば？」と嗜められた。読者の皆様に写真をお見せできないのがマコトに残念であるが、しかし諸君、今井はたいへん単純にできているので、あの瞬間から朝乃山の大ファンになっちゃった。
北陸は、相撲どころだ。地元・富山をはじめとして、朝乃山ファンは多いはずだ。ここは彼にも大いに活躍していただき、北陸を大いに盛り上げてもらいたい。今年中に、大関どころか横綱昇進まで目指してほしいとさえ思う。
まずは、初場所で優勝。一気に三役に返り咲き、３月の春場所・５月の夏場所でも好成績を続ければ、7月の名古屋場所で大関に復帰の声もあがるだろう。９月の秋場所で大関に昇進して優勝ということにでもなれば、11月の九州場所は綱取りの場所になる。
もちろん「そうは問屋が卸さない」というのがスポーツの世界だけれども、そこはそれ、元は横綱昇進の最有力候補だったはずの朝乃山だ。十分にイケるんじゃないか。
今井君と一緒の写真を眺めると、何だか親戚の里芋オジサンにハッパをかけられて奮起しているような顔に見える。ぜひこの里芋オジサマ一緒に、北陸を盛り上げたいと熱望するのである。
1E(Cd) Barenboim：BEETHOVEN／PIANO SONATAS 3/10
2E(Cd) Barenboim：BEETHOVEN／PIANO SONATAS 4/10
3E(Cd) Barenboim：BEETHOVEN／PIANO SONATAS 5/10
4E(Cd) Barenboim：BEETHOVEN／PIANO SONATAS 6/10
5E(Cd) Barenboim：BEETHOVEN／PIANO SONATAS 7/10
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