Wed 231129 まだ京都/また京都/今年はイチョウが美しい/なか卯の朝食ブーム 4459回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 231129 まだ京都/また京都/今年はイチョウが美しい/なか卯の朝食ブーム 4459回

 まだ京都にいる。11月24日には京都駅前キャンパスプラザにて講演会、25日には京都北山のコンサートホールで京都市交響楽団のブルックナー4番を聴き、26日には大阪の国立文楽劇場で「奥州安達原」を堪能。ならばそれで東京に帰ればいいものを、何となく帰りがたくて、まだ京都にいる。

 

 というか、また京都にいる。10月15日には粟田神社の式包丁と大将軍八神社のオミコシ、10月22日には鞍馬の火祭り、11月1日から2日にかけては滋賀と京都で公開授業。ついでに京都御所やら護王神社のあたりを歩き回ったし、11月15日と16日にもあちこちのお火焚き神事を眺めて回った。

 

 こうやって反省してみると、約2週間にいっぺんは京都を訪問してウロウロ、大っきな口を開けていろんなお祭りを飽かず眺めている。コロナ以来4年、というか2018年の秋に京都2週間滞在を決行して以来、なかなか海外に出かけられない鬱憤を、ほぼ全て京都にぶつけていると言ってもいい。

 (ホテルグランヴィアから眺める夜の京都タワーの勇姿)

 

 今年の晩秋の京都は、特にイチョウが美しい。黄色というより、黄色は次第に赤みを帯び、橙色というか、金色に近い趣きになってきた。

 

 大きなイチョウほどその黄色が濃厚で、すでに立冬どころか小雪(しょうせつ)も過ぎて初冬、京都北山の湖沼の周囲は「冬ざれ」の雰囲気であるが、その冬ざれの風景の中にすっくと立った金色の大イチョウがマコトに美しい。

 

 11月初めまでは夏のような気温の日が続き、大方の予想は「今年の紅葉は期待薄」ということだった。11月初旬、何人かのタクシードライバーと話してみたが、「まあ今年はダメでしょう」と皆さん口を揃えていた。

 

 イチョウについては、「緑と黄色と茶色が混在して、全くダメみたいです」と、ある運転手さんは表情を歪めた。苦笑というか諦めというか、「カエデなんか、葉っぱの先がチリチリ茶色く変色して、茶色の斑点が一面に広がっている始末です」とおっしゃった。

   (11月2日、京都駅前「響都ホール」の大盛況 1)

 

 しかし、諦めるのはまだ早かった。11月中旬から朝晩は急激に冷え込んで、まずはこうしてイチョウが立ち直った。一昨日の朝通りかかった堀川今出川のあたりは、長いイチョウ並木がホントに金色に染まっていた。

 

 これにカエデが追随した。11月も終盤になって、そろそろ散り紅葉の季節。期待しなかったぶん、北山の散歩道にふと見かけるカエデの木が真っ赤に染まっているのはマコトに美しい。

 

 昨日は午後から冷たい通り雨が降ったが、雨が止んで赤い紅葉が夕陽に照らされると、その光沢が何とも言えない。今朝11月29日は、京都の最低気温が2℃まで下がった。滞在中の北山の奥のあたりでは、下手をすれば氷点下、宝ヶ池に薄い氷が張ったとしてもおかしくない。

 

 するときっと間違いなく、最終盤の紅葉はますます美しいのである。今朝は午前4時に起床、これから宝ヶ池・広沢池・大沢池をめぐり、池三昧の1日を過ごす予定。仕事のない1日だから、池三昧に酒三昧、こんな楽しいことはない。

   (11月2日、京都駅前「響都ホール」の大盛況 2)

 

 さて仕事の話であるが、11月1日は滋賀県草津、11月2日には京都駅前、それぞれ出席者およそ160人の公開授業を行った。

 

 コロナの余韻が残り、インフルエンザが大流行して、いやはや歯がゆいというか切歯扼腕というか、なかなか「超満員」「もうもうと湯気が立つ」というレベルの大盛況は実現できない。コロナ前には日常茶飯事だった「椅子が足りなくなりました」なんてのは、もう遥か昔の思ひ出のようだ。

 

 なお、ここに15年近く昔に書いた京都駅前の公開授業の記録がある。15年も昔の自分の文章を読むのはちょっと気恥ずかしいが、いやはや今井君、なかなかいい文章を書いていたじゃないか。

 

「定点観測」の意味も込めてここに貼りつけていくから、まあ読者諸君も一読してみてくれたまえ。(Fri 100219 京都駅前での講演会 関西の大物講師たちが主張する受験英語の古色蒼然

   (11月2日、京都駅前「響都ホール」の大盛況 3)

 

 宿泊したのは、京都駅直結のホテルグランヴィア。仕事のないときは、宝ヶ池のプリンスホテルが定番で、ブライトンやウェスティンのこともあるが、何しろ仕事場の「響都ホール」や「キャンパスプラザ京都」が京都駅から徒歩わずか2分だから、仕事の上では便利なことこの上ない。

 

 ホテルの窓からは、思い切り間近に京都タワーが見える。「見える」なんてものではなくて、ほとんどこちらにのしかかってくる。

 

「京都タワーホテル」なんてのもあるが、そこからでは「灯台モト暗し」もいいところであって、京都タワーはちっとも見えない。京都タワーの勇姿を堪能したければ、グランヴィアがベストのロケーションである。

       (11月1日、滋賀県草津の大盛況)

 

 もちろん諸君、京都タワーを絶賛する人は少ない。パリのエッフェル塔だって、多くの人はみんな表情を歪め&口をひん曲げて「サイアク」「disgusting」みたいな発言をしたがるのである。

 

 しかしワタクシ、そういう批判を浴びていればいるほど、意地でも擁護したくなる変わり者、というか変わりサトイモであって、エッフェル塔は3度のメシより好き、パリに到着してエッフェル塔の勇姿を目にすれば、熱い涙を禁じ得ない。

 

 京都タワーについても、手放しで褒める人は多くないようだ。「京都の景観を台無しにした」とおっしゃる気難しい人だってナンボでもいる。しかしこうやってタワーを正面に据え、その重量感をぎゅっと味わってみると、どうしてどうしてコイツはそんなに悪くない。

 

 特に今年の夏にふと「これは祇園祭の長刀鉾をモデルにしてるんじゃないか」と気づいた瞬間から、京都タワーが可愛くて可愛くてたまらなくなった。

 (ホテルグランヴィアから眺める夕暮れの京都タワーの勇姿)

 

 もちろん、「長刀鉾がモデル」と公言している人は誰もいない。この今井君がそう感じただけのこと、作者というか設計者も「長刀鉾をモデルにデザインした」とは一言も言っていない。

 

 しかし諸君、来年の夏7月17日、是非とも祇園祭の京都を訪れ、例の猛烈な酷暑の朝、京都タワーに挨拶した後で、長刀鉾を追いかけて京都の街をグルリ一周してみたまえ。京都タワーと長刀鉾のそっくりさんぶりに、きっと納得してくれるはずだ。

 

 いや、長刀鉾と限らない。函谷鉾でも月鉾でも、菊水鉾でも放下鉾でも鶏鉾でも、すべての鉾が京都タワーに大きな影響を与えていることに気づくと思う。デザインの過程で、深層心理的にであっても、間違いなく影響はあったと信じる。

(11月2日、京都御所「車返しの桜」のあたり。まだ夏の雰囲気だった)

 

 ま、あくまでシロートとしてそういうことを思いながら、11月2日朝のワタクシは京都駅八条口の「なか卯」に朝食を貪りに出かけた。我が「なか卯朝食ブーム」の始まりである。

 

「なか卯」の朝食は、抜群だ。「吉野家」「すき家」「松屋」「かつや」にもコスパのいい朝食はあるが、何と言っても諸君、なか卯は目玉焼きが旨い。フライパンでちゃんと焼いた形跡のある、カリカリの白身がマコトに旨い。

(最近のワタクシは「なか卯」の朝食ブーム。目玉焼き、京風豚汁のセットに、銀ジャケをプラスする)

 

 いや、むろん「マック」ないし「マクド」だって構わない。遥かな昔の今井君は、例えば代ゼミなんかで朝から浪人生の授業がたっぷりある時には、さまざまな駅前のマックで「朝マック」と言ふものをいただいた。思えばあの頃ワタクシはまだ30歳代、それでもすでに「四天王」の一角だった。

 

 四天王ともあろうものが朝マック、生徒諸君に目撃されたらヒト騒動起こるところだったが、それでも30歳代の今井君は朝マックを貪った。しかしどうだろう、あの頃も今も、朝メシを貪る人々の表情は、どこもみんな曇りがち。これからの1日の激務を思い、昨日の酒の残り香に苦しみ、みんな何だかツラそうな、重苦しい雰囲気だった。

 

 しかし諸君、なか卯の朝食は違うのである。京都駅八条口のなか卯の朝食は、「華やか」と形容してもいいぐらいだ。多くは観光客。深夜バスで到着したばかりのアジア人、欧米人、日本人、みんなここから始まる京都の旅の予感に明るく輝いている。

  (京都駅八条口の「なか卯」、朝から大繁盛している)

 

 この朝ワタクシがいただいたのは、目玉焼き&京風豚汁セットに、銀ジャケのトッピング。京風の豚汁にはたくさんの柚子が浮かび、目玉焼きの白身はさっきも書いた通りカリカリ、銀ジャケも美味しく焼けている。

 

 茶碗に半分残った飯に、もちろんワタクシはじゃぶじゃぶお茶をかけてお茶漬けにするのだが、銀ジャケと海苔でかき込む朝のお茶漬けはまさに格別。お茶だって濃厚な本物のお茶が期待できる。

 

 これで500円だったか600円だったか、近くの高級ホテルの朝食が4000円も5000円もするのに比べて、こんな楽しい朝食は考えられない。

 

 若い諸君、是非とも朝は「なか卯」に走りたまえ。これでゴハンを大盛にすれば、この1食だけでも丸1日ガス欠になることはなさそうだ。ワタクシの「なか卯ブーム」、このまま11月いっぱいは継続するのである。

 

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 1/10

2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 2/10

3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 3/10

4E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 4/10

5E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 5/10

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