Fri 170811 過去問講座の収録を終える/今や早稲田は超良問ぞろい/秋冬スケジュール | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 170811 過去問講座の収録を終える/今や早稲田は超良問ぞろい/秋冬スケジュール

 つれづれなるままに、日暮らしMac君をいじくり回し、何時間もポチポチしつづけていれば、誰がどう見ても「あやしうこそ ☞ ものぐるほしけれ」であって、さすがに右も左も腕がパンパン ☞ 腱鞘炎というより、要するに疲労で筋肉がツリそうになる。

 そんな状況であっても、1つでも嬉しいニュースを発見すれば、涙もろい今井君は熱い涙が溢れ出るのをどうすることもできない。ヤフーニュースで8/31(木) 21:54に配信された「50人が団結!電車傾け女性を救出 東京・代々木上原駅」がまさにその1つである。

 電車とホームの間に女性の乗客がはさまれてしまった。車内で乗客が団結、ホームと反対側に集結することで電車を傾けた。車外でも人々が団結、「ヨイショ」「ヨイショ」と掛け声をかけながら、やっぱり電車をホームと反対側に押して押して押しまくった。

 女性は無事に救出され、見ず知らずの人々から熱い拍手が湧き起こって、互いの健闘を讃えあった。素晴らしい話じゃないか。代々木上原は渋谷区の西端、オウチからも近い駅での出来事に、涙が熱くならないはずはない。
早稲田1
(早稲田大学 国際教養学部 2017年の第1問。超良問であった)

 折からワタクシは、2017年の「過去問演習講座」で多忙な日々である。8月上旬には、河口湖合宿から帰京したばかりのスーパー疲労の中で
  ① 早稲田大学 文学部(8月2日)
  ② 早稲田大学 法学部(8月5日)
  ③ 早稲田大学 政経学部(8月8日)
と、続けざまに収録。それぞれ4時間ほどかかったが、ノルウェーに旅立つ前にバリバリ仕事を進めておいた。

 氷雨に凍えながらフィヨルドの絶景を満喫し、トナカイの肉と圧倒的な量の甲殻類に満腹して、帰国したのが8月25日。帰国から1週間のうちに、過去問演習講座の残り3大学を一気に収録した。我ながら、自らの体力と気力と(ついでながら)知力♡の充実に驚かされた。

 帰国後1週間で収録したのは、
  ④ 早稲田大学 国際教養学部(8月28日)
  ⑤ 名古屋大学(8月31日)
  ⑥ 熊本大学(9月1日)
やっぱり1回4時間ほどの収録で、さすがのサトイモ君も疲れ果てた。

 いやはや、じっくり解説してみて感じるのが、早稲田大学の大健闘である。昔は「難問奇問」と批判され、重箱のスミばかりつついていると糾弾されていた早稲田の問題であるが、今や18歳の英語力を試すのに最高の問題がズラリと並んで、ほとんど理想的な状況と言っていい。
スタジオ
(ノルウェーから帰国後1週間、スタジオにずっと籠っていた)

 例えば、早稲田・国際教養学部の全6問を見てみようじゃないか。1番と2番はお馴染みの長文読解問題。1番は100行程度、科学雑誌「New Scientist」からの抜粋記事である。

「ウサギの夏毛 ⇔ 冬毛の生え変わりと、温暖化の影響について」。100行の文章に設問が約15。これに約25分で対応しなければならないから、かなり強烈な読解力を要求される。

「New Scientist」は早稲田のお気に入りで、2016年の早稲田政経学部第2問「ヒコーキ自動操縦の現在と未来について」にも採用されている。早稲田を目指す人なら、せめて「New Scientist」HPぐらいには日々アクセスして、暇つぶしに科学記事ぐらい流し読みしてなさい、そういうメッセージにも思えるのである。

 2番も100行超の長文読解問題。ナイジェリア南部の古代都市ベレンシティについて、11世紀から16世紀までの栄枯盛衰を論じている。こちらも設問が約15。第1問よりいくらか取り組みやすいが、やっぱり時間は約25分。生半可な読解力で対応できるとは思えない。

 3番は、30行ほどの英文を日本語で要約する問題。せっかくなら「英語で要約」を求めた方がいいような気がするが、「清潔な水が確保されていることの重要性について」、150字程度の日本語で要約しなきゃいけない。これまた「15分で」と言われれば、スーパーでウルトラな読解力と要約力が必要だ。

 4番は、「ペプシやコカコーラの消費者に課税することの是非について、100〜150語程度の英文で論じなさい」。いやはや、これも15分程度。生半可なライティング力で対応できるようなレベルではない。
早稲田2
(早稲田大学 国際教養学部 2017年の第2問。超良問であった)

 1番と2番が「READING SECTION」で約50分、それに続く3番と4番が「WRITING SECTION」約30分であるが、両セクションとも、20年も30年も昔の早稲田からは想像もできないぐらいの良問ぞろいである。

 どうですか、マスコミの入試問題批判がどれほど時代遅れなものか、この問題を見ただけで十分に理解できそうなものだ。テレビや新聞の入試批判を読んでいると、昭和の昔の入試についての認識、ないし思ひ出に基づいたものとしか思えない。

 執筆者が受験生だった時代の記憶をたどり、「あのころは、ヒドかったな」とニヤニヤしながら、2017年現在の入試問題をキチンと検証することもナシに「重箱のスミばかり」「文法とか、役にも立たない枝葉末節ばかり」と、大雑把なことを書いて恥じる気配も感じられない。

 もしも「役にたたない枝葉末節ばかり」とおっしゃるなら、いよいよ「LISTENING SECTION」に行ってみようじゃないか。こりゃホントに厳しいリスニングであるよ。

 5番「英語を社内公用語にした成果について」、6番「20世紀の女性報道写真家へのインタビュー」。前者は6分、後者は5分、ナチュラルスピードの英語を1回だけ聞いて、それぞれ15問程度の設問が与えられる。

 ミソは「1回だけしか聞けない」という点であって、2度も3度も繰り返し聞かせてもらえるリスニングなんか、実社会では考えられないじゃないか。

 詳細については、実際の問題を見ていただくしかないが、大学側の真剣さがグイグイ伝わってくることだけは間違いない。いいじゃないか。スゲーじゃないか。スバラシーじゃないか。
表紙
(収録後、新宿の焼き肉屋で飲み会。モト東進生・税所君による最新の著書をもらってきた。詳細は、明日の記事で)

 1番と2番と3番で本格的かつスピーディな読解力を試し、4番でスピーチ能力に直結するライティング能力を要求し、5番と6番で「たった1回で」ビシッと聞き取る能力を診断する。20年前と同じ批判を繰り返している人は、これ以上いったい何を求めるんだろうか。

 国際教養学部と等質の努力を、政経学部にも法学部にも文学部にも感じるのである。現実の入試の状況を確かめさえせずに、ご自分が受験生だった当時の思ひ出に基づいて、「枝葉末節」と古くさい批判ばかり展開するような態度は、少なくともワタクシは大キライだ。

 同じことは、国公立大学にも通じる。早稲田が完了した後で解説を行った名古屋大学も熊本大学も、入試作成者側はたいへんな努力をして新傾向の問題をズラリと並べた。決して古色蒼然とした「入試英語」なんかではなくなっている。

 批判を続ける人々も、ぜひ2017年の入試を精査してもらいたい。2020年の入試制度改革まで、まだ今と同じ制度の下で、センター試験だけで150万人もの受験生が懸命に努力するのだ。

 そんなに多くの若者たちが取り組む試験を、精査もせずに批判と非難だけを垂れ流し、「過渡期だから仕方がない」と今の受験生を突き放すようでは、キチンとした報道機関の態度とはとても思えないじゃないか。
御本
(「失敗から何度でも立ち上がるボクらの方法」PHP研究所。中竹竜二氏との共著なんだそうな。詳細は明日の記事で)

 とりあえず9月1日の熊本大学で、今年の「過去問演習講座」収録はすべて終了。これから来年の春にかけて、「4技能」をギュッと意識した今井スーパー新講座の収録に取り組む予定であるが、詳細は、またいずれ。

 その話の前にまず、2017年秋冬のスケジュールがほぼ確定したので、ここに掲載しておく。このスケジュールに加えて、2つの外国旅行がすでに決定済み。相変わらず多忙な日々を過ごすことになりそうだ。

 なお、名古屋大と熊本大の話はまた明日の記事で。また9月1日夕刻、吉祥寺から新宿に駆けつけて、ちょっとした飲み会になったのであるが、その詳細もやっぱり明日の記事で。

  9月18日 金沢
  9月24日 岩手県 花巻
  10月13日 那覇
  10月15日 町田
  10月18日 長崎
  10月20日 長崎県 佐世保
  11月1日 滋賀県 草津
  11月4日 広島
  11月6日 横浜 上永谷
  11月7日 大阪府 泉ヶ丘
  11月8日 千葉県 稲毛海岸
  11月9日 千葉
  11月10日 神奈川県 小田原
  11月13日 横浜 センター南
  11月14日 池袋
  11月16日 大阪府 岸和田
  11月17日 富山
  11月20日 埼玉県 与野
  11月21日 千葉県 津田沼
  11月26日 札幌①
  11月26日 札幌②
  12月3日 青森
  12月10日 長崎
  12月12日 金町
  12月13日 大泉学園
  12月16日 船堀
  12月18日 荻窪
  12月20日 埼玉県 浦和
  12月21日 埼玉県 春日部

1E(Cd) LET’S GROOVE ②
2E(Cd) Pink Floyd:ATOM HEART MOTHER
3E(Cd) Pat Benetar:GREATEST HITS
13A(α) A TREASURY OF WORLD LITERATURE 31:ROMAIN ROLLAND Ⅲ:中央公論社
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