Sat 131130 またまたパリへ 今年のパリも速攻旅 ノルマンジーへ(マタ・パリ1) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 131130 またまたパリへ 今年のパリも速攻旅 ノルマンジーへ(マタ・パリ1)

 マタ・ハリは、1876年生まれ、1917年にパリのサンラザール刑務所にて銃殺刑。もともとはダンサーだが、第1次世界大戦中、フランスとドイツの2重スパイとしてパリの闇を暗躍。美貌を武器に「ハニートラップ」を駆使したのでござる。
 銃殺された後もヒトビトの人気は高く、第2次世界大戦前夜の映画の世界では、グレタ・ガルボとマリーネ・ディートリッヒがほぼ同時期にマタ・ハリを演じている。20世紀後半には、シルビア・クリステルもマタ・ハリを演じた。何とも根強い人気でござるよ。
 第2次大戦中には「和製マタ・ハリ」=川島芳子も登場。中央公論社からグリッランディ著「マタハリ」が出ると、これもまたロングセラーになった。今井君の書庫にも古い文庫本が1冊、奥のほうに隠れていたりする。
 これ以上のマタ・ハリ情報は、グーグル先生に教えてもらってくれたまえ。むしろここでの問題は、「何故いきなり今井君がマタ・ハリの話なんかを始めたか」、その1点にしぼられるはずである。
 端的にその解答を提示すれば、「12月の今井君は再びパリにやってきた」ということである。「また、パリ」だから「マタ・ハリ」。要するにそれだけのこと。その程度のオヤジギャグで今回の旅行記を始めるために、わざわざ書棚から文庫本を取り出し、ホコリを払って表紙の写真を撮ってきた。
マタハリ
(グリッランディ著「マタハリ」中公文庫)

 マタ、パリ。この1年だけでもパリは3回目であって、もうあまりパリに新鮮さは感じない。エラそうにそっくりかえって、「エッフェル塔に凱旋門、ルーブルにポンヌフ、そういうものを初めて見て、歓喜の声をあげていた時代が、もはや懐かしいぐらいである」、そういう鼻持ちならない発言が、ふとノドの奥から湧き上がってきそうだ。
 だって諸君、つい昨年12月にも滞在、今年9月にもブラジル経由での東回り地球一周で滞在。あれから3ヶ月しか経っていないのに、またまたパリにやってきた。旅行記のタイトルに「マタ・パリ」を採用したくなるのも当然だろう。
 サト助の12月旅をここ数年ぶん振り返っておくと、
  2007年 ニューヨーク(15日)
  2008年 ロンドン(15日)
  2009年 ウィーン→ブダペスト→プラハ(15日)
  2010年 網膜剥離の手術直後のため自重
  2011年 グラナダ→サンチャゴ・デ・コンポステラ(15日)
  2012年 パリ(8日)
2010年の「自重」は、突然ニャゴロワが腎臓の病気にかかり、「余命100日」と宣告されたのも理由の1つである。
表
(5ユーロ札が新しくなった。上が新札、下が旧札。ともにオモテ面)

 そりゃそうだ。10年も一緒に暮らしてきたネコが「あと100日しか生きられない」と宣告され、白い顔を歪めて苦しそうに蹲っているのに、クマどんだけ暢気に外国をホッツキまわっているわけにはいかないだろう。
 しかしそのニャゴロワも、すっかり元気になった。連日の点滴が功を奏して、100日どころか、余命宣告以来すでに1100日の長寿を保ち、今日も元気に餌をむさぼっている。
 「雪やこんこん」なら「降っても降ってもまだ降り止まぬ」だが、ニャゴの場合は「食っても食ってもまだ食い足りぬ」。食べたいだけ食べて、ドライフードをいつでもカリカリやって、旨そうに舌なめずりしている姿をみれば、サト助がちょっとぐらい海外をうろついても十分に許されるだろう。
裏
(5ユーロ札。ともにウラ面で、上が新札、下が旧札)

 昨年はずいぶん遅くまでお仕事で全国を飛び回っていたから、出発が冬至近くになってしまい、長く滞在できなかった。あまりに短い滞在だったから「パリ速攻滞在記」としたが、うーん、今年もまたマタパリ君は、美しいパリの街を速攻で攻めたてなければならない。
 しかし諸君、今年のマタパリ君はパリからちょっと足を伸ばして、リヨン・ルアーブル・オンフルール・ストラスブールなどを歩いてこようと思う。プロバンスや地中海岸なら多くの人が旅するだろうが、モンサンミシェル以外の(しかも真冬の)ノルマンジーとなると、そんなにカンタンに旅行者が訪れることはなさそうだ。
 フランス国鉄のすべての一等車に乗れる「フランスレイルパス」も、事前に手に入れた。あんなに忙しく全国を飛び回っていても、今井君はマコトに神出鬼没のクマであって、いつの間にか旅の準備は整っているのだ。
搭乗券
(ビジネスクラスに無料アップグレードされていた)

 というか、旅の準備が手早いのである。旅の前日21時、東京都立川で秋冬シリーズを締めくくったマタパリ君は、特急「かいじ」に乗って素早くオウチに帰り、23時、直ちに睡眠を開始。午前5時起床、ゼロから旅装を整えて、午前7時にはすでに新宿駅へ。8時発の「成田エクスプレス」で成田空港に向かった。
 すでに「オンラインチェックイン」も済んでいる。エコノミークラスで予約していたが、「エコノミークラスが満席で」というフシギな理由で、ビジネスクラスにアップグレードされていた。さすが今井君はANAダイアモンド会員。外国旅行でも、ANAを利用するとやっぱり格段に気持ちがいい。
かき揚げそば
(ラウンジで、これも無料の「かき揚げそば」をすする)

 ラウンジで「かき揚げそば」をすすりつつ、「この1年ですっかり世の中が変わったな」と、年末らしくしみじみ振り返ってみた。1年前は、「1ユーロ=95円」。カフェに座って6ユーロのビールを飲んでも、600円ぐらいで済んだ。しかし今や1ユーロ=145円。6ユーロのビールは900円もするのである。
 まして、シャンゼリゼあたりの高級カフェなら、グラスビール一つが18ユーロなんてのもある。18ユーロ=2600円もするグラスビールって、そりゃいったい何者なんだ? こうして、「ご用心♨ご用心」なマタパリ旅が始まったのであった。

1E(Cd) Sirinu:STUART AGE MUSIC
2E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS 1/2
3E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS 2/2
4E(Cd) Anne-Sophie Mutter:VIVALDI/DIE VIER JAHRESZEITEN
5E(Cd) Krause:BACH/DIE LAUTENWERKE・PRELUDES&FUGEN 1/2
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