2013年09月16日(月)

Fri 130823 バッタモノと海賊版が街を占拠 ホンマモン(第2次ンラゼマ地球一周記18)

テーマ:ブログ
 9月1日、サンパウロに到着したばかりのクマ蔵は、早速リベルダージの東洋人街を訪ねることにした。昔はもっと単純にスパッと「日本人街」と呼んだらしいが、今やこの街の中心は中国のヒトビト。東南アジアからの移民も加わって、店も屋台もバッタモノでいっぱいだ。
 秋田県出身の初代芥川賞受賞作家・石川達三の「蒼氓」以来、ブラジルの地に営々と築き上げてきた日本文化は、すっかりバッタモノに押され、何だかもう「風前の灯」の感じが否めない。
 サンパウロは大阪の姉妹都市である。リベルダージには「大阪橋」もあれば「日本庭園」もあり、公民館では日本婦人会が毎週日曜10時から「FUJINKAI SPECIAL」を催して頑張っているが、中国のバッタモノ・パワーの前に、どうも旗色が悪いようだ。
 大人しい日本のヒトたちは街のハズレに追いやられ、そこいら中に置かれた中国産の招きネコが、マコトに空しくかつ怪しげに、無限の「おいでおいで」を繰り返している。
お寿司
(サンパウロ、リベルダージの寿司屋「寿司安」にて)

 日曜日のリベルダージは、まっすぐ前に進めないほどの大混雑。しかし、屋台で売られているTEMPURAもGYOZAも、ヒトビトが路上で頬張っているTAKOYAKIもYAKISOBAも、日本のものとは似ても似つかないパッチモノぞろいである。
 まず何と言ってもTEMPURAがヒドい。こりゃTEMPURAでも何でもない、単に粉を分厚くアブラで上げたセンベイに過ぎない。地元のヒトビトは喜んで食べているが、「そんなの食べたら5分後にはヒドい胸焼けになりますよ」という、劣化したアブラのカタマリだ。
 屋台のYAKISOBAも、やっぱり物凄いアリサマになっている。麺がソースに溶けだして、かき混ぜるとネチャネチャ粘る音がする。ヒトビトはそれを屋台で買って、駅前の空き地で嬉しそうにかき混ぜているが、横目でチラッとみると、容器の中は大きなソース色のダンゴと化している。
 おやおや、生粋の日本系移民の姿は、リベルダージの中心街にはほとんど見あたらない。スーパーらしき店が数件あり、どこもみんな日本風の屋号を記した看板を掲げているが、入ってみると品揃えは韓国系である。
 ま、日本のカップ麺やジュースにスナックも売ってはいる。寿司らしきものも棚にズラリと並んでいる。しかし、圧倒的に目立つのはハングル文字。「寿司らしきもの」も、よく見ると実際には寿司ではない。小さなオニギリに寿司っぽい装飾を加えた、何か全く別物なのだ。
リベルダージ
(日曜日のリベルダージはたいへんな賑わいだ)

 中でも一番ヒドいのは、DVDの海賊版を積み上げた屋台である。これはもう「無法地帯」と言っていい。カラのDVDに問答無用にコピーして、PCとプリンターで作った粗末な自作パッケージに詰め込んだシロモノを、山ほど積み上げて堂々と販売している。
 これはさすがに警察当局に通報して、街から追放した方がよくないか。売っているのは中国系のヒトビトがほとんどだが、少なくとも「モト日本人街」と呼ばれている街で、こんな無法行為が横行しているのは、黙って見ているに忍びない。
 2013年のアメリカを旅していると、ボストンでもシカゴでも、そこいら中で「IF YOU SEE SOMETHING, SAY SOMETHING」という警察の看板を目にする。こんな海賊版の横行には、ブラジルでもまさにSAY SOMETHINGすべきである。
 積み上げられた海賊版は、まず誰でも知っているハリウッドの有名作品。音楽CDも多い。しかし街を奥へ奥へと進んでいくと、海賊版DVDには日本のアダルト系が目立つようになる。うーん、日本人としては、マコトに国辱的な感じになってくる。
大阪橋
(リベルダージの大阪橋。サンパウロは大阪の姉妹都市。リベルダージでもこの辺りが最も賑やかである)

 早春と言ってもTシャツ1枚で大汗をかくような炎天下。やがて右手に日本庭園を眺め、大混雑の大阪橋をわたって、「こんなところに来るんじゃなかったな」という後悔に苛まれる。
 ヒトビトはネロネロなダンゴ状YAKISOBAをかき混ぜ、分厚い小麦粉のカタマリを粗悪な油で揚げたTEMPURAをかじり、日本のアダルトムービー♡海賊版をニヤニヤ遠巻きに眺め、それを日本文化だと思い、韓国系スーパーで買ったマズい寿司オニギリを持て余す。
 そういうバッタモノの嵐の中、ゆらゆら片手を揺らしてお客を誘惑する中国産マネキネコを眺めながら、サト助はあまりにも空しい気持ちになった。
「ブラジルの皆さん、ホンモノの日本文化はこんなんじゃありませんよ」
「ホンモノの日本ネコは、ニャゴロワもナデシコも、こんなダラしない手の振り方はしませんよ」
「日本人はこんな海賊版を路上で堂々と売ったりしないし、売られていても相手になんかしません。TEMPURAもYAKISOBAも、もっとずっとキリッとした勇ましい食べ物ですよ」
と、日本人なら99%が泣き出しそうなぐらいに必死で宣言したくなるはずだ。
ルキケチ
(中国系の「ルキケチ」。「ルキ」とはLUCKY、「ケチ」とは、日本の雄ネコの名前にありがちな「○吉」の「キチ」を中国語読みしたものと思われる)

 しかしこんな悲しい気持ちも、リベルダージの駅から雑踏をかき分けて10分ほど行ったあたり、大阪橋から2ブロックほどで右に曲がると、スカッと明るく変わる。そこらへんから先は、ホンマモンの日本人街が始まるのである。
 あんまり嬉しかったので、サンパウロに滞在した7日間のうち何と4日もリベルダージを訪れることになった。日本では滅多にお目にかかれなくなったホンマモンのラーメン屋を2軒発見。ブラジル人が握ってはいるが、それでもチャンとホンマモンと言ってあげられるお寿司屋も発見した。
 有楽町のガード下か、おおむかしの高円寺駅前に並んでいたような渋い女将の飲み屋も見つけた。おお、駅の近くは中国系&韓国系のパワーに譲ってしまったが、街を深く分け入れば、石川達三の世界はまだまだチャンと残っていたのだ。
 サンパウロ到着3時間後のサト助が選んだのは、まず凍りそうなほど冷たいビアを出してくれる小さな飲み屋。熱中症になりかけの熱い肉体を1本の瓶ビアで潤した後は、その隣の隣の由緒ありげな寿司屋に入った。
お銚子
(寿司屋のカウンターに座って熱燗を注文すると、ホントにブラジルにいるのか、曖昧な気分になる)

 屋号は「寿司安」。お客は地元サンパウロのブラジル人がほとんど。ブラジルのヒトとは思えないぐらい大胆に生のサカナを食べまくっている。マグロとサーモンばかりではあっても、間違いなく生のサカナである。
 今井君はカウンターの片隅で日本酒をチビチビやりながら、スタンダードな寿司セット「リベルダージ」をつまんでいたが、おお、カウンター席の若いブラジル女子2名は1番デカい「寿司・舟盛り」を注文。しかもあっという間にその舟盛りを空っぽにしてしまった。
 ラーメン屋の前の長い行列は日本でも珍しくないが、寿司屋や居酒屋の前にも長い行列ができている。テーマパークのような日本人街が、サンパウロ初日の今井君は大いに気に入った。
 やっぱり、こうでなくちゃ。たった7日間ではあるが、この街にたくさんオカネをおとして、徹底的に応援していこうと決め、両手のコブシを固めるサト助なのであった。

1E(Cd) Bobby Coldwell:BLUE CONDITION
2E(Cd) Boz Scaggs:BOZ THE BALLADE
3E(Cd) The Doobie Brothers:MINUTE BY MINUTE
4E(Cd) Grover Washington Jr.:WINELIGHT
5E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
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