2013年09月11日(水)

Sun 130818 黒雲団の悪だくみ リブを喰らいに出かける(第2次ンラゼマ地球一周記14)

テーマ:ブログ
 シカゴ滞在3日目の夕方、地下鉄レッドラインのショートトリップから帰ってホテルで一休みしていると、どうもお外が異様な雰囲気に満ちている。
 もちろん「異様」と言ったって、真夏のシカゴが恐るべき妖怪変化に襲われたとか、「UFO出現!!」とか、いきなりそんなバカげた騒ぎになったわけではない。ただ、お空が真っ黒な雲で覆われて、たくさんのカミナリ様が接近する気配でワラワラしてのだ。
 何しろサトイモどんは、急速に亜熱帯化する東京で生活しているから、ゲリラ豪雨にはもうすっかり慣れっこだ。さっきまでギンギン♡ギラギラの晴天だった空が一天ニワカにかき曇って、バシャーッ&ドシャーッと、「バケツをひっくり返す」というより「プールの底が抜けた」ような豪雨がやってくる。
 東京の場合、カミナリさまもまた、田園地帯とは全くレベルの違う異様な轟音を轟かせる。何しろ今井君のオウチからは西新宿の高層ビル群が近い。空から落っこちたカミナリどんが、高層ビルの壁に何度も何度も跳ね返されて、雷鳴は5倍にも6倍にも破壊的に響き渡るのである。
 しかし、話がシカゴということになると、やっぱり東京なんか問題外だ。何しろアメリカ大陸の真っただ中、それも巨大トルネードのメッカ・中西部である。小さな島国の首都と、大陸のど真ん中では、自然現象のスケールだって別格なのである。
カーソンズ
(豪雨が通り過ぎた後、リブの名店Carson'sに向かう)

 さっきまで晴れ渡っていたのに、これほど大量の黒雲がいったいどこから集まったのか、見当もつかない。唯一サト助が想像できるのは、
「ははあ、昨日の朝から朦々と湧き上がっていたミシガン湖の真っ白い湯気が、どこかシカゴの西の方で集結して、そこでみんなで悪巧みをして『これからシカゴを襲っちゃおうぜ』と衆議一決したんだな」
という程度のことである。
 もちろんこの場合、「衆議一決」という表現はおかしいので、湯気の1粒1粒が「襲っちゃおう」「そうだ、襲っちゃおう」と口々に叫んだんじゃ、そりゃあんまりヤカましくて、シカゴの人々もオチオチ生活していられない。
 想像するに、昨日の濛々とした湯気たちが、まず十数個のグループに分かれた。各グループから代表者が選ばれ、各湯気団の代表がシカゴ西部の荒野で会議を開催。侃々諤々、喧々囂々、湯気団の代表会議に相応しい、熱い水蒸気の吹き上がるほど激しい議論の結果として、
「よし、我々の総意は決した。これから各湯気団は、黒雲となって集結。東西南北4方面からシカゴを覆い尽くし、豪雨を降らせんと決したのである。カミナリ諸君の援軍もある。人生50年、夢&幻のごとくなり。狙うは今川義元の首1つ。いざ!!」
おそらくこういうことになったのだ。湯気団の各部将から歓呼の声があがった。
 敵はシカゴにあり。鞭声粛粛シカゴに迫るべし。天気晴朗なれど波高し。Z旗をあげよ。シカも下るという鵯越のこの坂を、馬で下れぬということがあるものか。行け、者ども。シカゴのサトイモを震え上がらせるのじゃ。ジョセフィーヌ、3日後に帰る。お風呂に入らないで待っててね♡(ナポレオン)。
ネコの病院
(Carson'sのお隣は、ネコの病院である)

 ま、こうして各湯気団は四方八方からシカゴを取り囲み、上空は真っ暗になった。カミナリどんたちも大っきな太鼓を肩に担いで援軍に駆けつける。するとニワカに冷たい強風が街を駆け抜け、ヒトビトが雨を避けようとした色とりどりの傘を、根こそぎオチョコにしてしまった。
 そのとき今井君は、インターコンチネンタルホテル22階のジュニアスイートから高みの見物中。稲妻は2秒か3秒に1度のたいへんな頻度で走り、雷鳴がすぐそれに続く。雷鳴はシカゴご自慢の高層ビル群に何度も反響して、その威嚇効果たるや、背の低い地方都市で聞く穏やかな雷鳴の比ではない。
 雨の粒一つ一つが、カンロ飴かサクマドロップスの大きさで街をたたく。諸君、無数のカンロ飴が遥かお空の高みから落ちてきて、逃げ惑うヒトビトを打つ様子を想像してみたまえ。
 そのときシカゴの上空には、マコトに邪悪な湯気の神様がいて、「はーはははは!!」「がーはっはっはっは!!」と爆笑しながら、「これでもか&これでもか」と数十億個のカンロ飴をバラまいていたのだ。
 ヒトビトはもう傘をあきらめ、頭からビニールの袋をかぶって右往左往した。それでも「右往左往してるぶん、スゲー根性あるじゃん」と、高みの見物中のサト助どんは感激したのである。
 しかし豪雨がはじまって10分、22階から眺めている限りでは、ヒトの姿は消滅し、地上の旗という旗はホンキでちぎれてしまいそうに激しく翻り(諸君、こういう時にMac君は「昼帰り」などというバカな変換をしてサト助をますます調子づかせるのだ)、そのときフイに「蹂躙」というコトバの意味を知るサトちゃんであった。
地ビール
(シカゴの地ビール・マティルダ)

 しかし諸君、おごれる平家が久しくなかったように、シカゴ黒雲団による蹂躙だって長くは続かない。一時間ほどベッドにもぐって居眠りしているうちに、あんなに優勢だった黒雲は千切れ千切れになって、西の空には薄赤い夕日の光がさした。
 おお、これは反撃の大チャンスである。サトイモ軍曹は勇を鼓してシカゴの街に躍り出た。邪悪な黒雲団の蹂躙を、いつまでも許しておくわけにはいかないじゃないか。「ようし、メシだ、メシだ」と心で叫んで、威風堂々、西に向かって前進を開始。目指すはリブステーキ「Carson’s」の砦である。
 「Carson’s」は多くのガイドブックに紹介されている有名店。「有名店になるほどマズい」と面倒なことを言うヒトもいるけれども、「有名だから旨いorマズい」、または「無名の店だから旨いorマズい」みたいなことを論ずるヒトほど何もわかっていないので、有名だろうと無名だろうと、旨ければ旨いだろうし、マズければマズいのである。
 そこでサト助としては「旨いかマズいか試してみよう」という素直なサトイモとしてCarson’sの扉を押した。うーん、「扉を押した」と「扉を開けた」のどっちがいいだろう。諸君は知らないだろうが、ブログを書く今井君は、「推敲」のモトになった詩人・賈島の悩みに劣らぬほどの苦悩を、日々繰り返しているのである。
スペアリブ
(Carson'sのリブ。写真で迫力を伝えるのは難しい)

 で、結論は「Carson’sの扉を押した」。だって、実際に押したのである。押して、開いて、中に入ると、お店はマコトに素直で平凡な作り。まずバーがあり、バーの向こうにテーブル席があり、奥にも部屋が続いている。
 こういうお店は、旨いことが多い。余計な装飾、凝ったインテリア、そういう店ほどガッカリさせられる可能性が高くなる。今井君は一番奥のテーブルに案内され、リブステーキと、付け合わせのグラタンと、シカゴの地ビール「マティルダ」と、アルゼンチンの赤ワイン「MONTOYA」を一本注文した。
 リブステーキについては、写真ではその迫力を伝えることは難しい。まず骨と平行にナイフを入れてバラバラにし、皿の上に十数本の骨付き肉を完成させる。骨からナイフで肉をこそぎ取ってムシャムシャやったあとは、意地きたなく骨をしゃぶって、歯で肉を残らずこそぎ取る。
 エチケットにうるさいアメリカママやアメリカパパも、この時ばかりは遠慮なんかしていない。アメリカジーチャンやアメリカバーチャンも同じことである。みんな実に楽しそうに、両手をソースでベトベトにしつつ、歓声をあげてむしゃぶりついている。
グラタン
(付け合わせのグラタン)

 誰かが失敗するたびに、そこいら中のテーブルが爆笑になる。失敗とは、骨から肉をこそぎ落とそうとしてナイフが滑り、ナイフでお皿を叩いてしまっては、「カーン!!」だの「キーン!!」だの「コーン!!」だの、マコトに言語道断な音が店内に響き渡るのである。
 コドモたちは、もう夢中である。「肉が旨いから夢中」という以上に、珍しく「何をしても叱られない」から夢中なのである。手も、口も、口のまわりも、みんな肉のソースでベトベトにして、それでも叱られない。ピチャピチャ音を立てて骨をしゃぶっても、それでも叱られない。これで夢中にならないコドモなんか、いないのである。
 ただし、これが意外なほどお腹にたまらない。それもそのはず、巨大に見えたお肉のほとんどが、実は骨だったのである。小食の日本人でも、十分に完食できる。赤身肉なら500グラムを平気で食べ尽くすクマ蔵どんとしては、あんまり呆気なく骨だけになってしまったお皿を見て、呆然とするアリサマである。
 旨かったし、楽しかったけれども、漠然と不満が残るのは「あれれ、空腹のままだ」と気づいたからである。「もう1カタマリ!!」と追加注文してもいいが、さすがに何だか恥ずかしい。「仕方ない、今夜はもう一軒、ラーメン屋にでも行くことにするか」とつぶやきながら、21時、楽しかったCarson’sを後にした。

1E(Cd) The Doobie Brothers:MINUTE BY MINUTE
2E(Cd) Grover Washington Jr.:WINELIGHT
3E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
4E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
5E(Cd) Joe Sample:RAINBOW SEEKER
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