Tue 120320 久しぶりの身辺雑記1 三軒茶屋と六本木で「今井宏先生ですか?」連発 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 120320 久しぶりの身辺雑記1 三軒茶屋と六本木で「今井宏先生ですか?」連発

 今日は約1週間ぶりに身辺雑記を書くことにする。タイトルが「身辺雑記1」なんだから、明日は当然「2」が連続することになる。旅行記は2日お休みとする。
 ヒトが生きていれば、そこいら中にぶつかったりこすれたりして、そのたびに様々な出会いがあり、出会いのほとんどは感動的で、十分に記録に値する。それを1週間に一度ぐらいチャンとまとめて記録しようと思って始めたのがこのブログであり、間もなく開始から丸4年、更新回数ももうすぐ1500回になろうとしている。
 他愛ない出会いも、大いに楽しいものである。昨夜は19時ごろから三軒茶屋の飲み屋「いなせや」で飲んでいた。アルバイト店員さんの中にモト生徒が1名いて、今井君の正体は店員さんたち全員にバレている。そのせいかとても待遇がいいので、昨年は深夜の時間帯に何度も訪れた。
 この店は昔「あぶり亭」という名前の焼き鳥屋だった。焼き鳥屋時代にも今井君はお馴染みさんで、1週間に1度のペースでここの焼き鳥に親しんだ。その後ちょっと足が遠のいて、しばらくぶりに三軒茶屋に行ったら屋号が変わっていた。不動産屋さんの用語で「居抜き」、つまり店舗の設備は全部そのままに、経営者だけが代わったのである。
さくら1
(今年は夜桜をたくさん見た1 4月10日)

 昨日は、元気のいい家族連れ4人が後からやってきて、今井君のテーブルの横に座った。パパとママと、中学生ぐらいの男子1人、小学校高学年の男子1人。パパがなかなか豪快なヒトで、お酒も料理も、ちょっと高くても旨そうなのをどんどん注文する。
 今井君のほうは、シラスおろしにソラマメ、〆は大根おろしで銀シャリ。よく言えばクロート好み、悪く言えばたいへん地味な飲み方をしていたから、店員さんから見ても、隣の家族連れから見ても、少々貧乏くさい。隣のパパなんか、「なんだ、もっと贅沢なモンを注文すればいいじゃないか」という視線をチラチラ送ってくる。
 パパの斜向いに座った中学生男子も、やっぱりチラチラ今井君に視線を送っては、弟と「塾の先生がどんなに素晴らしいか」の会話を小声で交わしている。今井君の授業を受けている年齢には見えないが、落ち着きのない視線の飛ばし方がどうも様子がおかしいので、見られている今井君もだんだん落ち着かなくなってきた。
にゃご
(春のニャゴはとことん眠い)

 お勘定を済ませて、モト生徒の店員さんに目配せして帰ろうとすると、案の定その「中学生男子」が、彼のテーブルから慌ててこっちに飛び出してきた。マジメな顔で「今井宏先生ですか?」と尋ねるのである。
 諸君、フルネームで呼ばれるのは、気恥ずかしいものである。「今井先生ですか?」なら、いつどこで誰に尋ねられても何ともないが、「今井宏先生ですか?」は恥ずかしい。ついこの間も羽田空港で「あ、今井宏先生だ!!」という高校生集団に遭遇したことについては、もうこのブログに書いた。
「あ、ホントだ、今井宏先生だ!!」
「うそ、こんなところに今井宏がいるわけないだろ」
「だって、あれって間違いなく今井宏だろ」
「今井宏だ」「今井宏だ」
「マジかよ? ホントに今井宏?」
こういうふうに、だんだん「先生」の敬称が消えて、呼び捨てになっていく。固有名詞というより、普通名詞の扱いになっていくわけだ。
さくら2
(今年は夜桜をたくさん見た2 4月10日)

 いま居酒屋「いなせや」で今井宏の目の前に立った中学生は、なかなかしっかりした男子で、チャンと「先生」を忘れない。問題は、なぜ彼が今井宏を知っているかである。
 その問題にも、中学生はすぐにキチンと答えを出してくれた。モト生徒の店員さんと笑顔で視線を交わしながら、彼は一息で以下のように述べたのである。
「いま、ボクの兄が今井宏先生の授業を、東進で受講しているところです。すごく面白いって言ってました」
おお、優秀そうな弟クンである。つまり、兄は受験生で忙しいから、今夜の家族の夕食会には同席できなかった。おそらく今もどこかの東進校舎で今井宏先生の授業を受けている(正確には「授業でウケている」)。
 しかし普段から兄は弟に向かって「今井宏がどれほど面白いか」を夢中で語り聞かせ、例えばテレビのCMを見せ、あるいはパンフレットやポスターや著書の写真を見せては、「オマエも高校生になったら、今井宏先生の授業を受けるといいぜ(正確には「授業でウケるといいぜ」)」と言い聞かせているわけだ。
さくら3
(今年は夜桜をたくさん見た3 4月4日満月とともに)

 素晴らしい家族ではないか。クマ蔵は、お兄ちゃんも一緒に来てなかったことが残念でならない。というか、間違いなくこの家族は帰宅後に大騒ぎになるはずだ。
「お兄ちゃん、『いなせや』で今井宏先生が隣に座ってたよ」
「ウソだろ、今井宏がそんな所にいるわけないじゃん」
「でも、いたよね、お父さんお母さん。絶対あれ今井宏だよね」
「そうだな、でも、食ってるもんはパパに比べて安いもんばっかりだったな」
「なあにアナタ、そんなとこ盗み見してたの?」
「ウソだろ、ウソだろ。オレも会いたかったな、今井宏」
「そうだよ、お兄ちゃん。今度は一緒に『いなせや』行った方がいいよ。また今井宏が出現するかも知んないよ」
「そうだ、今度はオマエも来い。店員さんも今井宏を知ってるようだったぞ。きっと今井宏はあの店の常連なんだ」
「そうだな。今井宏に会えるといいな」
こうして今井宏はますます固有名詞性を喪失し、普通名詞として広辞苑や新明解国語辞典に掲載される日も間近に迫っているのだ。
さくら4
(今年は夜桜をたくさん見た4 4月4日)

 実はその直前にも、六本木の路上で「今井宏先生ですか?」に出会っていた。やっぱりフルネームで感動してくれた彼は「むかし今井宏先生の授業を受けて(正確には「授業でウケて」)、いまは慶応義塾大学4年です。理工学部です」と自己紹介してくれた。
 握手して別れたが、今井君はその直前までサントリーホールにいて、大友直人指揮/東京交響楽団のスクリャービンに感激していたばかりである。いやはやスクリャービン交響曲2番、壮大なスケール、最初から最後まで圧倒的なスピード感。すっかりウットリさせられた。
 だから、今井宏としては「口をポッカリあけて、マヌケ顔な今井宏だったんじゃないか?」と心配でならない。あっという間に「今井宏発見」の情報がツイッターで駆け巡る時代、「マヌケ面で闊歩していた」では余りにみっともない。
 もともと短足で、お腹もポッコリ出始め、お顔は山賊ふう。山賊ほどではないとしても、里芋とジャガイモを足して2で割って、キウィフルーツを掛け合わせた感じ。そこへ「マヌケ顔」が加わったら、向かうところ敵なしのウルトラ中年オジサンじゃないか。
 それにしても諸君。海賊って何となくカッコいい感じで、文学的には憧れの対象でさえあるのに、なぜ山賊ってこんなにカンジ悪いのかね。山賊的中年のクマ蔵としては、「めざせ海賊中年」などというのも、これからの人生の目標になりそうだ。

1E(Cd) Solti & Chicago:BRAHMS/SYMPHONY No.3
2E(Cd) Solti & Chicago:BRAHMS/SYMPHONY No.4
3E(Cd) Menuhin:BRAHMS/SEXTET FOR STRINGS No.1 & No.2
4E(Cd) Baumann:MOZART/THE 4 HORN CONCERTOS
5E(Cd) Solti & Wiener:MOZART/GROßE MESSE
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