2011年06月02日(木)

Sat 110528 その日のことは、その日の朝に決める 10日目、ニュルンベルクに向かう

テーマ:ブログ
 気まぐれと行き当たりバッタリを、いつも今井君は優先する。その場その場で思いついた一番楽しそうで有益な行動を選択して、それに没頭する。旅行中ばかりでなくて、普段の生活でもほぼ一貫してその方針である。
 英語暗記例文集の定番「一人の人間を知るためには、その人と1週間旅行するのが一番いい」は、まさにクマ蔵に当てはまる。1週間でも10日でも、この気まぐれグマと行動をともにしたら、典型的マジメ人間なら、腹が立って、ムカついて、頭を抱えて絶叫したくなるに違いない。
 逆にクマ蔵のほうでも、自分で作った計画表やカリキュラムにがんじがらめになって息も出来ないようなのは、旅でも生活でも絶対に御免。去年2月、秋田に講演会に行って、帰りに横手や後三年を訪ねたのもその例である。
秋田の思ひ出1
(秋田の思ひ出1 横手のかまくら)

 海外にいても、その日の行動はその朝に決める。早朝5時頃、何故かワクワクしてベッドを出る。トイレの大のほうに(スミマセンね)ゆっくり座って「今日はどうしようかな」と考える。
 定番観光ばかりさせようとするガイドブックはキライなので、トマスクックの時刻表か、余計なことは何も書かれていない地図を1枚広げて、その日の天気と気温と気分にふさわしい行動を思いめぐらすのである。
 前の晩から翌日何をするか決まっているんじゃ、酒も楽しくない。まして「この10日間で何をするか」「しなければならないか」が旅行前に決まっているのでは、出発の朝に気が重いじゃないか。旅とは「あれもできる」「これもしていい」というcanとmayの活躍の場であって、「しなきゃダメ」というmustは、一貫して排除されなければならない。
秋田の思ひ出2

秋田の思ひ出3
(秋田の思ひ出2 横手駅、後三年駅)

 そのへんの感じ方が、マトモな日本人とは相容れないらしい。日本の人は、「今日の午前中はあれとこれをしましょう。ランチはここ。午後はあそことあそこを訪問。ディナーはあそこで、民族衣装のダンスと音楽を楽しみながら、名物料理をこのワインでご満喫」と最初から最後までしっかりmustで指定されないと、どうも腰が落ち着かない。
 そうやってカリキュラムをキッチリこなすタイプの勤勉な行動でないと「自分は怠けてばかりいる」「自分はダメ人間なんだ」「自分で決めたスケジュールを、自分でチャンとこなせなかった」と、旅先でさえ暗い罪悪感に苛まれるらしいのだ。人生全部が受験勉強の延長のようで、何だか可哀想である。
ニュルンベルグ1
(ニュルンベルク、聖ローレンツ教会)

 いや、それは日本人ばかりでない。欧米人でも状況は似たようなもの。以前、駿台の長文読解教材で扱った「旅先の人はみんな陰気だ。ヴェネツィアのサンマルコ広場で、葬式の場よりも陰気な表情の人を見かけたことがある(確か学習院大学の出題)」というのは、どうやらホントのことなのだ。カリキュラムなしに放置されるのは、20世紀タイプの先進国の人間にとって、最大の苦痛なのである。
 わが相棒・Mac君は「サンマルコ広場」と入力されて「サン丸子広場」と変換してくれた。サン丸子広場、ねえ。今井君は、日曜午後のそういう長閑な雰囲気が大好き。カリキュラムなし、上司の命令なし、ガイドブックのおせっかいなしで、サン丸子広場で寝そべって過ごす。それこそまさにクマ蔵の独壇場である。
ニュルンベルグ2
(デューラー通り、デューラーの家)

 普通の日本人なら「何をしたらいいかわからない」と頭を抱えてヘナヘナしゃがみ込んでしまうような状況でこそ、クマさんは自由自在に走り回り、歌い、躍り、飲み、暴れ回る。日本では余り評価されない、祝祭タイプ。バッカス大好き。フォールスタッフ大好き(シェイクスピア「ヘンリー4世」、またはオペラ「ファルスタッフ」参照)。秩序とかカリキュラムとかを設定して、その枠の中で生きるのは面倒である。
 そういうわけで、フランクフルト滞在10日目の今井君は、朝のトイレの中で、「今日はニュルンベルクに行く」と決めた。地図を眺めていたら、この4~5日同じようなところばかり行ったり来たりしていたことを感じたからである。
 ライン河舟下り、リューデスハイム、トリアー、コブレンツ。連日ライン河沿いに南北に移動するばかりで、河の景色にも少々飽きてきた。今日は大河を離れ、深い森林地帯を抜けて南東に向かおう。シュバルツバルトの黒い森をくぐって、焼きソーセージを食べに行こう。昨日まで12時の方向の移動が続いたから、今日は4時の方向を目指そう。その程度のことである。
ニュルンベルグ3
(ニュルンベルク、職人広場 Handwerkerhof)

 マトモな日本人の旅行なら、ニュルンベルクを目指すにはそれなりの必然性がなければならないので、
「深さ50mの有名な井戸のあるカイザーブルクは必見」
「ステンドグラスの有名なローレンツ教会を見なきゃ」
「アルブレヒト・デューラーの家は、激マスト」
ということになるはずだが、今井君の旅行に限ってmustや「しなきゃ」は、むしろそのことのせいで排除されてしまったりする。ヒトはそれをガンコで気難しいと言うかもしれないが、チョコっとだけ「アイデンティティの問題」だったりもするのである。

1E(Cd) Jochum:BACH/JOHANNES PASSION 1/2
2E(Cd) Jochum:BACH/JOHANNES PASSION 2/2
3E(Cd) The Scholars Baroque Ensemble:PARCELL/THE FAIRY QUEEN1/2
4E(Cd) The Scholars Baroque Ensemble:PARCELL/THE FAIRY QUEEN 2/2
5E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEINACHTSORATORIUM1/2
total m128 y455 d6420
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