2010年02月09日(火)

Mon 100118 チョコおばさん 大カツレツを食べにいく メニューとは定食のことだ?

テーマ:ブログ
 12月16日(スミマセン、昨日の続きです)、こうして午後4時から7時まで、怠けグマはホテルでうつらうつらして過ごしていた。ヨダレを垂らすこと、まさに冬眠のごとし。しかし午後7時、ドアのベルが鳴って「うつらうつらの至福」が破られた。ホテル・ザッハーに宿泊中、必ず午後7時きっかりに、このチョコレート・オバサンが現れるのだった。
 もちろん、ホントはチョコレート・オバサンなワケではなくて、「部屋を汚し放題」のヒトのための夕方のルーム・メイキングなのであるが、清潔で控えめな今井どんとしては、これは不必要。チョコレートだけもらって、帰ってもらうことになっている。さすがチョコレートで有名なホテルだけあって、チョコレートは「くれ放題」、部屋のセッケンまでチョコレート風味。シャワー中もチョコレート、手を洗ってもチョコレート、誠に激しいチョコレート攻め。いくら何でも、しつこすぎるかもしれない。
 こうして冬眠から醒めたクマどんは、痛いほど寒いウィーンの夜の街に夕食に出ることになる。この夜はウィーナー・シュニッツェルで有名な「フィグルミュラー」に出かけた。ウィーナー・シュニッツェルとは、肉を平べったく叩いて揚げた巨大カツレツ。フィグルミュラーはその有名店で、訪れる客でシュニッツェル以外のものを注文するヒトはほぼ皆無である。

(満員のフィグルミュラー本店)

 もちろんメニューにはシュニッツェル以外のものも記載されているが、それを注文するのは反則。お好み焼きの名店に出かけてきつねうどんを注文するのと同じこと、「あの店にいったらカレーうどん食べなくちゃ」の店に入って、意地でもカツカレーを食べるようなものである。「メニューにあるから」といって意地になるのは、無粋というか、愚かというか、強情というか、まあ死語になりつつあるがKYということである。
 メニューついでに思い出すのだが、語学教師にはおせっかいなタイプが多いので、「メニュー」という言葉にこだわる先生に、何度も出会った記憶がある。
「ドイツでは『メニュー』といったら『定食』のこと。うっかり『メニューください』などと言うと、『定食』が出てくるから気をつけてください」
とおっしゃるのである。そういう話は、語学の入門書にも多く出てくるし、そこからちゃっかり引用したガイドブックも少なくなくて、体験談とか失敗談も「うっかり『メニューください』と言ったら定食が出てきて、とても困った」とか、読者を何とか笑わせようと頑張って努力してくれる。まず単純な話が、「何でそんなことで困るの? 食っちゃえばいいじゃん」であるが、ま、詳しい話を聞いてくれたまえ。

(フィグルミュラー本店の看板。1905年創業とある。日露戦争で秋山兄弟が大活躍していた頃からずっと巨大カツレツを売っていたのだ)

 まず、カニ蔵先生はそういうホラ男爵のホラ旅行記が大好きなので、責めるつもりは全くない。ホラというのは、ダマされるのも見破るのも楽しいものだから、「ホラ吹き」「大ボラ吹き」に該当する人物がいたら、聞く側の人間にそれを心から楽しむ度量があればいいだけのことである。すぐに暗い顔を寄せ集めて「ダマされてはいけません」「ご用心を」と囁きあい、ホラ男爵を遠ざけてしまうような世論の動向は悲しいもので、豊かな文化はそういう土壌には育たない。

(フィグルミュラー本店。覗いてみると確かに満員で、立錐の余地もない)

 しかし、「メニューくださいと言ったら、定食が出てきた」というホラは、マジメ一方の語学教師のホラとしても、ちょっと質が低すぎるんじゃないか。愛嬌のないマジメさをKUSO-MAJIMEと呼ぶが、訳してみれば一瞬でウソとわかる程度のK-Mなホラは、ホラとして楽しめるホラではない。
 言葉もよくわからない異邦人が店に入ってきて、メニューも見ずにいきなり「定食ください」と叫ぶかどうか、考えてみればわかる。少なくとも、ウェイターを職業として生きている人間が、聞き返すこともせず、確かめることもせず、
「あなたは『メニューください』と言った、ドイツでは『メニュー』とは『定食』だ、だから定食を作って持ってきた。注文したあなたが悪いのだ、責任を持って『定食』を食べてくれ」
と怖い顔をして言うか、それは考えにくいことである。

(近くの菓子屋のウィンドウ)

 さらに、「定食ください」の一言で通じてしまうほど、「定食」がたった一種類しかない店が、レストランとして営業し続けられるだろうか。ホラを言ってみようという茶目っ気があるなら、それも考えたほうがいい。大学の学食だって、A定食150円、B定食180円、C定食230円、だいたい3種類はあって「定食って、どの定食」と聞き返すはずだ。
 安すぎます? クマ五郎先生の学部時代、早稲田大学の学食は、こんなものだった。Sランチ280円というのもあったが、なぜSだけ「定食」でなくて「ランチ」なのか、今だにわからない。ただ、話がそれすぎるとKM集団が怒り出しかねないから、まあこのぐらいにするとして、最近なんか「サラダの種類」「ドレッシングの好み」「肉の焼き方」まで尋ねる生意気な学食があるほどだ(そうだ)。
 観光地で観光客を相手に立派に商売を続けている店で、「定食ください」の一言を聞いただけで、「わかりました、定食ですね!?」と理解するはずがない。ましてや、厨房が黙々とその「定食」なるものを準備し、ウェイターが粛々とそれを運んでくるとしたら、「これ、まさに圧巻」である。「鬼気迫る」と表現してもいい。ま、ホラ吹きの才能のないヒトが、ガラにもなく笑いを取ろうとすると、こういうミジメなことを著書の中で活字にしてしまって、恥をかくだけ結果になってしまうということである。

1E(Cd) Incognito:LIFE, STRANGER THAN FICTION
2E(Cd) Incognito:FUTURE REMIXED
3E(Cd) Incognito:ADVENTURES IN BLACK SUNSHINE
4E(Cd) Incognito:WHO NEEDS LOVE
7D(DMv) THE BUTCHER’S WIFE
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