2010年02月02日(火)

Mon 100111 オランジェリーコンサート、シマシマの観客席で思ったこと、いろいろ

テーマ:ブログ
 さて、話を元に戻せば(すみません、どこまで話が戻るか、すでに筆者でさえ見当がつかないほどですが、直接的には一昨日の記事の前半部からの続きです)、ウィーン・シェーンブルン宮殿のオランジェリーである。毛の生えたパイプ椅子のたくさん並べられた小体育館で、リベンジに燃える大グマどんの席は「50ユーロのS席」。S席なのに席の指定のない自由席、クマどんは前から3列目、右端の席を選んだ。しかし開演15分前になっても、まだ会場は3割も埋まらない。みんな不安そうな目をしてガラガラの会場を見回し、「おお、やられたんだ」「パッチものにやられたんだ」「何とかして、あと10人でも20人でもいいから来てくれないかな」という顔をお互いに見交わしている。
 状況は、こうである。S席が1~10列目まで。A席が11~20列目まで。B席が21~30列目まで。何とも大胆な分け方、大雑把な分け方であるが、その結果、集まった聴衆は会場に横ジマを描いて着席することになった。何しろ全体の3割しか客がいないのであるから、客が座っているのは一番前のS席の3列目まで。そのあと7列空席があって、A席も3列目まで。またまた7列空席で、B席も3列目まで。その後ろは壁まで空席。要するにシマシマのトラ模様、見事な横ジマ状態の観客席が出来上がった。
 野球のユニフォームにタテジマあっても横縞はないのと同じように、「まばらな客席」はあっても「横縞の客席」というのは、反則である。空席のほうがずっと多い客席で、何もこんなにギュウギュウにつまって、皆でラグビーのジャージーみたいな異常な横縞模様を作っている必要はないわけだから、カニ蔵は率先して2列後ろに下がり「前から5列目」に移動した。ここなら、身体のデカイ欧米人とヒジやヒザがぶつかってムカつかずに済むし、ラッパみたいな激しい音で鼻を噛まれても、飛び上がるほど驚かずにいられる。

(グロリエッテの丘からのシェーンブルン宮殿1、その向こうにウィーン市街。シュテファン寺院のシルエットが見える)

 「空席のほうが多いのにギュウギュウ詰め」というのは、駿台の授業でよくあったものである。幸い今井どんは超人気♨うにゃうにゃ♡講師だから、どんな授業でも教室はまあ満員。しかしあの予備校は「指定席」が原則である。人気のない先生の人気のない講座なんかだと、200人の教室に30人とか12人とか、悪くすると一ケタとか、そんなありさまでも、意地でも、どうしても、雨が降ろうと槍が降ろうと、何が何でも指定席であって、座席表通りに着席しないと叱られる。
 これは15年も昔の話なので今では状況は変わってしまったかもしれないが、叱られなくても座席表を遵守するMAJIMEでSUNAOでOTONAな生徒がほとんどなのが駿台。200名分の机と椅子がずらりと並んだ教室の、教卓に物凄く近いところだけに生徒が密集する異様な光景が頻繁に発生するわけである。
 例の悪名高い駿台の狭苦しい机でこれをやられると、ドアの隙間から見ているだけでも気の毒である。講師も生徒も同じように気の毒で、広い教室にはいくらでも席があるのに、生徒どうしヒジがぶつかってはお互いにムカつき放題ムカつき、講師のほうは、声が反響し放題のがらんどうの教室で、使うヒトのない寂しい机と椅子がズラリと居並んだ光景に絶句しつつ、「これはどうやらクビかねえ」という声が、がらんどうの心の中で反響するのを耳にする。

(グロリエッテの丘からのシェーンブルン宮殿2、雪が強くなってきた)

 もっとも、座席指定なしの自由席でガラガラというのも、またつらいものである。講師として一番たいへんなのは、何といっても春期講習。春期などというものは、ほとんどの講師にとって拷問としかいいようのないガラガラのオンパレードであって、50人も受講生がいれば御の字なのである。代ゼミ大宮校で苦労していた先生が、「1時間目の『東工大英語』は4名。2時間目の『一橋大英語』も6名しかいなかったよ。いやんなっちゃう。これで大丈夫なんですかねえ?」と、昼休みにウンザリしながら語るのを聞いたことがある。これももう10年前の話だが、心配なのは先生自身?代ゼミ?それとも業界全体?と尋ねたくなるところであった。
 こういうガラガラの自由席で、その4名なら4名がどこに座るかというと、彼ら彼女らはなかなか前のほうに出てこない。一番後ろ、後ろから2番目、そういう背中が壁にくっつくようなところに濡れ落ち葉のようにへばりついて、面白いのか面白くないのかよくわからないツルツルした顔で講師を眺め、ノートも取らずに腕組みをしたまま、怪しからんことに4人の中の3人が居眠りしたり、大きな動作でアクビをしたり、目薬を差したり、とにかく講師がムカつくであろうすべてのことにトライしてみせる。いくらか生徒が多い授業でも、なぜか彼らはコの字型に展開するので、教室の真ん中はガラ空きになることが多い。
 大学の授業でも同じことで、600名収容の階段教室で出席者は20名程度、ウンザリ顔の教授の目の前に何故か1~2人だけ異様に熱心な学生が陣取り、その他の全員は一番後ろ、決して指名されることもなく、恥をかかされる心配もない、安心して眠れる席にズラリと居並んで、はるか遠くの教授の薄くなりかけたアタマをニヤニヤ眺めているだけだったりする。何を隠そう、今井どんの学部時代はまさにそういう学生だったので、後ろから5列目以上に前に出たことはほぼ皆無。壁の引力に魅せられたまま卒業してしまった。

(グロリエッテの丘からのシェーンブルン宮殿3)

 2005年夜のオランジェリーのコンサートでも、いったん「前から3列目」という今井としては画期的な席を選んでみたものの、「こんな少人数で、こんなに前に出たら、きっと指名されて恥をかくだろう」という昔からの行動指針がふと蘇った。控えめに5列目にさがり、それでもビクビクしながら開演をまっていると、開演直前にズラズラと入場してきた10名ほどのロシア人団体が、3列目と4列目を上手く埋めてくれた。ふう、これでひと安心である。コンサートの最中に、何かのハズミで指名され、いきなり「歌ってみろ」「バイオリンを弾いてみろ」と要求されるハメになったらたいへんである。トラの横縞になった数少ない観客たちの不安の表情の原因は、おそらく今井どんと同じであったのだ。

1E(Rc) Solti & Chicago:DEBUSSY/LA MER・PRÉLUDE A L’APRE MIDI D’UN FAUNE RAVEL/BOLERO
2E(Rc) Bernstein & New York:/SHOSTAKOVITCH SYMPHONY No.5
3E(Rc) Rozhdestvensky & Moscow Radio
:BARTOK/DER WUNDERBARE MANDARIN TWO RHAPSODIES FOR VIOLIN & ORCHESTRA
4E(Cd) Billy Joel Greatest Hits 2/2
7D(DvMv) VANILLA SKY
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