2010年01月27日(水)

Tue 100105 ブログの真田丸を目指す ワイングラスが粉々 天満屋のソバと日本酒

テーマ:ブログ
 誠に申し訳ないが、まだまだ昨日の続きである。まだウィーンの1日目なのだ。あきれているヒト、ウンザリしているヒトも多いと思う。ウィーン滞在初日についての記事で、すでにブログ20日分近くになり、原稿はA4版で30枚ほどに達した。もちろん、わざとやっているのであり、それも思いっきりであって、これはtwitterとブログの関係についての今井くんの意見の表明である。
 もともと多くのヒトのブログは140字程度、またはそれ以下で出来ていたのであって、twitterの文字制限よりさらにずっと少ない量の記事を「たくさんアップするのがPV数をどんどん伸ばす秘訣です」となどというアドバイスが、いろいろな場所に堂々と掲載されている。「今井のブログは面白いが、長文過ぎて読む気がしない」というヒトもいらっしゃる。いま、オフィシャルな形で「140字以下でOK」ということになれば、多くのブログ筆者がtwitterに乗り換えるのは初めから明らかなことである。

(23時の国立オペラ座。まだまだ公演の真っ最中である)

 現時点で、ブログの旗色はきわめて悪い、というより、「勝ち目はない」ように見える。大坂夏の陣の真田幸村の気持ちがわからないでもない。今井くんはしかし、これからも真田丸を死守しようと考える。「無駄に長いだけ」「ケータイで読んでると目が乾く」という批判は甘んじて受けるとして、「読み応えがある」というプラス評価もたっぷりいただいているのだ。「アメブロに移ってから、少し記事が短くなったんじゃありませんか?」という、優しく嬉しいお叱りもあり、「ウェブリ時代の長さに戻してほしい」という要望も多い。
 開設時080605に「10年継続する」と宣言して、言わば「退路を断って」開始したこのブログであるが、twitterの登場以来、思わぬ形で危機が訪れた。ブログというもの全体の消滅の危機である。こういう時代遅れな、実にのんびりした叙述を相手にしてくれるヒトの数は、おそらく着実に減少していくことになるだろう。
 しかし今井君は、意地でもこの長い長い記事を毎日書き続ける。たった1日の出来事を20日にわたって詳細に記録するこういうブログもあっていいし、超高速度撮影の真田丸が1つか2つ、のどかに、余り相手にしてくれるヒトもなしに生き残っていくのもまたいいものである。現実に、今井くんのブログPVは1日6000件にのぼることさえあって、今もなお増加しつづけているのである。

(気温が下がるほど鮮やかに冴えるクリスマス・デコレーション)

 さて、昨日は傾斜したテーブルの上でワイングラスが倒れていく様子を超高速度撮影で描いておいた。薄いガラスの容器がウサギの肉の皿の中に頭を勢いよく突っ込めば、どういう結果になるか、それもまたブログの旗色が悪いのと同じように「言わなくても明らかなこと」である。
 こういう場合の情景は、陳腐&平凡きわまりない言い方をすれば「スローモーションのように」脳裡に刻まれる。ワイングラスからゆっくりと白ワインがウサギの肉の皿に注がれていくのが見え、ドレッシングをサラダにかけるように、ワインが皿にあふれ、グラスが砕け、その破片が皿の周囲に飛び散る。今井くん自身も、横に立っていたウェイターも、隣りのテーブルのロシア人カップルも、愚かしげな口をあんぐり開け、ポッカリあいた暗いノドの奥から絶望の叫びをもらし、両手を天に突き上げ、神の助けを求め、しかし神の恩寵は届かずに、粉々に砕けたグラスはウサギの肉を白く覆い、カップケーキにふりかけた白いお砂糖のようにキラキラ美しく輝くのであった。

(グリューワインの屋台。23時を過ぎて、さすがに店じまいをする店が目立った)

 この日の記憶は、ほとんどそこで途切れている。ウェイターたちの対応は機敏で、すぐに皿は片づけられ、ガラスだらけのテーブルは大きなナプキンで覆われ、1分もかからずに店内は元の穏やかな雰囲気に戻った。隣りのロシア人カップルも、ちょっと首をすくめてニヤニヤしただけで、また仲良く料理をかき混ぜながら穏やかな声で会話を再開した。今井くんのウサギはすぐに取り替えてもらえて、10分後には同じ料理が運ばれてきた。素晴らしい対応だったし、むしろ優しい笑顔で慰められ、追加料金も一切かからなかった。
 しかしそこから先の今井くんは、15°に傾斜したテーブルの斜面でワイングラスを支えることに躍起であって、ウサギが旨かったかどうか、どういう味だったか、ワインが旨かったかどうか、何時まで店にいて、いくら支払ったか、記憶が全く途切れているのである。気がつくと、氷点下10℃近くまで下がってうっすら雪に覆われたウィーンの街をウロウロ歩き回っていて、裏町のいろいろな店の写真を撮ったり、懐かしい「ラーメン京都」を探したり、しかし見つからずに「どうやらなくなってしまったようだ」と落胆したり、その落胆のせいでますます指先が冷たくなったりした。

(地下鉄カールス・プラッツ駅の「オペラ・トイレ」。いい音が響いていた。横の階段を昇れば国立オペラ座である)

 何だか寂しくなったので、ソバかウドンを食べて温まることにした。ホテルのそばに「天満屋」という日本料理店を発見。腹の中はウサギとワインでパンパンだが、こういう時のソバと日本酒は別腹である。ニューヨークならキタノホテルの地下「白梅」、ロンドンならホテルリッツ近くの「菊」、パリならルーブル付近にラーメン屋がズラッと並んだ通りがある。そういう場所を1カ所だけ確保しておいて、寂しくなったらとにかく我慢せずにソバと日本酒で温まるといい。
 ウィーン「天満屋」は、岡山の有名百貨店の経営。内田百閒の随筆にも「天満屋」と「大手饅頭」についての言及が随所に見つかるから、これは間違いなく名店である。陸上部の活躍も有名、女子駅伝で岡山が強いのは天満屋のおかげ、山口衛里など有名選手も生み出している。そういうこととはもちろん何の関係もないが、外が氷点下だったぶん、ウィーン「天満屋」の温かいきつねソバは旨かった。日本酒も2合飲んで、これもまたとびきり旨かった。こうして、ウィーンでの第2夜は穏やかに過ぎていったわけである。
 おお、ついに1日が終わりました。お互いに、ほっとしますねえ。

1E(Cd) Bonynge:OFFENBACH/LES CONTES D’HOFFMANN 1/2
2E(Cd) Bonynge:OFFENBACH/LES CONTES D’HOFFMANN 2/2
3E(Cd) Cecilia Bartoli:THE VIVALDI ALBUM
4E(Cd) Akiko Suwanai:BRUCH/CONCERTO No.1 SCOTTISH FANTASY
7D(DMv) AMERICAN GANGSTER
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