新年のご挨拶&レンズの話&お知らせ | 今絵うるはオフィシャルブログ「うるはし眼鏡」Powered by Ameba

新年のご挨拶&レンズの話&お知らせ

新年あけましておめでとうございます。

今年は新月にはじまる特別な年だとか。

皆さまにとっても、素敵な一年になりますように。

2014年も、どうぞよろしくお願いいたします。


さて、コラム連載中の月刊メガネ専門誌「Private eyes」、発売です。

特集では、ひとりひとりに合わせて設計される

「個別設計」タイプのレンズを紹介しているようです。

私は特集に関わっていませんが、そう聞いています。

異なるメーカーの、特に、同じカテゴリのレンズを並べて紹介するのは、

メガネ業界では結構タブー。

消費者の目線で考えれば、当たり前のことなんですが、

業界の中ではなかなか理解してもらえないところ。

でも、それは、メガネならではのいろんな事情があるからなんですが。


私が知る限りでは、

レンズをカテゴリで分けて、

異なるメーカーのレンズ商品を並べて掲載したのは、

以前「モード・オプティーク vol.32」で担当したレンズ特集が初めてだったと思います。

あのときのレンズ特集、

たしか担当した16ページを2週間ぐらいで一気に進めたんです。

その期間、関係者からの電話で私の携帯は鳴りっぱなしでした。

逆に連絡が取れなくなる方も。

それぐらい、異なるメーカーのレンズを並べて掲載するって大変なこと。


レンズの情報は、不透明だし、分かりにくい。

消費者目線で考えると、分かりにくいから、違いも分からないし、

その結果、安い方がいいってことになるのは、自然な感情だと思います。

だけど消費者は、異なるメーカーの商品を並べて、比べて、選んでる。

たとえ、商品のスペックが分からなくても。


だからこそ、メガネ業界ならではの常識が、メガネを苦しめる結果になってる。


だけど、例外は別として、不当に高いメガネって、あんまりない。

値段なりの価値が、ちゃんとある。(例外は別として、です。)

一番大事なはずの、そのことが、伝わらなくなっています。


レンズメーカーの開発者が一生懸命つくっているレンズなんですから、

大体同じだなんて、そもそもオカシイ。

大体同じ、という意味もわかりますけれど、細かくは違うわけで、

使われている素材が違ったり、僅かに設計が違ったりするなら、

それぞれに特徴があるはずです。

使っている素材がやわらかいから、あるいは、固いから、

レンズに穴をあけるタイプのフレームには向くとか、向かないとか。

そういう、現場にしかわからない特徴があるわけです。

そういうことを、ちゃんと伝えていかないと、メガネは前に進めない。


直接聞いたわけではないので、たぶん、きっと、そういう特集だと思います。


月刊メガネ専門誌「Private eyes」、今月もぜひお手にとってご覧ください。

出版社へ直接のご注文もできます(近代光学出版社:03-3832-0407)。

どうぞよろしくお願いいたします。