もうずっとずっと前に見た 夢
夢の中で私は
夢だなんてこれっぽちも思ってないから
プカプカと宙に浮いていることが
不思議でもなんでもなかった
そうやってプカプカと浮いている私の意識の前に
透明な正方形の箱が 現れて
なに? と思うまもなく
その箱の一片が パカっと開いた
すると
なにもないはずの透明で空っぽな箱の中から
カメラの現像前のフィルムが
するするする〜と
流れるように踊りながら出てきた
もちろん箱もフィルムも宙に浮いたまま
私は 
どこまでも途切れずにするする出てくる
その長い長いフィルムを
まじまじと見ている
そして
あることに気づいたのです
フィルムの一コマ一コマに映し出されていたのは
私の一生でした
そう 人生というやつです
この世界の時間にして 一瞬
その一瞬で 人生のすべてを把握し
そして一言
私の中から湧き出た言葉は
「悔いなし」というもの
ハッキリとした音でした
特別なことがあったわけではなく
大きな何かを成し遂げたわけでもない
いわゆるごく普通の人生
それでも
うん。悔いはない!と
満足した気持ちになりました


 




この一生丸ごとで 私
それ以上でもそれ以下でもない
今日も明日もあさっても
イマココにいようと思う





さーてと

柿ピー食べよっと。



美葉