その日、車で移動していて、トイレに行こうと普段行かないコンビニ立ち寄りました。
トイレから出てみると、なんと、昔の友だちがそこにいたのです。
約2年ぶりの再会でした。
2年前、彼は私に「洗脳されいる」と、変わろうとする私を受け入れずにいました。友だちだと思っていたけど、友だちというレベルも低かったことに気づかされた出来事でした。
私は、その場を離れようとすれ違いましたが、呼び止められました。
振り切ることができません。
彼は私に、
「謝りたい。今日、時間取ってくれないか?」
と言いました。
私は振り切ることができずに、承諾しました。だけどそれは仕方なく承諾したのではなく、もう過去の自分とは違うということを、彼に示す時が来たのだと思ったからです。
その日、サロンを抜け出し彼と会いました。
友だちは、いろんなことを尋ねて来ます。それに対してすべて本心で答えました。彼からの謝罪もありました。
外に出て修行をすることも話しました。
友だちは、悩みながらも、
「明日、俺の仕事を手伝ってみるか?」
と言ってくれました。
私は、それを受けました。
私は後ろめたさもあって、幾重さんにうまく説明できず、正直に話そうとしたけど、伝わらず、結果サロンを抜け出したことで、また幾重さんの逆鱗に触れてしまいました。
だけど、私は決して、幾重さんを裏切るつもりもなく、ただ、その友だちからも逃げたくなかった。それだけだったのです。
そのことを何度も伝え、幾重さんはすべてを理解してくれました。
「あの時、「行っておいで。」と言ってあげられなくて、ごめん。」
その言葉を聞いて、私は自分の力不足をこれでもかと感じました。
次の日、私は友だちの仕事を手伝ってきました。
不安や恐怖はあったけど、そんなことは言ってられない。私は一生懸命、手伝いました。
久しぶりに、外で体を動かせたこと。
初めての環境にも対応できたこと。
誰かの役に立ったこと。
すごく清々しい気持ちになりました。
「どんな環境でも、できる。」
そう思えるきっかけを与えてもらえたと感じました。
ですが、友だちの心意気に甘えてばかりでは、過去の自分と変わらない。
友だちの仕事も技術職です。友だちにお世話になるなら、自分も有資格者になり一人前に仕事を取ることができなければ意味がありません。
私は、整体を諦めたわけではなく、修行をするために外に出るのです。友だちのところに骨を埋めるわけじゃない。
次の日、自分の気持ちをLINEで伝えました。
返事は来ませんでしたが、本当に彼には感謝しています。
私は、外の世界へ飛び込めるんだ!と自信が持てるようになっていました。
ずっと心の奥に絡んでいた、友だちのこと。
それもこのタイミングで解くことができたことは、本当に嬉しかった。
それぞれの人生を全うしていけることが、本当の幸せです。
修行と同時に、自分の本業にも向き合って行きたいと、幾重さんと話し合いました。
整体をする中で、自分の強みは「矯正」です。もう一度、自分の技術を商品として売り出したい。
自分の人間性と自分の整体でみなさまに喜んでもらいたい。それが実現できるように、試行錯誤して行きたい。
自分のメニューを、30分の施術からリスタートさせました。
広い世界で、誰かの役に立ちたい。
働くということは、誰かの役に立つことです。
その幅を、自ら狭める必要はないのですから。
ちなみに、
私は手放す決断をしてから、体調がものすごく良くなりました。
子どもの頃から、よくしゃっくりをしていたのが、ピタリと止まりました。もしかしたらチック症状の1つだったのかもしれません。30年以上続いていたものが、ピタリと止まったのですから。
それから、寝ている時に夢を見なくなりました。睡眠が浅く質が悪かったことは、医者に言われていて、20年以上続いていたのですが、どうやら今は熟睡できるようになったようです。
決して失ったのではなく、私が手放した。
それによって、今まで得ることが出来なかったものを得ることができる。
これからも、応援よろしくお願いします!