283-一人寝の子守唄 1 | ikoma-gun(フリムン徳さん)のブログ

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61  「一人寝の子守唄」  2311字 12-2012

 「徳さん、あと1週間でんなあ。何がやって? 

決まっているやおまへんか。

社長さん、早よう、帰って来はったらええなあ~」。

先週の『気まぐれ歌の旅』(サンフランシスコラジオ毎日放送)で

二川さんが、ひとり身の徳さんに「一人寝の子守唄」を

プレゼントしてくれた。

 

一人アメリカに取り残された徳さんは一人身の生活に寂しい、

悲しい思いで難儀していた。まず苦労したのは、料理の献立である。

「今日は何を食べようか」、カレーライスにするか、

インスタントラーメンにするか、残りご飯をマイクロオーブンで

チンして、梅干しで食べるか。

アメリカのマーケットで売っているハンバーガーやス

パゲティーなど洋食のインスタント料理はこの数年食べたくなくなった。

「年をとると昔の食べ物に戻る」、本当のようである。

 
「今日は何を食べようか」と嫁はんが友達との電話の中で

話していた言葉が、蘇ってきた。

女の人達の料理の献立を考える苦労を考えたこともなかった。

徳さんの作れる5つ6つほどのレシピで1ヶ月の料理の献立を

考えるのは、エッセーのネタを探すように難しいと思った。

他人の嫁はんには口に出して言えるが、自分の嫁はんには

口に出して言いにくいこの言葉、“嫁はんという職業はえらい”。

難儀な言葉でんなあ。

それと、ひとりで食べる料理のなんと味気ないこと、

まずいこと。お腹がすいていても美味くない。

気の合った者と一緒に食べるうれしさが、

料理をおいしくすることが身に沁みてわかった。

続く