『ためになる健康情報』 第49回 パーキンソン病と便秘

北本中央クリニック 神経内科 藤本健一

 

パーキンソン病では自律神経にもレビー小体が溜まり、腸管の動きが悪くなります。

 

このため多くの患者さんが便秘で苦しんでいます。

 

便秘には納豆、キウイフルーツ、麦など、水溶性の食物繊維を含む食品が有効です。

 

麦だけでは食べにくいので、お米にもち麦を混ぜると良いでしょう。

 

サツマイモやゴボウは繊維が豊富ですが、水溶性でないため食べ過ぎると便秘が悪化します。

 

ヨーグルト、甘酒などの発酵食品もお勧めです。

 

腹筋が衰えると十分な腹圧が得られず、排便に支障をきたします。筋力トレーニング

腹筋を鍛えましょう。

 

毎日決まった時間にトイレに行き排便する習慣をつけることも大切です。

 

それでも効かない時は便秘薬を使います。

 

便秘薬には便を柔らかくする非刺激性下剤と、腸蠕動を誘発する刺激性下剤があります。

 

刺激性下剤は毎日服用すると耐性ができるので、週3回程度にしましょう。

 

最近新しい便秘薬が開発されていますが、効果は患者さんにより異なります。