『ためになる健康情報』第33回 冬の注意点

北本中央クリニック 神経内科 藤本健一

 

今年は強い寒気団の影響で、例年になく寒い冬を迎えました。

身体が冷えると震えが強くなり、筋肉のこわばりや動作緩慢が

悪化します。早期は気温が低く、薬も効いていないので

転倒に注意しましょう。

 

パーキンソン病では自律神経にもレビー小体が溜まります。

そのため血管の拡張収縮が適切に行われず、

手足が冷えやすくなります。しもやけになることもあります。

手袋や靴下、耳当てなどで防寒して下さい。

ただしスリッパは脱げやすく危険です。

底に滑り止めのついた室内履きを使いましょう。

 

寒いと頻尿になります。夜間は薬効が切れるので、

トイレに行くときは注意しましょう。ポータブルトイレや尿瓶の

利用も考えましょう。

 

寝ているときの体位変換ができなくなるので、湯たんぽを使うときは低温やけどに気を付けましょう。

 

日の当たらない所は路面が凍結していることがあります。

外出時は滑らないように注意してください。転倒予防に自動ブレーキ付きの歩行車や安定歩行ポールを使うとよいでしょう。

家に引きこもると筋力が衰えます。

毎日筋力トレーニングを欠かさないでください。