『ためになる健康情報』第20回 レボドパ持続経腸注入療法

北本中央クリニック 神経内科 藤本 健一

 

行期のパーキンソン病では、

治療薬であるレボドパの効果時間が短くなり、

1日数回に分けて服薬しても、

薬効のあるオンと薬効の切れるオフが出現します。

オフでは動きにくいだけでなく、

気分が沈み、痛みやしびれ、

胸部や腹部の締め付け感、動悸や呼吸苦など、

様々な非運動症状を伴います。

レボドパを一度に大量に服薬すると、

今度は身体が勝手にクネクネと動くジスキネジアが出現します。

そこで、ポンプを使ってレボドパを持続的に注入する

治療法が考案されました。

我が国では2016年から保険適応となり、5年経過したところです。

胃瘻を作り、注入チューブの先端を、

レボドパの吸収部位である十二指腸の先まで進めます。

常時体外式のポンプを携行し、レボドパを持続注入します。

それまで症状の日内変動で困っていた患者さんが、

オンとオフの無い生活に戻ることが出来ます。

ただし胃瘻の管理、朝の薬液セット、就寝前のチューブ内洗浄など、

メンテナンスに手間がかかるため、家族の協力が欠かせません。

ハードルが高いため、私のクリニックで

この治療を導入している患者さんは、現在11例です。