集客、

これはビジネスを行なう上での永遠のテーマですね。

お客さんがずっと集まり続ければ、無理に売り込むセールスをしなくて済むようになりますし、すると、お客さんのフォローやサポート、商品の質を上げる施策にもっと注力できるようになります。そうすれば満足していただいたお客さんが口コミをしてくれて、自然にお客さんが集まるようになってゆきます。

集客が上手くゆくことによって、場合によっては価格を上げて手元に残る利益を増やす事もできるでしょう。集客さえできれば立ち上げ初期の経営的な問題はほとんど解決できるのではないかと思います。

とはいえ、事業の立ち上げ初期には、集客が手詰まりになることもあるでしょう。

ですので、今日は、僕が実際に行なっている集客方法をまとめることによって、あなたの集客施策の引き出しを増やしていただければと思います。

もちろん業態や、商品の特性によって、効果性が再現できないものもあると思います。しかし、「どうやったらこの事例を自分の事業に応用できるだろうか?」という可能性志向で、柔軟に取り入れていただければと思います。


集客の施策は、大きく3つ

さて、まず初めにお伝えしておきたいことは、集客方法の各論をひとつずつお話する事よりも、より本質的なお話です。もしかしたらこの記事を読んでいる方は、手っ取り早くて、なにか面白くて新しい集客方法が見つかったらいい、とお考えかもしれません。もちろんそういうお話も最後のほうにご紹介せていただきますが、それよりももっと大事なことがあります。欲しくないものはいくら集客をがんばっても欲しくないですし、労力と広告費の無駄遣いになってしまいます。

ですので、効果的な集客の施策は、大別すると次の3つの施策に分けることができます。

1.商品のコンセプトをとがらせる
2.広告文、集客メッセージを書く
3.各種集客媒体、広告媒体にメッセージを露出させる

ひとつずつ、詳しくお話してゆきたいと思います。



集客施策1:商品のコンセプトを尖らせる

このコンセプト作りにおいて、集客にもっとも効果性が高い重要なポイントは、「お客さんが誰なのか?」ということです。

あなたのお客さんは、どんな人なのでしょうか?

そして、そういう人は、どんなところに集まっているでしょうか?

もしくは、こんな考え方をしてもいいかもしれません。そういう人たちは、どこかの企業の顧客として集まっているところはないでしょうか?


例えば、実際の事例を挙げると、より分かりやすいかもしれません。

僕たちが開催している起業スクールでは、起業準備中の方をお客さんとしています。

そして、そういう方々がどこに集まっているんだろう?というようにして集客の施策を描いてゆくわけですが、あなたならどうやって起業塾のお客さんを集めるでしょうか?

答えから言ってしまうと、不動産投資を勉強している方を集客したのです。不動産投資を勉強して物件を1つ購入した方、もしくはこれから購入しようとしている方は、自己資金を増やしたい、と考えている方が多いですよね。

そこで、不動産投資を志向している方に対して、スモールビジネスで初期投資を少なく自己資金を増やすセミナーを企画したのです。そしてそのセミナーで、私たちの起業塾の案内をさせていただいたところ、非常に多くの方にご参加いただきました。

ちなみにセミナーへの集客は、メルマガ号外広告です。不動産投資についてのセミナーや教材販売をしている方、メルマガ発行者の方々に依頼をして、メルマガ号外広告をしてもらいました。

コンセプトを尖らせると集客がうまくゆく、のイメージがなんとなく、分かりますでしょうか?


もうひとつ、事例をお伝えしたいと思います。

次は、僕の宝飾品販売の事例です。

ちょっと変わった事例なので、そういうこともあるのかー、と読んでいただければと思うのですが、僕の宝飾品販売は、主に結婚指輪のオーダーメイド販売です。

結婚指輪販売ですから、普通に考えれば、結婚を決めた方をどうやって集めるか?と考えるわけですよね。

ところが、僕のところではちょっと変わったことをしました。どういうことかと言うと、僕のところでは、稀少金属で指輪を作る、という商品群があったのですが、そういう変わったマニアックな金属で作った指輪を結婚指輪にしたいと考える方は、どの方も化学の専門家の方だったり、研究者の方、大学時代に化学や金属工学を研究していた方だったのです。

そこで、僕はブログを使って、タンタルや、ハフニウム、イリジウムといった聞き慣れないレアメタルの知識だったり、論文の引用、金属工学分野のニュースの評論など、化学・金属の研究者の方々が読んで面白いと思う情報を発信し始めました。

つまり、結婚をする人を集めたのではなく、化学・金属の研究者の方々や変わった金属が好きな方を集めることによって、そんな方々の中でちょうど結婚をする方から毎月、安定的な受注をいただけるようになったのです。金属好きのアクセスが集まるほどに、比例して受注も増えてゆきました。


これが、コンセプトを尖らせると集客がうまくゆく、というお話です。起業塾、結婚指輪、どちらも商品を買ってくれる人を商品ありきで集客しようと考えると集客は大変です。ですがお客さんが欲しいものから考えて、「その欲しいものを叶えるにはこの商品が最適ですよ」というようにコンセプトを作ると、集客は格段に簡単になります。



集客施策2.広告文、集客メッセージを書く

コンセプトを作ったら、次に行なうのは、そのコンセプトを伝えるという施策です。

10の商品のよさを、1しか伝えられないメッセージであれば、実際の効果は1です。逆に商品のよさが5だとして、5を伝えるメッセージであれば、効果は5です。これをいわゆるコピーライティングと言ったりしますが、決してウソを書いたり煽って5しか良さのない商品を10に見せるサギの技術ではありません(笑)。

そしてメッセージを伝えるには、伝える順番、そして伝えるための要素、つまり構成を考える必要があります。

構成は、大きく分けると3ステップになります。

1.読んでもらう(聞いてもらう)
2.信頼してもらう(信用してもらう)
3.実際に行動してもらう

です。この順番はかなり厳密なもので、例えば読んでもらえていないのに信用してもらおうとしても、そもそも読んでいないのだから信用してもらうことはできません。同様に信用してもらえていないのに、いくら商品の購入やサービスへの参加を促しても効果はありません。

逆に、もし既に信頼が出来ていれば、行動を呼びかけるだけのメッセージでも事足ります。

このようにして構成して作成したメッセージを、各種集客媒体や、広告媒体、ブログやメールでの告知、それぞれに使うわけです。


構成パターンは、もう少しステップを分解して、5ステップにする型もあります。

1.検討の土台に乗る=Qualify
2.共感を得る=Understand
3.納得してもらう=Educate
4.欲しくさせる=Stimulate
5.行動を促す=Transition

この5ステップは、英語表記の頭文字をとって「QUESTフォーミュラ」と言ったりします。他にもAIDMAの法則や、PASONAの法則など、研究された構成パターンがありますので、型として覚えると役に立つと思います。


ここでも具体的に、実際に作成して効果があったメッセージを紹介したいと思います。

こちらの僕のブログ記事です。

このブログ記事は、かれこれ1年半の間、継続的にジュエリーのオーダーメイドの受注を取り続けてくれています。

記事のタイトルがQualifyを、本文の最初にUnderstand、金属アレルギーの情報提供によってEducate、具体的な事例やオファーによってStimulate、そして行動を促すTransitionというように意図して構成されていることに注目すると、メッセージの作成にあたって参考になるのではないかと思います。



集客施策3.各種集客媒体、広告媒体にメッセージを露出させる

コンセプトを尖らせ、メッセージを書く、ここまで出来れば、あとは各種媒体に露出してゆけばいい、ということになります。

コンセプトとメッセージさえ、きれいにきまっていたら、同じメッセージのコピペでもいいでしょうし、媒体の性質に合わせて編集したり、メッセージの量を調整してもいいです。

では、実際に、僕が活用している、集客媒体を紹介したいと思います。


ブログ
ブログは、簡単に、しかも無料で、自分のメディアとして情報発信をできる上に、コンセプトとメッセージがしっかりできていれば、非常に効果的に使い事ができます。決して日記を書くためのものではありません。ブログの効果的な活用法については、こちらで詳しく話しています。
Wordpressやアメブロの他、マイベストプロのような新聞社が行なっている有料の専門家ブログサービスも使っています。


メルマガ広告
メルマガ広告も、非常によく使っています。メルマガを書く、ということではなく、メルマガを書いている他社に、メルマガ号外広告を出させてもらう、という広告の1形態です。

コンセプトとメッセージがしっかりできていれば、非常に効果的で、しかも効果が即効だというのも、使いやすいポイントでもあります。セミナーを企画して開催1週間前からメルマガ広告を使って満席に集客することなども出来るので、すぐに企画してすぐに集める、そういうことができます。

メルマガ広告の効果的な活用方法は、まとめると非常に大きなボリュームになるので、また別の機会に書きますね。


プレスリリース
イベントや、新商品の発表などに、プレスリリースを使います。
効果としては、プレスリリースがお客さんの目に止まって直接集客ということも期待できますが、メディアの目に止まって取材が来て、より大きな媒体で取り上げられるという効果が大きいです。


PPC広告
インターネット上のクリック課金広告です。ヤフーとグーグルのどちらも使っています。細かい使い方は、ここでは説明しませんが、やはりコンセプトとメッセージが命です。


プロモーション会社
力のあるプロモーション会社に、成果報酬で露出を増やしてもらうやり方です。サービス提供と営業はこちらで行ない、営業マンの目の前にお客さんを連れてくるという集客活動のみをプロモーション会社に委託しています。ですので当然ですが、メッセージをある程度アレンジしてもらってプロモーション会社から発信してもらうにしても、コンセプトとメッセージの核はこちらで作らなければなりません。


イベント告知媒体、サービス告知媒体
いわゆるポータルサイトと言われるものです。サービスや商品形態によって、それぞれポータルサイトがあるので、それらを見つけて掲載してもらいます。たとえばセミナーだったら「こくちーず」、貸し会議室だったら貸し会議室ナビ、その他ミャンマーニュースサイトなどなど。
それほど即効性はありませんが、じわじわ少しずつ集客をしてくれます。




まとめ

以上、面白い集客方法として、まとめさせていただきました。

もしかしたら、面白い集客方法、というよりも、コンセプトやメッセージをしっかり考える、集客の面白さ、を伝える記事になってしまったかもしれません。