『「どの職業でも「天職」と感じている人の割合は変わらない」


レンガ職人の寓話では、

3人の職人は同じ職業に就いていても、主観的経験(自分の仕事をどう思っているか)は大きく異なっていた。


さらにエイミー·レズネスキーの研究は、「天職」というのは、職務記述書の中身とはほ

とんど関係ないことを示している。それどころかレズネスキーは、どの職業も「仕事」「キャリア」「天職」のいずれにもなり得ると考えている。


たとえば、レズネスキーは秘書たちを対象に調査を行ったとき、秘書の職業を「天職」だ

と思っている人はそれほどいないだろうと予想していた。ところが、アンケート調査の結果を見てみると、「自分の職業は、仕事、キャリア、天職のうちどれに該当すると思いますか?」という質問に対し、秘書たちの回答は、ほかの職業についての調査結果と同じ割合で3つに分かれていた。


レズネスキーは、「仕事」「キャリア」「天職」のちがいは、職種のちがいによって生じるものではないという結論に至った。

それよりも重要なのは、rどう思っているか」だ。


たとえばレンガを積むにしても、

本人が自分のやっていることを

ただやるべきことをこなしているだけ(仕事)か、ステップアップするため(キャリア)だと思って取り組んでいるのか、

自分よりも大きな存在とつながるための重要な仕事(天職)だと思って取り組んでいるのかということだ。


私もその考え方に賛成だ。

肩書きよりも重要なのは、

本人が自分の仕事をどう見なしてい

るかだ。それはとりもなおさず、わざわざ職業を変えなくても、ただの「仕事」だと思って

いたものが「キャリア」に、そしてついには「天職」に変わる可能性もあるということだ。


先日、私はレズネスキーにたずねた。

「アドバイスを求められたときは、どんなことを言うんですか?

「天職は見つけるべきものだと思っている人がすごく多いんです」レズネスキーは答えた。

r天職は魔法のように神秘的なもので、きっとこの世のどこかにあるはずだーそんなふう

に思ってしまうせいで不安になるのです」


それに対し、私は「興味」についても同じような誤解があることを指摘した。興味を持続

させるには、みずから積極的に掘り下げ、深めていく必要があることに気づいていない人は多い。

アドバイスを求める人に対し、

レズネスキーはこう説明する。


「天職との出会いは,完成したものを見つけるこ とではあり,せん。受け身の姿勢ではなく自分から積極的に行動することが大事です。たとえば清掃員でもCEOでも、職業に関係なく、どんな人もつねに自分の仕事を見つめ直して、問いかけることができるはずです。

この仕事はどんなふうに、ほかの人びととつながっているのだろう?世のなかの役に立っているだろうか?自分のもっとも大切な価値観を表しているだろうか?


言い換えれば、自分はただ「レンガを積んでいるんだ」と言っていた人も、「歴史に残る大聖堂を造っているんだ」と思えるようになるということだ。』

以上、【GRIT やり抜く力】より引用。


古本を処分するかどうかを決めるために中身をチェックしていました。

読み直すといいことばかり書いてあるように思えてくる。

これもまた、捨てられなさそう(笑)



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