イケメン戦国*三成9 | 時をかける妄想BLOG

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幸推しOLのイケ戦議事録。好き勝手につっこみ騒ぎます(^o^)

ネタバレ注意。
主人公の名前は「かな」です。

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三成「さて……赤堀殿、約束を守っていただけますね?」

三成くんが赤堀さんを見下ろして、話しかける。
けれど――
赤堀「くそ、寺小姓上がりの無能者の分際で……っ」
(危ない!)
顔を真っ赤にした赤堀さんが、刀を掴んで三成くんに斬りかかった。
三成「……!」
ひゅっと呼吸が止まりかけた瞬間……

家康「見苦しい真似はやめなよ」

いつの間にか二人の近くにいた家康さんが、走り込み、刀を弾く。
三成「家康様!」
家康「油断しすぎ。予想つくだろ、普通…」
赤堀「く……っ」
家康さんに刀を突きつけられ、赤堀さんが呻く。

政宗「さすが、家康。心配して待機してたんだよな」
家康「変な解釈しないでください」
(よかった……)
刃を潰した模擬刀とはいえ、あのまま三成くんに直撃していたら無傷では済まなかっただろう。
(家康さんのおかげだ)

政宗「これだけ証人がいるんだ、申し開きできねえぞ。これ以上真剣勝負に泥を塗る気なら――この俺が相手になってやる」
政宗さんの言葉に、赤堀さんは今度こそ観念したようにうなだれた。
赤堀「……申し訳、ありませんでした」
赤堀さんとその仲間たちは報告書を盗んだことをみんなの前で認めて、謝罪した。
(思ったよりも大ごとになってしまったけれど……解決できてよかった)
赤堀さんたちがとぼとぼと道場を出ていったあと……
見物にんもすっかり姿を消した道場には、私と三成くん、政宗さん、家康さんが残された。

政宗「それにしても――三成が珍しく試合をしたと思ったら、例の報告書の話が絡んでいたか」
三成「ええ。かな様が赤堀殿らの仕業だと突き止めてくださったのです」
「え?でも、私は…」
政宗さんと家康さんの視線が突き刺さり、居心地が悪くなる。

家康「……呆れた。本当に犯人を捜し出すなんて、どれだけ諦めが悪いの、あんた」
政宗「いや、大したもんだろ。よく突き止められたな」
「ええっと……それは運がよかっただけです。それに、結局、私一人じゃ何も解決できませんでした」
(三成くんが来てくれなかったら、どうなってたんだろう)
光秀さんから情報をもらったこと、赤堀さんたちの後をつけて会話を漏れ聞いたこと……
そして、危ないところを三成くんに助けてもらったことを説明した。

政宗「なるほど。ようやく納得がいった。かなの身が危険にさらされたから、三成も本気になったってわけだ」
三成「……ええ」
(三成くん……)
真っ直ぐな眼差しで見つめられ、頬が熱くなる。
(しばらく三成くんのこと、直視できないかも…)

「赤堀さんたちは、これからどうなるの?」
政宗「織田軍を追い出されるか、よくて閑職に追いやられることになるな」
「そうなんだ…」
三成「穏便に済ませようと思ったのですが、こうなってしまっては仕方ありません」
家康「――三成」
三成「はい?」
家康さんが低い声で口を開き、ぴりっと緊張が走る。

家康「お前はいつまで、そうやって舐められたままでいる気だ」
(え……?)
三成「家康様……」
家康「あの赤堀がしたことは卑劣だ。だけど――他人に馬鹿にされてへらへらとしてるお前の態度が、俺は気に食わない。今回もこの女が首を突っ込んでいかなかったら、お前は何もしなかったはずだ」
三成「……」
不穏な空気にどうしていいかわからず、三成くんと家康さんを見つめる。
いつもは饒舌な政宗さんも、腕組みをして口をつぐんだままでいた。

家康「お前の中には野心が感じられない。だから武士として軽んじられるんじゃないのか」

政宗「いーえーやーす。その辺にしておけ」
(政宗さん……)
家康「……っ」
軽い口調で政宗が割って入ると、家康さんはきゅっと眉をひそめる。
家康「無駄なことを言い過ぎました。俺はもう行きます」
家康さんはくるりと背を向けて出て行ってしまった。

立ちすくむ三成くんの肩を、政宗さんが軽く叩く。
政宗「深く気に病むな。家康の奴は素直じゃないからな。あいつとお前じゃ生き様が違う。だからこそ、お前を見てると歯がゆいんだろ」
(それは何となくわかるかもしれない)
三成くんに毒づきながらも勧められた本を全部読もうとしていた家康さんを思い出す。
(きっと三成くんのことを認めてるからこそ、受け入れることができないんだ)

三成「……申し訳ありません、政宗様」
政宗「そんな神妙な面、似合わねえぞ。お前はお前のやり方でやっていけばいい」
政宗さんはにやりと笑って、片手を上げる。
政宗「さてと、俺は家康の奴を追いかけるか。かなも、またな」
「あ、はい!また…」
悠々と去って行く政宗さんを見送る。
(家康さんのこと、放っておかないんだな。止めるタイミングも見計らってたみたいだし…)
いつも我が道を行っているように見える政宗さんの意外な一面を知った気がした。

三成「家康様に不愉快な思いをさせてしまったようです」
「三成くん……」
(何て声をかけたらいいんだろう。武将同士のことはわからないけど、三成くんにそんな顔をしてほしくない…)


-選択肢-
励ます (2+4)
変顔をする (4+2)
質問する ◎


「……私に何かできることはある?」
迷った挙句に、私の口から出たのはそんな質問だった。
(情けないけど、私じゃ何も思いつかないから……)

三成「それでは……」
思い悩んでいる私を見て、三成くんがふっと笑みを浮かべる。
三成「かな様、少し私のお話を聞いていただけませんか?」
「っ、うん。もちろん……」
三成くんに促され、道場の床に並んで腰を下ろした。
私たち以外いなくなった空間は、やけにがらんと広くて静かだ。
(一体、何を話すつもりなのかな?)

三成「さきほど……赤堀殿が私を寺小姓上がりと言っていたのを覚えていますか?」
「うん。寺小姓がどういう立場なのか知らないけど……」
三成「武家に仕える小姓とは違い、寺小姓の地位は低いです」
(そういえば、前に赤堀さんは三成くんのことを『低い身分から取り立てられた』って言ってたな)
三成「私の場合は主に算術の才を買われ、秀吉様の家臣として仕えることになったのです」

(そうだったんだ。武士らしくないとは思ってたけど……)
「三成くんは昔から優秀だったんだね」
三成「優秀だったかどうかはさておき、幼い頃から物事を分析することが好きでした。雑多な情報の中から真実を導き出していくことが楽しかった」
昔を懐かしむように、三成くんは目を細める。
三成「そして秀吉様と出会い、その信念に触れ、この人の下でなら自分の力を存分に発揮できると思いました」
「秀吉さんの信念って?」
三成「身分差のない世を作り、誰もが笑える世を作る――そう秀吉様は仰っています」
(それは……すごく大きな目標だ)

「この乱世で、そんなことができるの?」
私の問いかけに三成くんは迷いなく頷いた。
三成「秀吉様なら必ずやり遂げるでしょう。高い理想と確かな実行力を持ったお方だから、そばでお力になりたい。新しい世が作られようとする時、自分の能力がどこまで通用するか……私はそれを試したいのです」

(そんなことを……考えてたんだ)
窓から降り注ぐ光に三成くんは片手をかざす。
それは、まだ不確かな光に触れようとしているようにも見えた。

三成「この手で世を変えた先に何を掴めるのか、実は私自身にもまだわかっていません。それが、私の武士としての未熟さで、野心がないと言われてしまう理由なのでしょう。せめて、自分にできる最適な方法で秀吉様と織田軍に貢献していくつもりです」

(佐助くんが三成くんのことをこれから名を上げる武将って言ってたのは……きっと本当のことだ。三成くんは、いつか乱世を変える)
大きな感情が私を揺さぶって、確信へ変わる。
「っ……三成くんならできるよ。私も応援する」
三成「かな様…」
(三成くんは何度も私に優しくて力強い言葉をくれた。私が怪我人の手当てについても学びたいって言った時も……)

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「たぶん私は甘いだけだよ。目の前にいる誰にも傷ついてほしくないって漠然と思ってる」
三成「ですが、貴女の行動には矛盾がありません。燃え盛る本能寺から信長様を助けたことも、理不尽に虐げられた兵をかばったことも――誰にも傷ついてほしくないという願いがかな様の中で一貫しているからです。貴女の心は、強くて美しい。だから……かな様なら必ずやり遂げられます」
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(今度は私が三成くんの心に寄り添いたい)
言葉で伝えきれない想いがもどかしくて、あの時の三成くんと同じように手をぎゅっと握った。
三成「……っ」
「まだ先に何があるかわかってなくても、認められてなくても……進む道の向こうには三成くんにしかできないことが必ずあるよ。三成くんは誰よりも勉強熱心で、広い視野を持っていて……心の優しい人だから」
(言葉が足りない分を、手のひらの温もりが伝えてくれればいいのに)
そんな願いとともに握った手に力をこめる。

三成「……ありがとうございます。こんなことを人に言ったのは初めてです。不確かな先のことをお話するのは好まないのですが……貴女には、不思議と何でも話してしまいたくなる」
「そう、なの……?」
三成「はい」
三成くんの返事がほんの少しだけ甘く掠れた。
(心を許してくれてるって思っていいのかな……?嬉しいけど、何でこんなにどきどきしてるの)
澄みきった瞳が戸惑うように揺れながら、私の姿を映し出す。
三成「っ……どうしてでしょう?なぜだか今日は、以前よりも貴女が綺麗に見える」
「三成、くん……?」
(何言って……)
時間が止まったような感覚の中、端正な顔が近づいてきた。
三成「もっと、よく見せてください」

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うおおおおおおおおおおおおおおおお(頭抱)

全員かっこよくない!?何これ!?赤堀一派以外全員かっこよくない!?!?

まず三成くんを守った家たんに拍手!

自分が力を得るために必死に頑張ってるからこそイライラするんだよねわかる…っていうアレもあり(どれ)

ついイラ立ちをぶつけてしまう家たん人間味あふれてる…好き…

ワサビのぬいぐるみ作ってあげるからね…(もはやわたしの中でのトラウマエピw)

そしてどちらを責めるでも守るでもなく、空気を和らげた上にどちらのフォローもする政宗様ああああああ

惚れた。

ガチで惚れた。

そういうところやで…政宗たんのいいところはそういうところや…(エセ関西弁)

そして三成たんは得意ではない剣術で主人公のために勝ったところですでにかっこいいのに、

最後のなに!?

「お前可愛いな」とか頭ぽんぽんとかやっと慣れた(?)のに、

こんな序盤で綺麗とか言ってくるの三成くんだけじゃない!?HA!?

 

あと次回予告で派手にしんだので早く明日になるか物語券を浪費したい。涙

もうやだ三成ルート怖い。笑