イケメン戦国*家康14 | 時をかける妄想BLOG

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幸推しOLのイケ戦議事録。好き勝手につっこみ騒ぎます(^o^)

ネタバレ注意。
主人公の名前は「かな」です。

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家康「あー……もう」

(い、家康……!?)

私をやんわり抱きしめながら、家康が深くため息をついた。


-選択肢-
ど、どうしたの? (4+2)
なんでこんなこと… ◎
これはどういう意味…? (2+4)


「あ、の、家康……っ?なんで、こんなこと…」
家康「うるさい。黙って、大人しくして」
「は、はいっ」
じっと睨む家康の目元が赤く染まっていて、声が引っくり返った。

家康「……せっかく人が贈った反物に、何してくれてんの。ワサビの人形って……バカなの。大の男が喜ぶわけないでしょ」
もどかしげで少し熱を帯びた声が、耳元でひどく甘く響いた。

家康「こんなの、心底、いらない」
「ご、ごめん……」
家康「俺がこれを戦場でなくしても、恨みごとはナシだからね」
(っ……それじゃ、持って行ってくれるんだ)

私を腕に抱き締めたまま、家康がまた、ため息をつく。
(ぁ……っ)
こぼれた吐息が耳を掠めて、ぞくっと肌が痺れた。

家康「だいたい……あんたが俺を待ってるって、そんなの当たり前だろ。勝手にどっか行ったりしたら、許さない」
「え……」
家康「また、あんたを雨の中探しに行くなんて真っ平だから」
「っ……う、ん」
家康「…………」

背中に回る腕にそっと力が込められ、腕に頭を抱き寄せられる。
胸板が触れて、どくどくと鳴る鼓動が私の肌へじかに伝わった。
(心臓の音、すごい……今、どんな顔、してるの……?なんで、抱きしめるの……っ?)
息が詰まるほど身体じゅうが熱くなって、目を上げる。
思い詰めたようなしかめっつらと、真っ赤に染まる首筋が間近に見えた。
(もしかして、家康も、私のこと……?)
よぎった自分の思い付きに、鼓動が痛いくらい跳ね上がる。

その時――

女中の声「家康様、かな様、失礼します」
家康「っ……」
「は、はい…っ?」

家康が腕をすっと解き身体を離したのと、襖が開いたのは同時だった。

女中「夕餉の支度ができました。かな様も今夜はご一緒なさいませ」
「え、あ、でも…」
家康「その言い方だと、もう作っちゃったんでしょ。かな、無駄になるから、食べて行けば」
「ありがとう…。じゃあ、そうする」

それから家康の部屋にお膳を運んでもらい、向かい合ってごはんを食べた。

家康「……ねえ、着物って、どうやって作るの」
「え?ええっと、まずは型を用意して……」

さっきのことなどなかったみたいに、関係のない会話をしながら、食事は進むけれど…
(味が、全然、わからない…っ)
心臓は騒いだままで、お箸を持つ手が少し震えている。
一方家康は、お皿に容赦なく唐辛子や山椒を振りかけて、空にしていく。

(何で抱きしめたのか、聞きたいけど……)

家康「着物作りの工程で一番むずかしいのって、何」
「あ…それは、人それぞれだと思うよ。私の場合は…」
矢継ぎ早に私に質問を重ねられ、尋ねる隙がない。
(何も聞くなってこと……?少し、照れてる……?違う、かな)
ぐるぐる悩みながら食事を終え、それからも何となく離れがたくて……
とりとめもなく話を続けるうち、穏やかな空気にまどろみを誘われて、
私はいつの間にか、また眠ってしまった。


かなが眠気に負け、こっくりと首を垂れると…
家康「……」
家康はとっさに手を伸ばし、傾くかなの身体を抱き寄せた。

家康「…………」
迷ったように、そのまま固まる。
深くため息をつき、かなの頭に手を回して、自分の肩に乗せた。

家康「――今日までだ。明日になったら、こんな気持ちは、忘れる。絶対に、忘れる」
自分に言い聞かせるように呟き、寄り掛かるかなの頭に、そっと頬を寄せる。
突き上げてくる切ない熱を、身体じゅうで感じながら、
家康は黙って、かなの眠りを守り続けた。



(すごい人数……。この人達は皆、今から戦に向かうんだ)
翌日、安土城の城門の前には、大勢の兵達が整列していた。

朝、目が覚めた時、私は別の部屋で布団に寝かされていた。
女中さんから、家康はもう城へ向かったと聞いて、慌てて追いかけてきた。
(うっかり眠っちゃうなんて、ほんとにバカだ。ごめんって伝えて、家康を見送りたい)
そう思いながら、迂回して隊列の前へと進むと…

三成「かな様……?家康様のお見送りですか?」
「三成くん?」
天使のような甘い笑みを浮かべた三成くんが、そばへ歩み寄って来る。

三成「私も家康様にお話があるので、一緒に参りましょう。ご案内しますね」
「ありがとう、助かるよ。にしても、こんな時に家康に話って…もしかして何か緊急事態なの?」
三成「いえ、実は……戦の前線には出ないのですが、兵站を任せて欲しいと申し出たのです」
「へいたんって何…?」
三成「あ……かな様には馴染みのない言葉ですよね。失礼しました。戦の後方で、食料や武器の運搬と、安土への情報伝達を担う役目です」
「三成くんも戦場に行くの……っ?」
三成「はい。補充分の武器や食料の手配が途中なので部下を先に行かせますが、用意が整い次第あとを追います」

(そうなんだ……)
三成くんへの心配と、かすかな安堵で胸が入り混じる。
(心配なのは変わらないけど、家康ひとりで戦うってわけじゃない。ちゃんと後方で守ってくれる人がいる)

三成「あ、いらっしゃいましたよ。家康様!」
家康「……」
(本当だ)
三成くんと一緒に、家康に駆け寄る。
家康はあからさまに不愉快そうな顔になった。

家康「――何しにきたの、ふたりとも」
三成「かな様はお見送りだそうです。私は、後方支援についてのご相談に」
家康「ああ、その話か」
家康の眉間の皺が、深くなる。

家康「昨日、急きょ決まったって秀吉さんから聞いたけど……何でよりにもよってお前なの。俺は事前に『助力はいらない』って言ったよね?その上…『特に三成には迷惑をかけたくない』って念押ししたはずなんだけど」
三成「お気になさらないで下さい。私がお力になりたくて申し出たことですから」
家康「言葉の裏を読むってことを知らないよね、三成は…」
諦めたように、家康がため息をつく。
(すごい、三成くん!家康の皮肉をスルーした……)

家康「……軍備の話なら、お前が作った書簡にさっき目を通したからわかってる」
三成「そうでしたか、それは失礼しました」
家康「だいたい、人前に出るなら、その寝ぐせ、どうにかしなよ。話してると気が散る」
三成「寝ぐせ?あ、本当だ……。教えてくださってありがとうございます」
三成くんは跳ねた髪に手を伸ばし、目を瞬かせている。
(寝ぐせだったんだ…。というか、親切で言ったわけじゃないと思うよ、三成くん……)

三成「そういえば家康様も少し髪が跳ねていますね。櫛をお持ちしましょうか?」
家康「……俺はただの猫っ毛。粗忽な誰かさんと一緒にしないでくれる?」
三成「……?私は、他のどなたかの話なんてしておりませんよ」
家康「……俺だってしてないよ」
(家康の嫌味が通じてない……。三成くんって、心まで天使なのかも)

三成「そろそろ出立の時刻ですよね。私もあとから追いかけます」
家康「ああ。できるだけ、ゆっくりでいいから」
三成「お気遣いなく。すぐに参りますので。では――家康様、ご武運を」
にっこり笑って、三成くんは城の中へと去っていった。

(家康は三成くんのこと苦手みたいだけど、三成くんはそんなことないんだな)
ふたりの噛み合わなさが少しおかしくて、笑みがこぼれた。
家康「……なに笑ってるの、かな」
「あっ、ごめん、なんでもない…」
じろりと見られて、口を閉じる。

家康「あんたもあんただ。こんな物騒なとこに来てないで、さっさと城に帰りなよ。見送りなんて、頼んでないでしょ」
「それは、そうだけど……」
家康「……じゃあね」

(あ……)
家康は背を向け、先へと歩いて行ってしまった。
振り返ることなく隊列の前へと進み出る姿を、目で追う。
兵達の表情がさっと引き締まり、城門の前は静まりかえった。

家康「全員、覚悟はいいな。俺から話したいのは、ひとつだけだ」
単調なトーンだけれど熱のこもった声が、青空の下に響く。

家康「――この戦、必ず、勝つ」

言葉を発して、家康が羽織をひるがえし馬に飛び乗ると…
兵達の間から、力強い歓声が一斉に沸き起こった。
(す、すごい……)
いきりたつ兵達の活気がびりびりと伝わって、鳥肌が立つ。
隊列は東を目指し、沸き立ったまま動き出した。

「っ……家康……!」
思わず叫ぶと、馬に乗る家康が一瞬振り向いて…
家康「…………」
私が目に入らなかったかのように、すぐに視線を前方へと戻した。
(あ……邪魔しちゃ、だめだよね)
叫びたい気持ちを堪え、手のひらをきつく握る。
遠ざかる家康の背中を、私は見えなくなるまで見送った。
(行ってらっしゃい。どうか、どうか……無事でいて)



(家康は、もう前線に着いた頃かな……)
数日後の昼下がり、私は自分の部屋へと戻りながら、家康の顔を思い浮かべた。

城へ戻ってからは、秀吉さんにお願いして、針子の手伝いをさせてもらうことにした。
今日も一着仕立て終え、依頼主の武士の御殿に届けて戻ってきたところだ。
針子の仕事の合間に、弓の稽古もひとりで続けている。
私にとって、家康との唯一の繋がりだから。

(家康が行ってしまってから、何をしてても、頭の隅で家康のことを考えてる気がするな…多分それは、好きだからってだけじゃない)
不安が胸の内にこびりつき、ぬぐえない。

(今、何をしてるかな……)
何度も繰り返した、答えのない疑問がまた浮かんだ時…

???「それは、本当ですか……!?」
(ん?この声、三成くん?珍しいな、声を荒げるなんて……)
廊下の向こうに、家臣らしき人と向かい合う三成くんの姿が見えて、足を止める。

三成「家康様……まだ完治なさってなかったんですね」
(え……?)
「今、なんて……っ?」
三成「っ……かな様」
こっちを振り向いた三成くんに、私は思わず駆け寄った。
「邪魔してごめんなさい…っ。でも、今の話、どういうことか教えて!」
三成「実は今、前線から知らせが届き……家康様が戦を指揮している折に……先日負った傷が、開いたと」
(ケガ、治ってなかったの……っ?)
家臣「家康様の詳しい容体は聞こえてきておりませんが…いまだ指揮を執り続け、破竹の勢いで敵の兵を押し返しておられるとのことです」

(傷が開いたまま、戦ってるってこと……?)
さっと血の気が引いていく。
看病をしていたから、家康のケガがどれほど酷かったかはよくわかっている。
一時は命も危うくて、峠を越えても、身体を動かすことさえ辛そうだった。
(回復したっていうのは、早く復帰するための嘘だったんだ。なんで、気付かなかったんだろう……っ誰より一番、そばにいたのに)

三成「――報告、ありがとうございます。予定の変更が必要ですね」
いつもの笑顔を消し、三成くんが硬い表情で家臣に告げる。
三成「私も急ぎ安土を発ち、家康様の補佐につきます。信長様達への報告、よろしくお願いします」
家臣「はっ」
家臣が走り去るのと同時に、三成くんが歩き出す。

「待って、三成くん…!」
三成「あ、かな様……」
三成くんは私がいることを忘れていたらしく、はっとした顔で足を止めた。

三成「すみません、ご挨拶もせず。私はこれで失礼します」
「そうじゃなくて…っ」
三成くんに駆け寄り、袖をぎゅっと掴んだ。

「お願い、私も、連れて行って!」
三成「え……っ?」

(邪魔になるのはわかってる。でも……っ遠く離れて無事を祈るだけじゃなくて、せめてこの手を、家康のために動かしたい)
ケガをした直後、全身傷だらけで、意識さえなかった家康の姿が頭にちらつく。
あの時の恐怖がまざまざとよみがえり、焦りが噴き出した。
(何でもいい。本当に、何だってするから……家康の役に立ちたい。今、そばにいたい)

**********

 

おい 待て

行くんかい!!!!!!むかっむかっむかっむかっむかっむかっ

あれだけ乱闘の場を経験しておきながら自ら行きたがるの謎でしかないし

行ったところで何も出来ないの体感してるはずだし

全部の場面で信長様と家康に守られて今なんとか生きてるんじゃなかったのかよアホなの!!

イラつきすぎて涙出てくるんだけど何この感情wwww

どうしてくれるのwwww笑い泣き

 

私が主人公ならまず寝落ちないし、

「見送りなんて頼んでないでしょ」とか言われても

「あれ~?そうだっけ?来てほしそうな顔してたよ?♡」って女版政宗みたいな切り返しキメたいし

じゃあね、って言われたら「オッケー絶対勝てよな」つってハイタッチする(だからモテない)