第3回堺市立小学校アスベスト含有建築物における健康リスクの検証に関する懇話会 | 池側昌男のブログ

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こんにちは。

 

 

堺市立小学校体育館3階フロアの天井裏からアスベスト含有建材が検出された事案について、健康リスクに関することを検証する為に有識者で構成する「堺市立小学校アスベスト含有建築物における健康リスクの検証に関する懇話会」を傍聴してきました。

 

 

前回の懇話会で、4校いずれの測定場所(天井裏、廊下、教室等、屋外)においても、アスベスト繊維数濃度は検出下限未満(0.11本/L未満)という結果が報告されました。

 

これによって、天井裏の気流ではアスベストが飛散していないことがわかりましたが、ドアの開閉や掃除等、動的(アクティブ)な測定条件を検討すべきといった意見がありました。

 

前回の懇話会で、健康リスクの検証方法についての意見として、

・動的(アクティブ)な状況を想定した検証が必要

・ドアの開閉や掃除等、子どもたちの日常を再現すべき

・過去の工事も可能な限り検証してはどうか

・検証時、アスベストが外部に飛散しないようにしなければならない

という意見がありました。

 

過去の工事に関しては、すでに施工会社が存在しない為ヒアリングできない部分もありましたが、工事時期や工事内容をヒアリングしました。

 

 

今回の懇話会では、

動的(アクティブ)な状況を想定した健康リスクの検証を進めていき、各委員の意見を整理し、学校への聴き取りやアスベストの専門家の意見も参考にしながら、前回に引き続き協議しました。

 

4校に対して体育館3階フロアの使用状況をヒアリングし、各学校ともに、授業の他にクラブ活動、のびのびルームや堺っ子くらぶで使用しており、また、掃除も定期的に行っていました。

 

飛散した可能性がある事象の確認として、

・経年劣化による自然落綿

・扉の開閉時の振動が原因と考えられる落綿

・間仕切改修工事等、過去の改修工事が原因と考えられる落綿

・ボールの投げ入れによる落綿(日置荘小のみ)

・掃除等による再飛散

が考えられます。

 

アスベスト調査の専門家から検証方法についての意見として、

・被弾の授業状況の再現であれば、窓枠と3階への出入り口を目張りすれば外部へ飛散しないと思われる。

・扉を開閉させる振動での大きな落綿やボールを当てる等、アスベストを飛散させる検証であれば、レベル1養生と負圧徐じん機が必要と考える。

・上記のような検証であれば、フロア内に小さな実験工区を設けるほうがよい。

という意見が出ました。

 

天井裏から廊下等へ飛散した可能性があるルートとして

・日置荘小学校・・・廊下の蓋がなかった天井点検口

・八田荘小学校・・・廊下の一部剥がれがあった天井材の隙間

・日置荘小学校・登美丘西小学校・・・埋込照明器具の隙間

・福泉小学校・・・音楽室の柱等の有孔シナベニアの隙間

が考えられるとのことです。

 

日置荘小学校では吹付ロックウールの状態が「劣化」であり、落綿が多く見られ、また、天井点検口の蓋がない期間があり、ボールの投げ入れが見られた為、測定場所を日置荘小学校体育館3階廊下部分での検証方法に関する提案もあり、いくつかの案も出ました。

 

 

体育館3階フロアの今後の対応策として、4校とも、天井裏にアスベスト含有建材が検出された体育館3階フロアを撤去(減築)します。

 

そのため、体育館は今まで通り使用できますが、体育館3階フロアの撤去(減築)工事中は使用できない期間もあるとのことです。

 

 

福泉小学校に関しては、体育館3階フロアを音楽室、家庭科室、理科室として使用しており、カリキュラムを工夫しながら対応してきましたが、今後、引き続いて既存校舎で代替教室を十分に確保することができない為、代替校舎(軽量鉄骨造)を設置し、令和4年度2学期中の使用開始を目指すとのことです。

 

 

これからもしっかりと注視していきたいと思います。