[炭水化物投与量]
(1) 重症患者では、輸液製剤のブドウ糖濃度を制限すれば高血糖の発生頻度を低下させる
ことができるかもしれない。
(2) 食事再開後はシリンジポンプによるインスリン持続静注を中止しうる。
少なくとも毎食前の血糖値を三検する。
(3) ICU患者の一日のエネルギー摂取量は国際基準に従い約25kcal/kg/dayとする。
しかし、炭水化物投与量の最適値は、疾患の種類、重症度および発症からの
経過日数によって決定しなければならない。
[血糖値測定]
血糖測定はLaboあるいはABG machineで行う。
動脈>静脈>毛細血管の順で採血部位として適切。
[アルゴリズムとプロトコル]
血糖値コントロールは規定のプロトコルに基づいて行うべきである。
インスリン持続静注のために単独ルートを使用する。
正式なプロトコルを作成する際は、直近の血糖値によってインスリン投与量を決定し、
短時間作用性インスリンをシリンジポンプにより持続静注して血糖調節を行うことを
推奨し、低血糖が発生した場合の対応とモニタリング方法を提示しなければならない。
その他、炭水化物の術前投与や、コンピュータ補助血糖調節プロトコルなどを盛り込んでも良い。プロトコルの導入に先立ち、スタッフの教育を行い仕事量が増えることについての理解を求める必要がある。
