自由に遊べる場所が欲しい…
数年前、ブログでこんな話を紹介しました。
https://ameblo.jp/fumifumi-0238/entry-12172576898.html
禁止事項だらけの公園
近年の子どもたちの運動量が低下していると問題視されています。
その際にゲームやスマホが普及したから…とかいうありがちなゲーム批判が展開されていたりしますが、自由に遊べる場所が少なくなっていることも一因なんじゃないの?と思うわけです。
実際、陳情書が出された横須賀市に限らず、ボール遊び禁止などというような禁止事項が多い公園の話はよく聞きます。
まあ、特に首都圏は狭い公園も多く、確かに周囲の安全面を考えたときに、どうしても制約が出るのは仕方ない部分もあると思います。
けど、禁止事項が増える原因を聞くと、近隣住民の苦情がほとんどらしくて、なにかに対して苦情がくるから禁止になり、ボール遊びはおろか、あれもこれもダメという現象が起きてしまうというのです。
最近見た記事では、練馬区の公園で苦情のたびに禁止看板を建てたために、6年で24枚になったといいます。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/233075
規制緩和のうごき
しかし他方で、子どもたちの遊びを制約するような禁止だらけの公園に、見直しの動きも見受けられるようになりました。
まずは平成29年(2017年)に改正された都市公園法で、協議会の設置が可能になりました。これにより、公園のルールを行政のみによる規定ではなく、公園管理者などを含めた組織で個々の公園にあったルールを制定することができるようになりました。
この協議会設置の法改正は、行政だけで公園での禁止行為を画一的に定めることへの見直しも背景にあります。
また、川崎市では2018年に、禁止看板が設置されて、公園が規制された空間になっている現状を見直すべく、公園でのルール作りのガイドラインを作成しました。
このガイドラインに沿って、公園の近隣住民などとの意見交換をしながら、公園のルールを作っていくことになりました。実際にルール作りを行っていく上でガイドラインの課題はあるそうですが、川崎市の「規制された公園からの脱却」の動きは、すでに表れています。
その1つが、2020年から作業を進めている禁止看板の内容の変更です。現在進行で、これまでの「禁止」から、マナーを守って遊ぶよう「啓発」する内容に変更していってます。
そして、子どもたちが自由に遊べる場所を作ることを政策に掲げている首長や議員もいます。
東久留米市の現市長の看板政策は「子どもたちが安心してボール遊びできる環境の整備」だそうです。そして、その政策のもと、ボール遊びができるよう、市の公園の再整備を行っています。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/198499
すぐじゃなかったかもしれないけど…
「小学生たちが陳情書を市議会に提出」という異例の出来事から7年。
規制だらけだった公園は、少しずつ見直されるようになりました。
奇しくも、陳情書を出したあとに、様々な自治体で続々と見直しの動きが見られるようになっています。果たしてこの出来事が影響したのかは分かりませんが、この異例のことをテレビや記事で取り上げられたからこそ、実態を知った人たちももしかしたら多いのではと思います。
少なくとも、公園の規制緩和の一因にはなったのではないか、そう信じています。
すべての自治体が規制緩和を始めているわけではないですが、徐々にでも、公園ルール見直しの動きが広まればなと思います。
今日の1曲♪
ハルウタ/いきものがかり(2012年)