国有地売却をめぐる補助金詐欺事件の舞台となった「森友学園」が運営する幼稚園が、今年3月末で休園に追い込まれました。事件の後、園児の退園が増え、民事再生手続きが上手く進んでいませんでした。

 学校法人森友学園が運営する「塚本幼稚園」(大阪・淀川区)は、安倍前首相の妻・昭恵夫人が訪問したこともあり、当時の理事長の籠池泰典被告、妻の諄子被告と、政権との関係が取り沙汰されました。

 森友学園をめぐる事件では、2017年、大阪府豊中市で建設予定だった小学校の土地取引で国有地が約8億円値引きされて売却された問題が発覚。籠池夫妻が国や府などの補助金をだましとったなどの罪に問われ、一審で有罪判決を受け、現在は控訴中です。

 その後、森友学園は約30億円の負債を抱えて民事再生手続きを申し立て、管財人の下で塚本幼稚園の再生を進めていました。しかし管財人によりますと、園児の退園が相次ぎ、毎月300万円の赤字が続いたため、今年3月末での休園を決めたということです。

 (学校法人森友学園 籠池町浪理事長 1月21日)
 「休園の申し出には、説明もございませんし、私は違和感を感じております。」

 森友学園の現在の理事長・籠池町浪さんはこのように話し、「黒字になっている月もあり事実と異なる」と反論しています。

MBS放送から(引用)
2021/1/21