「葛橋」 坂東眞砂子 | お稲荷さん一個

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と 言ったところで あれやこれや
思うにそんなこんなで、やっぱり きっと何となく。
だけれども、もしかしたら、あれかなって事でも無くて、それなりみたいでした。

毎度、後味苦い作品が楽しみな 今は亡き作家の中編小説集。

古事記に出て来る黄泉の国と、この世を結ぶ葛の橋。そんな雰囲気の吊り橋を挟んで起こる、高知の山奥を舞台にした男女の官能的ミステリーの表題作。
作者にしては珍しく男性が主役。もうちょい、彼を掘り下げて欲しかったなぁー 
とは言え他2編、ちょいブラックユーモア的な作品に まるで、2時間ドラマの雰囲気のミステリーと楽しめました。


作者がお亡くなりなって、もう数年経つのかな。
今では古本屋で位しか著作を見掛けないけれど、忘れられるのが、かなり惜しい作家でございます。