こんにちは。卒業生Tです。

今回の抄読会向き論文はこちら。

 

AML-specific cytotoxic antibodies in patients with durable graft-versus-leukemia responses

Marijn A. Gillissen et al. Blood. 2018;131(1):131-143.

 

今年のblood新年号に載った論文ですね。

 

AMLにおける骨髄移植というのは、ドナーの免疫細胞に、悪いAML細胞を攻撃してもらうことを期待しています。

これをGVL効果を言います(graft versus leukemiaの略です)。

今までこのGVL効果を担うのはTcellとNKcellといわれていたのですが

「いやいや、実はBcellも抗体を出して役に立ってるんだぜ」という内容です。

 

細々とした実験が多くてブログ記事にしにくいんですけど、概要としては

・移植後長期生存しているAML患者さんから、AMLのblastに特異的にくっついてblastを殺す/増殖を抑える抗体をいくつか見つけた。

・抗体が認識する抗原はいろいろあるようだが、今回はU5 snRNP200 complexを認識する抗体に着目して細かく実験した。

・マウスの白血病モデルにおいても、U5 snRNP200 complexを認識する抗体を投与したところ効果が見られた。

 

というものです。今後の再発の予知や、新規薬剤開発、ワクチン療法につながる大きな仕事だと思います。

 

bloodの中では比較的とっつきやすいテーマ・論理構成なので、抄読会初心者の方で「何読もうかな」と悩んでいる方は全文トライしてみてはいかがでしょうか。以上、今日の論文紹介でした。

今回の写真は、札幌での造血移植学会時に撮った写真です。おそらく雪像を作る前のカタマリと思われます。

以前書いた記事に載せきれなかったのですが、お蔵入りするのもなんなのでサルベージしてみました(移植関連の記事ということで)。