飯塚病院血液内科のブログ

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こんにちは。卒業生Tです。

 

今回は血液内科の先生というよりも、研修医の先生向けに、PAIgG(血小板関連IgG)の話をしたいと思います。

 

ときどき、研修医の先生から「血小板がなんとなく低くてPAIgGが陽性なんです。ITP(特発性血小板減少症)でしょうか」というコンサルトを受けることがあります。

私は研修医のとき、PAIgGなんて知らなかったので、研修医の先生がPAIgGを測ってるのを見ると、「お、よく勉強してるね」て思うのですが、残念ながらPAIgGはITPの診断には大きな影響を及ぼしません(すごく高ければ「ふーん」て思うくらい)。

 

というのも、PAIgGの感度、特異度っていまいちなんですね。

 

ここで論文紹介です。

 

血小板減少症鑑別診断における各種検査成績(PAIgG、網状血小板、血中トロンボポエチンおよび血小板の大きさ)の感度と特異度、予測値

倉田ら. 臨床血液. 1999. 40(11):1152-1159.

 

ITPやAA、白血病など、様々な要因で血小板が低い人のPAIgGその他もろもろを測ってみたという報告です。

 

これによるとPAIgGはITPの人で確かに高い傾向にあったけれど、ITPの人における陽性率(感度)は53%ででした。また、その他の原因の血小板低下群におけるPAIgG陽性率(偽陽性率)は18%だったそうです。

 

確かにPAIgG、微妙な感度特異度ですね・・・。

 

ちなみにこの報告では、網状血小板比率と、血中トロンボポエチン(TPO)がITPの診断において感度特異度ともに良かったそうなので、この2つを推しています。残念ながらこの2項目はまだ保険未収載なので、実臨床では難しいんですけどね。

 

基本的にITPの診断というのは未だに除外診断で行なわれています。ITPの診断難しいなー、勉強したいなー、て思った奇特な研修医の先生方、ぜひ血液内科を回って一緒に勉強していただけたらと思います(私も未だに難しいなー、て思ってます!)。

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