サロンを立ち上げてはや30年ほど経ちます。
15年ほど前から少子高齢化社会に加速して行く社会の現状を目の当たりにする機会があり
それまではお店に来てくださるお客様に対し時代のニーズとトレンドを提供する事と新たな技術やモードの探究こそが美容の本懐
だと考えていた事に疑問を抱くようになりました。
お店に来れなくなった人は誰が美容を施術しているのか?
介護を要するようになった方々は美容にたいしての興味を失ってしまうのか?etc....
考えているうちに月日は流れ、その間に本を読んだり現場の人に話を聞いたりしていました。
そしてようやく4年ほど前に自分なりの美容師としての高齢化社会へ対してのアプローチの仕方が見えてきたので
訪問部門を立ち上げるに至りました。
初めてみてこの分野の大変さに日々気づかされます。
本当に美容を提供しようと思えばただ単に技術や接客だけの上部の問題ではないのではないかと思います。
もっと本質的な部分の社会の仕組みや制度を改善していかないといけない。
理想論かも知れないが個々の高齢者が自立をして生きていることに意味を見出し何かしらの欲を持たないといけないように思う。
そこに発生した欲が美容を活かすことへと繋がって行くのでないかと思います。
とにかく、今出来る事をやり続けて生きましょう。