NY市場サマリーのサマリー 1/9():ドル上昇、利回り小幅上昇、ダウ・S&P500反落

Dow -15710年債利回り4.015%Vix12.76

(Dow -0.42%Nasdaq100 +0.09%)  今日の ダウとナスは若干の不整合、足許3日の利回りとVIXは下げ基調も、ダウは前日200上げ、今日は150下げ。CPI待ちの様子見感が強い。


ダウ日足

 

<為替>

ドルがユーロと円に対して上昇した。FRBが利下げに着手するタイミングを見極めようと、11日に発表される12月CPIが注目されている。

 

暗号資産のビットコインは下落したものの、米証券取引委員会(SEC)がビットコインの現物上場投資信託(ETF)を近く承認するとの観測から、2022年4月以来の高値付近にとどまっている。

 

ドル指数は0.26%高。ドル指数は昨年12月、FRBの早期利下げ観測の高まりを背景に5カ月ぶり安値を更新。年明け以降は、売りは行き過ぎていたとの見方からやや戻しているが、当面はFRBの金融政策を巡る思惑がドル相場の動意になるとみられている。

 

「昨年は一時、軟調な経済指標を受けたFRBの方針転換がテーマになっていたが、現時点では3月会合を皮切りに大幅な金融緩和が実施されるとの見方が織り込まれている」と。

 

労働省が11日に発表する12月のCPIは、前年同月比3.2%、前月比0.2%の上昇が予想されている。インフレが緩やかに鈍化し続けていることが裏付けられれば、3月の利下げ観測が高まる可能性がある。

 

「FRBは3月の会合で利下げに着手すると予想。われわれの基本シナリオは、経済のソフトランディング(軟着陸)、ドル安、ブル・スティープニングだ。これらはリスク資産全般の支援要因になる」と。

 

ユーロ/ドルは0.23%安。英ポンド/ドルは0.39%安。ドル/円は0.25%高。

 

<債券>

国債利回りが小幅上昇した。週内に実施される国債入札や社債の大量発行が価格への重しとなっている。また、11日発表の12月のCPIに注目が集まる。

 

9日実施された520億ドルの3年債入札では、最高落札利回りが4.105%と、入札締め切り時点の市場予想を下回った。応札倍率は2.67倍と、先月の2.42倍から上昇したものの、平均の2.69倍を小幅下回った。

 

入札後、債券利回りは一時的に上昇幅を縮小する場面もあった。

 

10日には10年債、11日には30年債の入札がそれぞれ実施される。

 

「かなり不安定。足元最も重要なのは、政策金利のピークにあるということだ。FRBは緩和モードに近づきつつある」と。

 

LSEGのデータによると、金利先物市場が織り込む3月利下げの確率は65%超。さらに、年内に0.25%ポイント刻みの約5回の利下げの可能性が織り込まれている。

 

10年債利回りは4.017%に小幅上昇。2年債利回りは2.3bp上昇し4.368%。

この日の入札を受け、3年債利回りは2bp上昇し4.139%。

 

<株式>

S&P500とダウが反落して取引を終えた。今週のインフレ統計発表を控え、投資家が今年予想される米利下げの時期や規模を見極めようとする中、米国債利回りが上昇したことが重しとなった。

 

CMEのフェドウォッチによると、市場は3月に少なくとも25bpの利下げが行われる確率を65.7%と予想しており、1週間前の79%から低下。米10年債利回りは9日の取引で一時4.053%に上昇した。

 

今週は米国債入札やCPI、PPIの発表を控える。また、12日からはJPモルガンなどの銀行を皮切りに決算シーズンが始まる。

 

「FRBが何をするかしないかは全て憶測であり、債券市場は3月の利下げ開始を予想して明らかに先走りした。FF金利先物は企業決算や経済指標次第で変動する。市場は先手を打とうとしている」と。

 

ナスダック総合は終盤に切り返し、プラス圏で取引を終えた。

 

S&Pの主要11セクターは大半が下落。エネルギーの下げが目立った。一方、情報技術は上昇した。

 

アトランタ地区連銀のボスティック総裁は8日、インフレ抑制を確実に継続させるため、引き締めの姿勢を崩していないと強調した。一方、FRBのボウマン理事はインフレ率低下に伴い最終的に利下げを支持する意向を示唆した。

 

航空機大手ボーイングは1.41%安と続落。

 

<金先物>

小幅ながら3営業日続落した。安値拾いの買いが先行したものの、週後半に米インフレ統計の発表を控えた警戒感から、あと値を削った。前日比0.50ドル(0.02%)安の2033.00ドル。

 

<米原油先物>

中東情勢悪化への警戒感やリビア産原油の供給懸念を背景に買われ、反発した。WTIは、前日比1.47ドル(2.08%)高の72.24ドル。

 

リビア最大級のシャララ油田(生産能力日量最大30万バレル)は地元住民のデモのため、現在も完全操業停止状態となっている。

 

目先の手掛かり材料は、9日夕、10日午前に米官民が発表する週間在庫統計。

 

 

 

 

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