今日はイギリスでの子供の教育についてお話させていただこうと思います。

 

 

娘が二人いて、幼稚園の年少組から、小中高大学、大学院までイギリスで学びました。
親として、各レベルの学校行事に参加したり、各学期には成績について先生と面談などこなしてきました。

イギリスの学校では、ドラマ(演劇)が科目となっていて授業があるとか、他にもいろいろイギリス発見の連続でありましたが、英国の学校教育について、もっとも驚いたことを、二つ三つ挙げてみたいと思います。

英国の子供向け学習参考書:シェイクスピアの読み方


一つは小学校を終えて中学校を選ぶ頃のことです。二つは大学入試について。三つは歴史の科目についてです。

まずは最初のテーマから。 

 

 

イギリスでは中高は一体となっていてセカンダリースクールと呼ばれますが、学区制度がないので、地域のどこのセカンダリースクールへも進学できます。

そうなると、日本の感覚では、親としては少しでも成績の優秀な学校に入ってもらいたいと思うはず、ところがイギリスの親はそうでもなくてビックリでした。

「うちの子はあまりアカデミックではないから、宿題の多い学校ではきついだろう。」とか、「ドラマをやりたいと言ってるから、あっちの学校かな。」とか、「机に向かってるより、体を動かすタイプなので、課外活動の多い学校がいい。」とか、適度にばらけていて、域内で勉強重視の学校は競争率が高まるわけでもなく、意外とすんなり、皆さんそれぞれが希望する学校に収まるのです。

イギリスのこの地域は、日本でいったら東京や大阪の名のある人気エリアに相当していて、勉強重視の親が多そうな気がしていたのですが、実際そうでもないことは意外でした。
 

英国今昔変わらぬこと:中学校の一クラス人数はヴィクトリア女王の時代と同じ


理由を解釈するに、英国に残るとされる階級制度の影響で、はなから勉強にあまり関心がない人たちが少なからずいるのかなとも、思いましたが、どうもそれだけではなくて、子供たちの個性を伸ばす教育が数世代に渡って徹底されてきた結果ではないかと見ています。

私が見てきたイギリス学校教育のすべてのレベルで、先生方の一貫した姿勢は、子供はそれぞれ別々な人格であるから、その個性は尊重されねばならないという確信です。

これは、おそらく教育現場における確信であるのみならず、イギリス社会に普遍的な確信なんだろうと思います。

ある中学校の数学の授業では、生徒の能力に合わせて、二年落ち、三年落ちの下級レベルの数学を教えていて、それでも生徒たちはノートを見せながら、自分たちはこんな数学ができるんだと得意顔でした。

そりゃあ、三年落ちで学んでいたら、出来て当たり前だろと、はじめは笑いそうになりましたが、よく考えてみたら、これはたいへんなことだと、後から思いました。

皆さん、思い出してみてください。日本で算数・数学を習うと、小中高校大学、どこかのレベルで数学が思うようには出来なくなったのではないでしょうか。日本の数学教育は年齢ごとの共通カリキュラム、減点方式で教えていくので、多くの人はどっかの段階で行き詰まって、社会に出る時に、私は数学が出来たと、胸を張って言える人は少なくなっています。

ところが、イギリスの学校はカリキュラムお構いなしで、生徒の個性を尊重するというか、能力に合わせた三年落ちの数学でも教えられるので、実際にはたいした数学をやっていなくても、生徒たちはけっこう自信満々なのです。出来ない所をあげつらうことなく、加点方式で出来る所を褒める数学教育です。

 

なんだか自信満々の学生さんを多く生み出す英国の教育システム



学生たちが社会に出るとき、なんらかの挫折感を抱えた学生が多いのか、あるいは、根拠薄弱かも知れないが自信に満ちた学生が多いのか、社会全体のエネルギーという観点からして、どっちが皆の為に、よりお得か考えどころだろうと思います。

書き始めたら長くなってしまいました。三つのテーマのうち、今日は最初のテーマだけで終わることにします。

 

 

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