イギリスで暮らしてアンティークを追いかけて二十数年になります。アンティークを通じてイギリス今昔を考えていると、いきおい日本との比較にもなってきて、日英両国で違っていることの背景を考えてみるのが好きです。

イギリスのある大手ドラッグストアに行ったとき、品物のありかが分からず、店員さんに尋ねたら、「私は知らないので、誰か知ってる人に聞いてください。」と言われてびっくりしたことがあります。

まあ確かに、その知らない店員さんが他の店員さんに聞きに行って、それを私に伝える伝言ゲームするより、私が知っている人に直に聞いた方が、いろいろ早いのかも知れませんが、どうなのでしょうか。

こんなふうに働けるというのは、働く人のストレスレベルは相当に低いだろうなと、妙な感心をしました。かえってお客さんの方が感じるストレスは多いと、これはよくイギリスで言われること。日本では逆の行き過ぎがあるのかも知れず、もしかすると、お客さんと店員さん、二人合わせたストレスレベルは国を問わず一定の法則でもあるのかなと思います。



先日ストロベリー関連のアンティークについて書いていて、そういえば、イチゴ狩りは日本とイギリスでずいぶん趣が違うなあと、ふと思いました。

房総半島で楽しんだイチゴ狩りは、入場料を払って時間が決まっていました。果樹園で手間をかけて栽培されたイチゴを摘むというサービスを受けるわけですから、八百屋さんでイチゴを買うより割高になるのは当たり前と思われるでしょう。

ところが、英国のイチゴ狩りは、お店で買うより安くなります。イチゴ狩りに出かけても特に入場料を払うわけでもなく、入り口でバスケットが渡されます。好きなだけ時間をかけて、必要なだけイチゴを摘んだら、秤で量ってもらって量り売りの値段を払います。そしてその値段はお店で買うより安いのが普通です。背景にある考え方は、お客さんが勝手にイチゴを摘むと言うことは、出荷の手間が省けるわけで、その分が安くなるのはこれまたイギリスにおける道理なのです。

もう一つ、日本の学校の中間試験と英国のハーフターム休暇は、暮らしの中での顕著な逆転現象です。学期の中間に、日本の学校では試験があるのはなぜでしょうか。学期の中ほどともなりますと、勉強もある程度進んだし、学校にも慣れてきてだらける頃でもあるので、試験を実施して生徒の気を引き締めようということではないでしょうか。私もかつてはそういう学校生活をしてきましたし、それ以外の選択があるとは思いもよらなかったのですが、イギリスで暮らしてみたら、違ったやり方もあることを知りました。

学期の途中というのは、学校に慣れてくる頃でありますが、ちょっと疲れが溜まってくる頃でもあります。そんなわけで、イギリスの学校では各学期の中間にハーフタームといって、一週間の休みが入ります。冬場は風邪が流行る頃でもあるので、そこらで一休みして、リフレッシュを図ると言うのも道理にかなった制度なのです。

イギリス人の大好きなサッカーにはハーフタイムがありますし、学期の途中に休みが入るのは、しごく当たり前ということでしょう。子供たちがお休みになるので、親も合わせて休みを取ってホリデーに出かけたりします。



どちらがよいかは別として、学期の中間に試験が待っているのか、あるいは休暇が待っているのか、そこで暮らす人たちにとっては大違いであることは間違いないでしょう。

同じ事象に対して、ところ変われば、正反対の対応や結果が生まれてくることは興味深いと思います。私たちが今は当たり前と思っていることも、もしかすると、そうでもなくて、もっと他のやり方や考え方があるのかも知れません。

アンティークを通じて昔の暮らしをを知ることは、イギリスの今と比べたり、日本と比べたりすることで、いろいろな世界を知ることにつながります。よその世界を知れば、今ある自分の物差しが唯一絶対ではなく相対的なものだと感じられてきます。そうなると普段の暮らしにおいても、可能性や選択の幅が広がっていくように思います。今年もアンティークを究めて、物差しが少しでも伸ばせればと思っています。

 

昨夏は伊勢神宮にお参りに行ったので、おかげ犬の年賀状を描きました。
江戸時代には、お伊勢さまへ行けない人の代わりに、おかげ犬が路銀を持って、道中の人のお世話になりながらお参りに行ったそうです。お金は、世話した人がリレー形式で、必要経費を抜くそうですが、横取りするような人は少なく、逆に足してあげる旅人や宿屋がいたと聞きました。

 

オックスフォードゆかりのクリスマス&お正月カードを描きました。真ん中のテディベアはSt Edmund Hall College のマスコット、外円はBrasenose College Chapelの天井画をデザインしました。カレッジの正式名称はSt Edmund Hall、でもTeddy Hallという愛称で呼ばれることの方が多いカレッジで、このクマちゃんは重要な役割を担っています。

 

【St Edmund Hall : 中世の面影がそのまま残るアンティークな小道 Queen’s Lane

 

今日もお付き合いありがとうございました。

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